「四日間の奇蹟」

...............浅倉卓弥
...............宝島社文庫690円+税
...............ISBN4-7966-3843-1


 最近売れている本シリーズその3。これも平積みになっていることが多い。第一回「このミステリーがすごい!」大賞、金賞受賞作だそうです。

 天才ピアニストの如月はピアノ留学先のスイスで強盗に襲われた日本人一家を助けようとして銃弾を受け、薬指の第一間接を失ってピアニストとしての道を断たれる。その事件でひとり生き残った少女千織は脳に障害を持ち言葉をしゃべることもままならない。身寄りのない千織を如月家が養女として迎え、一緒に暮らすようになる。千織はピアノに天才的な才能を示し、如月の指導もあってピアニストへ成長していく。千織は「パパ(=如月)の指になりたい...」とつぶやく。

 「その少女の障害が何か奇跡的に回復する物語なのかなあ、どこがミステリーなんだろう?」と思って読み進めていくと、思いもよらぬストーリー展開が。ほんとにこの展開にはびっくり。というか少し突飛過ぎ?という印象も受けた。それは自分があまりミステリーの類いを読まないからか。
 後半は、障害、植物人間、介護、不妊、親子、家族、生と死、といったテーマが描かれている。こういうのは説明が難しい。と言ってもそんなに暗くはない。

 本というのは自分の知らない世界を教えてくれる。この本では「脳障害」、「ピアニストの世界」、「ベートーベンピアノソナタ月光」など、新しい興味の扉を開かせてくれた。

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