「就職がこわい」

...............香山リカ
...............講談社1,300円+税(図書館)
...............ISBN4-06-212269-3


 「フリーター」「ニート」などという言葉をよく聞くようになり、自分の会社でも工場の作業者のほとんどが派遣社員だという話は聞いていた。この本の存在は何かの書評で読んだので知っていたけれど、本屋さんで見かけなかった(わざわざ探すほどの興味は持っていなかった)。先日図書館であてもなくざぁ〜っと見ていたときに目に入ったので借りてきた。

 高卒はもとより、大卒でも「新卒無業」の選択をする子がかなり高い割合でいるという。2003年度で大卒者の就職率は55.0%で、大学院や専門学校に行く子がいると言っても半分近くが就職しないということになる。1991年には81.3%だったというから大きく低下している。その理由についていろいろ分析がなされているのだが、よく言われる「平成不況で仕事がない」というのはあまり正確ではないという。
 パターンはいろいろで原因をひとつに絞るには至っていないようだけれど、総じて「自分に自信がなく、諦めが早い」ということが言えるようだ。「大学に入った時点で諦めてしまう」(なんじゃそりゃ?)、「1社か2社受けた時点で諦めてしまう」・・・。

 著者は精神科医、そして、大学に勤める者として、どちらかというとそういう若者にもやさしい見方をして、なんとか就職させようとしている。でも自分なんかは、どうしても「そんなの甘えなんじゃないの?」と思ってしまう。親の庇護のもとで「就職しなくても食っていける」という現実がそうさせていると思うのだが短絡的過ぎるのだろうか。

 会社も(会社だけじゃないけど)いやなことも多いけど、楽しいことや面白いこともいっぱいあると思うのだけれど。何にしろ経験してみないとわかんないと思うけどなー。日本の行く末が心配になったりした。

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