同時多発テロ事件、考えたことと、私たちに出来ること
ありし日の世界貿易センタービル
ニューヨークの世界貿易センタービルがテロリストと思しき一団に攻撃されて信じがたいほ
ど多くの犠牲者が出た事件から、10日あまりが過ぎ去ろうとしている。そして、新聞の見出
しを飾るのは、「戦争だ」「報復だ」という物騒な文字。ブッシュ大統領はここぞとばかりに愛
国心を煽り立てようとした上で、報復の準備をしているようだ。アメリカのアーミテージ副国
務長官は、日本政府に対して「日の丸が見たい、金銭的な援助は要らない」と暗に脅迫し
ているような姿勢で、軍事支援を要求している。そして、日本の小泉首相も、憲法論議そっ
ちのけで、有事法制までも立法化しようとし、軽軽しく支援すると返事している始末。湾岸
戦争の時のPKOにとどまらず、実際に戦闘になったときにも、自衛隊を派遣するというから
とんでもない話だ。
ところで、国際法を少しだけ大学時代にかじった人間から言わせてもらうと、そもそも、今回
の攻撃は軍事的な攻撃ではなく、テロ攻撃だ。しかも、国家としての承認を得ていない、一
テロリストによるものと思われる。さらに、本当にウサマ・ビン・ラディンがテロ行為を指示し
たという十分な証拠だって果たしてあるのかわからない。百歩譲ってそうだとしても、アフガ
ニスタンのタリバン政権が実際にどれくらい関与しているのかもわからないわけである。
そんな段階で、報復をしていいはずはない。これは戦争ではないのだ。戦争とは、国と国と
の間の武力行使であり、そもそも戦争と言う場合には宣戦布告が必要なのである。
今回、アメリカは自衛権を主張しているのだが、自衛権は国連が必要な措置を取るまでの
間、緊急性のあるときにのみ認められるものだ(国連憲章51条)。しかし、テロはすでに起
こってしまったから、事態は緊急性のあるものとはいえない。さらに、集団的自衛権を主張
するにも、国家が今回の行為に関与しているということをアメリカが証明しなければならな
いのである。証拠なしにアフガニスタンにアメリカが攻め込んだら、国際法的にはアフガニ
スタンへの侵略行為となるのだし、やられたらやり返せ、というのでは、単なるあだ討ちに
なってしまうのである。それでは、テロリストと一緒である。
まずは、本当は何者がこの事件を起こしたのか、後ろで手を引いているのは何なのか、き
ちんとした調査と証拠をそろえることが一番重要なのである。そして、一体何をなすべきか
は、国連が決めるべきであろう。(とはいっても、現在の国連の無力さはいかんともしがた
い面はあるのだが)
もちろん、今回のように何の罪もない一般市民が大勢殺されてしまうようなテロ行為は断じ
て許されるべきものではない。テロリストを罰する方法を確立することとともに、テロ事件が
決して起こらないような世界にしていかなければならない。言うまでもなく、アメリカの、特に
現ブッシュ政権になってからの中東政策、そしてイスラエルのシャロン政権が、このようなテ
ロを起こした遠因の一つになっていたと言うことを忘れてはならない。
もちろん、アメリカの一般市民がテロリストによって殺されていいわけないが、同時に、アフ
ガニスタンの一般市民だって、殺されていいはずないのだ。ところが、湾岸戦争にしても、
ユーゴ紛争にしても、アメリカやNATOの空爆によって、大勢の一般市民や子供たちが死ん
だのである。同じことを、決して繰り返して欲しくない。これ以上、無駄な血が流されるのを
見るのは辛すぎる。
真面目に働いていたビジネスマンたち、消防士や警察官、救命士、そして飛行機の乗客
たちの尊い命を無駄にしないためにも、どうか戦争にだけはならないで欲しい。
SOHOより。後方中央部に薄く写っているのが世界貿易センタービルです。

世界のリーダーへ、報復攻撃を思いとどまらせるメッセージを送ろう!
9-11peace.org
http://home.uchicago.edu/~dhpicker/petition/
シカゴ大学のサーバーに置かれているフォームです。
このフォームに、メールアドレス、氏名、国名、そしてメッセージを入れてsign
the petition
と書いてあるボタンをクリックすると、ブッシュ大統領、NATOのロバートソン事務総長、など
世界のリーダーにメッセージを送ることが出来ます。
※英語がわからない方は、サイトを丸ごと自動翻訳してくれる以下の無料サービスをご利用
ください。
http://www.nifty.com/globalgate/
このサイトに書いてあるガンジーのメッセージを紹介します。
"An Eye for an Eye"
Leaves the Whole World Blind -- Mahatma Gandhi
テロ被害の救援活動に、寄付をしたい
日本では、税金の法律などの障壁があったり、ネット上の寄付システムがまだ確立されて
いないということもあって、なかなか気楽に寄付というものが出来ません。
そんな中でも、便利なサイトを紹介します。
amazon.com
http://www.amazon.com/
すでにamazon.comで書籍やDVDなどを購入したことのある方でしたら、新たにクレジット
カードの情報を入力することなく、米国赤十字に寄付が出来ます。1ドルから100ドルまで
の寄付が可能です。
クリックで救える命がある
http://www.donate-for-free.com/index_ja.asp
1回クリックすると、スポンサー企業と、このサイトを運営する(株)DFF が3.6円を米国
赤十字社に寄付してくれます。
