・・・滅び行くものの美しさ。なのか?
片やルネサンスのメフィストメレス。
片や木曽の山猿。
困ったもんだのこのお二人、実はものすごく共通点があることをご存知でしょうか。
わたくし、実はそれをテーマに論文を書こうかとも思っていたのですが、そういう事をしている場合ではない人生になってしまったので、軽くこちらで発表させていただく事にしました。
わたくしの誰よりあいする男性二人、しかもわたしの守護例に強引に指定されているお二人の話ですので、興味ない方は申し訳ないけど、我慢してね♪



1.生まれ。

チェーザレは、有力枢機卿ロドリーゴ・ボルジアと、無名の貴族の娘・ヴァノッツァ・カッターネイの庶子として生まれます。
そして義仲のほうは、時の有力関東武士源義賢と、身分の低い有力者の娘・小枝御前の庶子。
どちらも血筋的には極上の、しかし正嫡、と呼ばれるには足らない身分のお生まれ。
ま、愛人や庶子の多かったこの時代、このくらいで相似とはいえませんね。
しかも、チェーザレの父親、ボルジア枢機卿は登り調子人生真っ最中。
義仲のほうは、2歳のときに、父親が、いきなり身内との権力争いで殺されてしまうという波乱のスタート。
ぜんぜん似てないじゃん!と突っ込まれる前に、次にいって見ましょう。



2.妹

二人には、共通して、「妹兼愛人」がいます。
というか、両方とも、この女性の存在のほうが本人よりも有名、という、不思議な女性に彩られた人生を送っているのです。
チェーザレには、ルクレツィア・ボルジア
義仲には、巴御前

ルクレツィアのほうは本当の妹、巴のほうは乳兄弟ですが、妹には変わりありません。
そして、ルクレツィアも巴も絶世を謳われる美女であり、さまざまな面でチェーザレと義仲をサポートする、まさに二人にとってのファム・ファタル(運命の女。)。
やはり、英雄には美女がつきものです。しかも、美しく強く、英雄の野望を達成するための武器となり、頭脳となれる力量を持った美女が。
ルクレツィアのほうは(いろいろありつつも)政治的にも非常に有力な駒として、そして巴のほうは文字通り片腕として、英雄達を協力にサポートしました。
実は、この女性達の存在が、英雄を英雄たらしめているというのはわたくしが女だから思うことかしら?



3.性格

いや、実は性格は、結構違うんです。
チェーザレはどちらかといえば内向的、内省的で、人を信用しない冷静な残酷さが魅力。
義仲のほうは気はやさしくて力持ち、おおざっぱであけっぴろげな男気やろう。
いわば、三銃士でいうところアトスとポルトス、というところでしょうか。わからないひとにはとことんわかりにくいたとえで申し訳ない。

しかし、それはあくまで表層部分の事。彼らの本質、人間としての格になるところは、非常に似ているのです。
つまり、
俺が一番。駒になるなんてもってのほか、この乱れた国をまとめられるのは俺だけだ。
という、野心というのか夢というのか・・あるいは、もって生まれた上昇志向。あるいは、誇大妄想的思いこみ
しかもこれが、貧乏臭くない

ハングリー精神なんていうとやたら油っぽい感じがしますが、彼らはそんな事ありません。
思いこみは世界を揺るがす、というのはわたしの持論ですが、彼らをみているとまた、それも本当なのではないかと思うのです。
どちらも、それほどまでの身分というわけではありません。
たしかに、チェーザレは法王の息子ですが、法王はたくさんいるし、その息子達だってたくさんいるのです。
そんななか、突然「小国に分かれたイタリアを統一して、イタリア王」になろう、と決意してしまうチェーザレの心意気も大した物ですし、自分より血筋のいい年上のいとこである頼朝を屁とも思わず正面きって向こうをはろうとする義仲の男気も賞賛に値します。

しかも、それを疑わない。
自分が神(なんて、信じていないと思うので、運命、といってもいいかな。)に選ばれた人物だと信じて疑わないかのような思いこみ。秀吉とかの上昇志向とはちがう、ある意味浮世ばなれした不思議な野心家

その陽の発露が義仲、陰の発露がチェーザレ。とでもいったらいいかしら。
とにかく彼らの性格は、同じ者の表と裏を見ているようなのです。私から見れば。
そしてなにより・・
男が惚れる男たち! 女にももちろんもてますが。



4.親友


男が惚れる男としては、当然、片腕であり幼馴染であり親友、と言う人間が必要ですね。
そう。チェーザレにはミケロット。義仲には兼平
どちらも各軍勢きっての武将であり、英雄に付き従う影のように、つねに二人をまもりつづけました。
腹心の片腕で伝説に残る存在って、じつはあんまりいなんですよね。
まあ弁慶とか・・あと思いつく人って、いる?
シーザーの片腕ってだれ?(アントニウスとブルータス?それはちょっと違うような・・)
ナポレオンの片腕って誰? 
シャルルマーニュの片腕って誰?
アレクサンドロスの片腕って誰?
頼朝の片腕って誰?
信長の片腕は・・秀吉か。なんかちがくない?イメージ。

まあそんなかんじで(どんなかんじ?)光に添う陰のように英雄に仕える腹心の片腕、というおいしいポジションにいる実在の人物って、なかなかいないんですよ。

とくに英雄は、ワンマンカリスマが多い。
武将系の英雄の周りには、弁舌巧みな軍師がいる場合はあっても、こういうタイプはなかなかいないんですよねえ・・
そんなミケロットと兼平をそばに控えさせ、颯爽と馬を走らせるわれれがヒーロー達。
そこがまた、わたくしにとってはつぼ。やっぱり男が惚れる男!!



さあ、二人の相似、そろそろ説得力を持ってきましたでしょうか?
気になるアナタは、次のページへ!!

チェーザレと義仲、佳境へ!!
トップへ。