イタリア人と運転

我が麗しの妹分、eveちゃんが着々と御題を提供してくれるので、辛口ラブ、絶好調!(なのか?)
今回の御題はイタリア人と運転。これで行って見ましょう!!

さて。イタリア語で車、という言葉は、基本的には「macchina」、マッキナ、と読みます。
そしてマッキナとは、マシーンという意味なのです。つまり「機械」。ちなみに、自動車、というときは「automobile」アウトモービレ、というし、カメラも文脈で通じちゃうときはマッキナ、というんですけどね。
で、その彼らのマシーンは、機械なので、日本の車のようにピカピカであるということはマズありません
汚い汚い。バンパーはぶつけるためにあるし、多少の傷なんてお構いなし。だって機械なんだもん!
日本に旅行できたイタリア人は日本の車のぴかぴかさにに唖然とします。これは有名なお話。
わたくしをドライブに連れていってくれる殿方たちが、わざわざ車を磨いて登場してくれたりすると、わたくしなどは感動のあまりびっくりしてしまうのです! だってイタリア人、そんなことしてくんないよー。っていうか、わたしも考えたことなかったね。うん。

しかしだからと言ってイタリア人に車への愛がないわけではありません。フェラーリの国、イタリアだもん!!
ただし、そういう運転スタイルのイタリアなので、街中で傷をつけずに走行するということは非常に難しい。いきおい、フェラーリなどを乗り回しているイタリア人は、街中での運転が臆病になります。そんなとき、こちらはニッサンのマーチ(イタリアではミクラ、という。)などに乗っていて傷ついても痛くも痒くもない! という私達は、「びびりやがって、みっともねえ! けっ!」などといいつつわざと近寄ったりしてあげます。ほほほ。

それはともかく、イタリア人はマニュアル車フェチ、です。
わたくしは日本でもマニュアル車を運転している人に縁があるのですが、そういう方達はみんな「運転がすき」な人たちだよね? ちがうかな。普通に考えたらオートマのほうが楽だもん! 私一応マニュアル免許持ってるけど、もう運転できないよ。うちの車はオートマだし。
しかしイタリア人はオートマの運転ができない、などとおっしゃいます。できないってこたぁないだろうアンタ、と思ったりもするのですが、そこはフェチだからしょうがない。
車を運転するならマニュアルじゃなきゃ意味がないのです。何故だ。イタリア人。
確かに、日本だと、マニュアル運転してる殿方にはある種の「意味」があるというかプラスイメージにつながることが多いと思うのですが、イタリアではオートマ運転してる人にマイナスイメージがつきます。「運転できないヤツ」と思われちゃうのね・・「無能」とか呼ばれたりするし。そりゃあんまりだろ。

車線なんてあってないようなもの。隙間があったら入る!
 が基本。大きな道と大きな道の合流地点などでは、あたかも芋洗い場のごとく車がひしめき合って、わけがわかりません。そして文句があったらクラクションです。盛大に鳴り響きます。
そして当然、バンパーは「あてるためにある」ので、縦列駐車するときなどは前の車にバンパーをあて、後ろの車にあて、そして駐車するわけです。そうしたところで誰も文句は言いません。
挙句の果てに、何処でもかまわず駐車するので、邪魔だったりするとごくナチュラルに十円パンチなどが行われ、かといって日本人のように嘆き悲しんだりせず、なんの問題もなくそのまま乗り続けるわけです。

いや、わたしはいいとおもいますよ。マシーンなんだから。ぴかぴかでなくて。
イタリアであんまりぴかぴかな車を見ると、見ているほうが恥ずかしくなってしまうくらいです。なんていうか・・全員Tシャツにジーンズで来る場所に、一人だけタキシードを着てくるような気恥ずかしさ、とでも申しましょうか。
走ればいいんです。車は。ええ。

そしてイタリアでの風物詩は、信号待ちでの「強制窓洗い」
信号待ちをしていると、何処からともなく現れた謎の男が(難民の人とかである確率が高い)ヨゴレまくったスポンジで強制的に窓を洗ってくれるのです。そして当然のごとく、100円程度のチップを払わなければなりません。たとえ窓が既にぴかぴかで、洗われたおかげでかえって汚れてしまっても、です。
これを拒否するにはかなり強硬な態度で「NO!」と撥ね付けなければいけませんが、敵もさるもの、強引に洗われてしまうんです。しかもチップをあげなかったりすると、口汚い言葉でののしり倒されます
その他、いきなりティッシュやタバコを売りつけに来る人がいたり、信号待ちはドラマですねえ・・バラの花を売りつけに来る子供とか。
まあでも、ガソリンスタンドで窓を拭いてくれないことが多いイタリアでは、時々重宝したりするのですが、そういうときに限って信号待ちしても現れてくれなかったりね。まあ人生なんてそんなものですが。

フェラーリの国イタリアの車事情なんて、こんなもんです。何しろマシーンだから。

いや、フェラーリとか、ポルシェとか、そういうのはマシーンじゃないんだよな・・「車」という単語がない代わり、イタリアではよく「La Ferrari」とか「La Mercedez(そうそう、ベンツといっても通じません。メルセデス、でもダメ。メルチェーデス、といいます。」とかさらには「La Toyota」という「名前呼び」が多いんですよ。フェラーリを持っている人にとって、そのフェラーリは「オレのマシーン」ではなく「俺様のフェラーリ」なんですねえ。
そしてLa Toyotaは、イタリアでは当然のごとく高級車なので(一般車はニッサンが一番多い。)、「うちの父はトヨタを持っててね」などというと、羨ましがられます。
いまや父はBMWオーナーですが。BMWよりトヨタのほうがいいのになー。とイタリアかぶれの娘としては思うわけです。

余談ですが、日本ではほとんど見かけることのない韓国車、イタリアでは結構猛威をふるっているのよー。
わたしはさ、なんだか日本車のコピーのような、それでいて値段の安い韓国車、というのはあんまり・・魅力を感じないんだけど、イタリアでは「日本車と同じ性能で安い」ということで、大人気。
ダイウーやヒュンダイといった車も多く見かけますねえ。
日本人としては複雑だよね・・輸出の稼ぎ頭、日本車の未来はどっちだ!


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