イタリア人お国自慢

これまたeveちゃんありがちゅちゅちゅ、な御題でございます。

結構有名な話だとは思いますが、イタリアは南北に長く、そして南北で仲が悪いです。
何故なら、南北での経済格差が大きく、北イタリアの人たちにとって南イタリアは「お荷物」だからです
北部の政治家には、「ローマ以南のイタリアは別の国として切り捨てる!」という主張を大真面目でしている人さえいます。
まあたしかに失業率30%近くを誇る南イタリアの人々を、北部の人の経済が救っているという実情はあるみたいですけどね。

北の中心は、言わずと知れたミラノ。文句なく経済の中心地、イタリアで多分一番経済的に豊かな都市ミラノ。
南の中心は・・これは微妙なところですが、やっぱりローマなのかなあ。
でもローマは、南イタリアというよりは中央イタリアで、しかも「ローマはローマ」という別格扱いになっている部分もあるので(わたくしの贔屓目含む。)、ここはナポリ、ということにしておきましょうか

わたくしも最近関西旅行をすることが多く、東京と関西の文化的相違にカルチャーショックを受けていたりするわけですが、ミラノとナポリは全然別の国じゃないか、というくらい違います。街の雰囲気も、人々の気質も。
そしてナポリ人は圧倒的に評判が悪いです。もうびっくりするくらい悪いです。
イタリア語のことわざに「ナポリを見てから死ね」というのがありますが、しかもそれは、ナポリとはあまりにも美しい街なので、見ずに死んではいけない、という意味なのですが、現在イタリアでは「ナポリを見たら死ぬ」(治安が悪くて殺されるという意味を含む。)と言われています。
そして「ナポレタナータ」という、「ナポリのモン」と言う感じの言葉は、「まがいもの」とか「いんちき」を表していたりします。
しかし片やナポリ人は、ナポリに誇りを持つこと甚だしく、「ナポリは世界で最も美しい町!」はもちろん、「ナポリ民族(という民族魂すらあるのよ・・)は世界で一番優秀だ!」とまで主張します。
ま、わたしはナポリの友達もたくさんいるし、偏見などはないのですが、しかしやっぱりナポリで歩くときは緊張するなあ・・。
しかし、そういうわけなので、ナポリと言うのはほぼイタリアではない、とも言えます。いや、食事とかは抜群に美味しいし、街は本当に綺麗だし(汚れてるんだけど町並みが美しい)、わたしは好きなんですよ。ほんとに。
そして片やミラノ。
イタリアというよりはローマしかしらないわたくしにとっては、ミラノは、ある意味「関西人にとっての東京」みたいなところがあって、ちょっとした仮想敵国ってほどでもないか、でもまあ、ちょっとけむたいライバルだったりします。
個人的には町並みがあまり好きではないので、それならナポリのほうがいいなあ。と思うのですが、というか、ミラノとローマの関係は結構複雑なんだよねえ・・
ローマは、そうは言ってもあのローマ帝国の中心地です。ジュリアス・シーザーが暗殺されたりネロに焼かれたりなんだりの歴史はもちろん、文字通り世界の中心だったところです。街としての格式、というものがあるなら、例え今どれほど落ちぶれていようとミラノなどは足元にも寄れないわけです。
それはもう京都の方々が「天皇はんは『仮に』東京に移ってはる」とおっしゃると言うのは有名な話ですが、その京都と東京の格式の差など問題にならないくらい、ローマはローマなわけです。
ローマが経済の第一都市でもないくせに、そして先進国のなかで郡を抜く不便さをもってしても、首都である、と言う事実は、この格式をもって、不問にされている、ともいえます。
法王庁もあるし。でも法王庁は別の国だったりするわけですが。
まあとにかくその「ローマはローマ」と、ミラノの関係がなんとなく複雑なのは、わかるでしょ?
ナポリに関しては、(いや当然ナポリにも歴史やら文化やら、もう素晴らしいものがあるのですが)遠慮なくクソミソに言える北部イタリアの人たちも、ローマにはなんとなく、なんともいえないものがあるわけです。

さてそれではそれぞれの都市の人たちは仲がいいのか?
というと、一般的に、悪いです。
ナポリ人と食事しているときに、北部訛りの会話などが聞こえてこようものなら、「けっ胸糞の悪い」という台詞が飛び出し、ローマ人と食事しているときにナポリ方言が聞こえてくると、「げ、ナポリ人がいる! 財布に気をつけろ!」となったりします。ミラノ人と食事しているときに、わたしがうっかりローマ言葉をしゃべったりすると、「ヤヨイ、正しいイタリア語を使いなさい。」と言われます。
もちろん憎み合ってるわけではないし、一種のネタなんですが、そういう感じなわけですよ。

で、好き嫌い云々を別として、各地方の特色は、(といってもローマ以外詳しいわけじゃないけどさ)
南は万事にいい加減。おおらか。見栄っ張り。ほら吹き。時間にルーズ。約束を守らない。情には厚いが結構薄情なときもあって読みきれない。人懐っこい。などなどの特徴が挙げられ、北はなんとなくその反対。
もちろん個人差もあるし、一概に言えることじゃないけど、雰囲気としてはそんな感じです。
そして中部イタリアは、(エミリア・ロマーニャとよばれるあたり)なんといっても美食の土地! 誰に聞いても、食事は抜群に美味しい!! といわれます。田舎だけど。
イタリアの食文化もかなり面白くて、北に行くほど生クリームと胡椒、南にいくほどオリーブオイルと唐辛子を使うのですが、そしてわたしはもちろん南の食事が好きなのですが、それはまた別の機会に。

あ、わたくしは当然、「ローマはローマ」で、他のどんな土地、どんなヨーロッパの都市に行こうと、「ふん、ローマほどじゃないわね」と言ってしまうんですけどね。ふふ。


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