爆裂癒し系・タイ旅行記1


タイばんざーい。
それはそれは、楽しい旅行をしてまいりました2004年12月。
師走のこのクソ忙しい時期に突然会社を休んで、同僚というか相棒というか妹分というか、mocoちゃんとともにいざ出発。

実はわたくし、バンコクには10年ほど前、来たことがあったのですわ。
そのときは総勢10人の貧乏学生旅行で、1泊300円の安宿に泊まり、絵にかいたようなバックパッカーな生活をしていたわけですが、10年の時を経て、わたくしも成長いたしました。
それなりにリッチな気分、テーマはエステとマッサージと買い物♪
それでも、10年前はバンコクには何度も来たことがあるという大学の先輩達に連れて着ていただいて、おんぶに抱っこの旅行だったのですが、今回はどちらかといえばわたくしが連れて行く役目。
ハチャメチャなようで実は結構危機管理にはうるさいわたくしは(ビビリともいう)、結構緊張していたのですわ。
10年前のことなんて良く覚えていないし、事前に集めた情報では、割と危険なこともありそうな雰囲気だったんだものー。

しかし。
空港に真夜中を過ぎた頃に到着し、送迎の車でホテルに向かう途中。
わたくしはなんだかすっかり、あの時確かに感じた、タイの空気を思い出しておりました。

そこは亜熱帯。常に熱い、常夏の国。
外国人観光客と駐在員が跋扈する、東南アジアの楽園。
ぬるい、圧倒的ににぬるい!!!

寒かった日本で飛行機に乗って、降り立った地は夏。灼熱ではない、日本の夏とは明らかに違う、やわらかなぬるま湯的暑さ。
スリップドレスの金髪のアメリカ人女性がポシェット一つで真夜中の道をだらだら歩いているのを車窓から眺めながら、徐々に緊張感が緩んでまいります。
ああ、どう説明したらいいかしら。そこは、生き馬の目を抜く先進国諸国とは遠い世界
日本ともイタリアとも北米とも全然違う、永遠の緩衝国。全ての文化を、全ての旅行者を生ぬるく包み込んで、しがらみとは無縁の中空に宙ぶらりんにしてくれる、
もちろん、実際にそこに生活することになれば、いろいろあることはあるのでしょう。
しかし、短期間の旅行者として滞在する上では、ここでリラックスしなくてどうする? と思えるほど、強烈なぬるさ。
夜の街頭に照らされた街中に突然人を乗せた象さんが現われる、パラレルワールド。

なんだかんだいってもわたくしは、イタリアにいるときは気を張っています。
ヨーロッパ中心主義が根深く残る永遠の都で、有色人種の旅行者として行動することは、それなりのプレッシャーを伴うのですわ。わたくしは東洋人の女性としてはかなり目立つほうなので、その分トラブルに巻き込まれる可能性も高いし。おのずと、身も引き締まるというものです。
賛否両論あるかもしれませんが、イタリア人というのは、なんとなく「怖い」ものじゃないかしらねえ。
それが東洋人差別というはっきりした形ではないにしても、西洋人ではない、ということで、潜在的にしろ、不利なハンディキャップを背負っているしね。
そしてあの威風堂々たる石造りの建物に囲まれて、歴史を感じさせる石畳を歩けば、やはりそこにある「過去の栄光、世界の中心だった場所という威厳」に対する敬意というものも相まって、押しつぶされないように自らの存在を支えるのにかなりの労力をつかうのです。
一言で言うなら、「威圧感」。特に冬のヨーロッパはこれが顕著。

しかし、バンコクの夜景から威圧感は少しも漂ってきませんでした。
いい具合に雑然とした、近代化された電飾はあくまでど派手に、しかし道の整備は甘く、高いビルはあまりなく、あまり手入れされていない熱帯植物がそこらじゅうに生い茂り、どう見ても気合の入っていないゆるい服装で歩き回る人々。
そして夜なのに明らかに濃い色彩、濃い夕闇。鮮やかな自然の気配。
文化的洗練という名の理論武装で自らを飾り、覆うことによって忘れられてしまった、一番単純な、一番本当のところで人間が求める「開放感」のようなものに、バンコクの夜は満ち溢れておりました。
そう、多分これがバンコクの魅力。人種的、文化的優劣を意識することなく旅行者をくつろがせる楽園の魔力。
ああ、明日からが楽しみだわー!! どこかのガイドブックに「日本人の女の子が挑発的な格好をしているのを見かけますが、ここではそんな格好をするのは娼婦だけ!」などという注意書きが載ってましたが、関係ないじゃーん。

ところで、わたくし達のホテルは、安い価格設定の中で選びに選んだノボテル・オン・サイアム・スクエア。街の中心中の中心に位置する四つ星ホテルは、派手さはありませんが、十分清潔で快適。
つかれきったわたくし達は、東京よりも高密度で存在する日系のコンビニで缶ビールを買ってホテルに戻ったわけですが・・
最近とみに疲れやすいわたくしは、すっかりグロッキー。考えてみれば東京時間の午前4時。そりゃ疲れるよ。おなかも減るよ。
さすがにレストランも閉まっていたので、さっさとルームサービスを注文して、裸でベッドにもぐりこむわたくし。
夕ご飯を運んできてくれたボーイさんは、普通なら考えられない時間のオーダーをした挙句にシャワーを浴びている途中で受け取りに行ってくれた水も滴るmocoちゃんと、裸なのでベッドから出られないわたくしを交互に見比べつつ、怪訝そうな表情をする羽目になるわけです。

真夜中、裸でベッドの上で食事してビールを飲む二人。考えてみればかなりリゾートっぽく色っぽいシチュエーションです。相手がmocoちゃんなのが悔やまれます(それはmocoちゃんからみてもお互い様だろう。)。
しかし、多分あれは、彼女とわたくしの二人でなければ食べられないシロモノでした。
ヤム・ウン・セン、辛い春雨サラダ、ですが、これがまた、ゲキレツに辛い!!!
普通の外国人が宿泊するホテルのルームサービスでこんなものだしていいんですか??と唖然とするほどの辛さ。
mocoちゃんとわたくしは普段から激辛シスターズとして近隣のレストランに勇名を轟かせているほどの辛い物好きなのですが、先に食べていたmocoちゃんが「やややヤヨイさん! これは辛い!」興奮するほどでしたわ。
しかも日本の唐辛子とは違って、もっと生っぽい、青っぽい辛さ。きもちいーい。こういうの大好き♪

シンハービールは味が濃くて美味しいし、すっかり満足したわたくしは、泥のように安らかに眠りについたのでした。


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