タイ旅行記5・結論。タイは派手好き。

もういい加減にしろ、という感じですが、いよいよ最終日。

わたくしは本当に疲れていました。
思考能力さえ麻痺するほど、ドロドロに疲労困憊。そりゃそうだよ。あれだけ歩けばね。
というわけで最終日に事寄せて、この項ではタイの食事とお洋服のご紹介を。

しかし、この日の9時に空港に向かう予定のわたくし達は、ホテルのチェックアウト後、10時間近く外で時間を潰さなければなりません。
もちろん、バンコク市内をまだちゃんとみていないので、行くべきところはたくさんあるのですが・・なにしろ、足がついていかない。

衣料市場であるプラトゥナーム市場散策に出かけるも、あまりの疲労にショッピングもままならず、ふらふらしながらとにかく歩くと、昨日のナイトバザールの快適なショッピングゾーンとは違って、物凄い人ごみ! 車もがんがん通るし、かんざしはイマイチ可愛くないし(まだ買うか、かんざし!)、なんといっても疲れた二人にこの暑さと人ごみは応えました。
とにかく、とばかり、見つけた屋台でお昼ご飯。
得意の「ディシャン・チョープ・ペット・マーク」で「辛いものがすきなんです♪」を繰り返し、屋台の美人さんからおかずを手に入れます。

あんまり食べ物のことを書いていないのは、あんまりまともに食事をしていないからなのですが、タイ料理の基本は自分で味を調節すること。
全体的に割りと薄味で、必ずと言っていいほど塩とか砂糖とか酢とか、の調味料が置いてあります。

そしてわたくしがはまっていたのがこの右の写真。
ナンプラーに生唐辛子を刻んだものを漬け込んでいるものなのですが、絶妙に臭くて(ナンプラーの匂いね)辛くて(青唐辛子はメチャクチャ辛い!)さわやかで(生唐辛子はすっきりした青臭さが魅力)、どんな料理もたちまちわたくし好みに!
mocoちゃんはちょっとしょっぱすぎる、と言っていましたし、超癖の強い、そして辛いものなので、皆さんにはお勧めできませんが、これが売ってたら私も買いたかったなあ・・でも生唐辛子だから、保存は難しそうだわ・・

タイ料理は、基本的に、割とどこ行っても同じ味がするような気がします。
中華料理の影響も強いかな・・でも基本的には甘くて辛くてすっぱい。
かなりインパクトの強い、派手なお味です。
味が濃い、というのとはまた違って・・複雑で高度な味だとは思うのですが、しかし、派手なだけに微妙なよしあしというのはあまりない、様な気がする。
例えば日本では出汁一つ、お塩の加減一つで全然違うものが出来、それがレストランのよしあしだったりすると思うのですが、タイ料理はどこにいっても大体同じようなメニュー、大体同じような味。
もちろん観光客の、しかもまともに食事していないわたくしが偉そうに語れることではないですが、ハズレがない、というのはいいことです。
ただ、割と何を食べても同じ味がするので、毎食タイ料理はきついかな・・わたくしはもちろん、ずっとタイ料理を食べていましたが、さすがにこの日の夜のタイスキを食べながら、「ちょっと、もう、駄目かも・・」とつぶやいておりました。

そう、タイ料理を語る上で忘れてはいけないのはタイスキ。のはずなのですが・・そもそも実はわたくしは、鍋が嫌い。
そして甘辛もあんまり・・
というわけで、それほど美味しいものでもなかったかも。
そして、周りのテーブルの観光客の皆様のところには、ウェイターさんたちが結構付きっ切りで調理してあげたりしているのに何故かわたくしたちのところだけ放置プレイ。
とにかく日本の鍋のように適当に食べ物をつっこんで、すくって食べてましたが・・これでいい、のよね??
どうやら煮汁に辛いのと辛くないのがあるようで、もちろんわたくし達が選んだのは辛いほう。トム・ヤム・スープらしいです。かの有名なトム・ヤム・クンを薄めたような味。
そして味付け用の汁もちょっと濃厚なオイスターソースを辛くしたようなもので、相変わらず味が濃い。
相変わらず派手。調理方法は鍋と全く一緒ですが、味はやっぱり全然違いますね。
同じ調理方法、というか同じメニューの味付けがちがうということは、それが基本的に「その民族が好む味付けの方法」だからなのでしょうねえ。
日本人は昆布と鰹節のだしに、ポン酢。タイ人は微妙に赤と白が交じり合うトム・ヤム・スープにあましょっぱ辛いソース。違いははっきりしてますわね

そうなのよね、基本的にタイって派手好きなの。
日本ってやっぱり、「わび・さび」的なものが文化の根本にあるので、万事、「わかりにくい」じゃないですか。
中国・韓国から伝わってきた文化を継承する末っ子として、しかし他と一線を画す文化はやはりこの「侘びさび」系に凝縮されると思うのです。いや、べつに千利休を待たなくても、日本は平安時代くらいから、隠す、控える、というのが文化的な特徴になっていく。天平文化あたりはまだ、中国の影響が強すぎてまだそんなに確立されていないような気がしますが、国風文化から先、日本はこの「ニュアンス」とでも言えるものに命をかけて行くようになるのではないでしょうかね。
もちろん、派手なものもたくさんあるし、決して地味と言うわけではないと思うんですけれどもね。
しかし、例えば婆沙羅大名に象徴されるように、日本でただひたすら派手に振舞ったり装ったりすることは「王道から外れる」ということであり、それが外れたものであるからこそやる、みたいな、アンチテーゼとしての意味合いがあるわけです。
いや、なんかはなしが大変なことになってきましたが、日本の文化のベースは「薄味の中のニュアンスの表現力」にある、ということにして。
その対極にあるのが、タイ。
イタリアも、特にわたくしのローマなどは、バロックというとにかく「惜しみない絢爛豪華」を標榜する文化ではあるのですが、タイはそれともまた全然違うのです。
日本の妙なる木造建築の渋い美しさ、イタリアの大理石建築の荘厳なる壮麗さ、そしてタイの金ぴかきんきらの極彩色の派手さ。
これは、それぞれにそれぞれの美意識の根幹を成していると思うわ。わたくし。

街には、それ自体にいろというものがあって、人間は自ら色を発明することが出来る生き物ではないと思うので、全ては、自然にある色の模倣になります(よね?)。
つまり、色彩感覚は自然によって作られる。
そして、熱帯の自然は色彩がメチャクチャ鮮やか。
太陽の日差しが強いので、全ての色が、日本の3割り増しで鮮やかに見えます。写真をとっても鮮やかなこと鮮やかなこと。
その自然にはぐくまれたタイの色彩感覚は当然、派手になるでしょう。

というわけで、普通の街中でのショッピングでも、唖然とする派手さ。
日本で言うところの「パーティードレス」が売られている確立が凄く高い。
パーティードレスって、そんなに着るものじゃないよね・・と突っ込みたくなりますが、ドレスとは言わずとも、お洋服はみんなとっても可愛い。
「モード」という名の元にどんどんわかりにくく、気取ったものになってしまった「おしゃれ」の原点がそこにありました。
ゴスロリとかの方向性とはちょっとちがうのですが、そうねえ・・キュートな子供服の大人版、もしくはドラッグクイーン系の派手でセクシーなお洋服、みたいなのが多い。
派手な装飾、派手な色使いで、黒い服なんてほとんどない。
所謂、「クール」とか「エッジ」とかとは無縁の世界
安っぽいほどに可愛い。単純に可愛い。
わたくしはそんななか、日本の着物をモデルにしたちょっと高級デザイナーの手作りっぽい服を買ってしまうわけですが、付属の帯はスパンコールと刺繍できらきら。超可愛い。

余談ですが、タイではオカマ文化が花盛りで、ドラッグクイーンの繰り広げるショウとかがかなり人気で、定着しているようです。わたくし達はそれはみてないのですが、タイでおかまが認知される理由はなんとなくわかるような気がする。あっけらかんと派手なものが好きな感じが。

そしてですねえ・・オカマと通じるものがあるのかどうか、mocoちゃんとわたくしの二人はメチャクチャ派手なんですよね。服装と言うか、雰囲気?が。
二人とも割りと背が高いし(mocoちゃんはとても高い)、髪長いし、派手といえば派手な顔だし。
それはそれは、女の子達に大人気でしたわよ。
派手好きな彼女達のハートを捕らえたわたくしたちは、もうちょっとでヤヨ★mocoという芸名でタイで売り出すところでした。スターのコネもあるしな・・
何故か女の子に触られる回数も多く、最初はもしかしてレズが多いのか?? と警戒していたわたくしも、最終的には「そっかー、派手な女の子がすきなのね、もしかしてオカマだと思われてるかも・・」と流せるようになっていたし。このへんのゆるさがまた、タイ。

今回の旅行、本当に3日だけなのか、と言うくらい濃密な時間を過ごさせていただきましたが(ありがとう、mocoちゃん!)、ボロボロに疲れはしましたが、とても有意義かつ楽しいものでした。
とにかく、あのゆるい雰囲気と派手な色彩で、異国情緒満点。
しかも熱帯の異国情緒というのは、本当にバカンスにはぴったり。
値段が安いから、大抵の夢は望めば叶うし・・
わたくし、ヨーロッパ旅行よりこちらをお勧めするかもしれないわ。


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