究極至言 和泉式部
美しい秋への讃美は、貞文さまが語り尽くして下さっておられます。
私が今さら口を挟むのは無粋なことよと思いますが・・・。

秋を寂しいと感じるのは、何かを失っていく感覚に囚われるからやもしれません。
美しい光芒を放って消えゆく生命も多くございます。それは胸を打つ寂しさを伴っております。
なれど、完全に消滅してしまう訳ではございません。生まれ変わるのです。
ふっくらと実った果実や種子は、新しい生命の源です。
彩色豊かな落ち葉たちに大切に幾重にも包まれて、目覚めの時を待ちます。
透明な秋の大気の静寂に耳を澄ませば、生命の絶える音と鼓動する音、
どちらも身に染み入るような深さで伝わってくると思います。
この生と死が隣あった微妙な想いこそが、秋の持つ美しい神秘性なのですわ・・・
と、思いますの。ありがとうございました。

秋吹くはいかなる色の風なれば身にしむばかりあはれなるらん 
和泉式部
最終至言 小野小町
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