原作物ゲームの異端児

聖痕のジョカ 光と闇の聖王女

(^-^; 私は好きだけど…
ジャンルS・RPG
発売月97/ 4
発売元タカラ
定価5,800円
メディアCDケース 1枚
クリア
1プレイ時間20時間
難易度 ★★☆☆☆
マルチエンディングYes
音声無し
メッセージ速度早い
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「聖痕のジョカ」というマンガのゲーム化で、ジャンルはシミュレーションRPGです。
まず最初に原作マンガを知らずにゲームをやった事を書いておきます。原作を知らなくてもストーリーは楽しめたし、それなりに感動もしましたし、面白かったです。そしてクリア後に原作を読みました。そして思った事。
たぶん原作ファンはこのゲームの存在を黙殺したんじゃなかろーか。(-.-;

まずオリジナルストーリーというのは良くある事ですが、登場人物は総て同名の別人、もしくはゲームオリジナルです。設定なんかも全然違ってたりします。ゲームは原作のずっと後の話という設定になっていて(なんで同名の別人が??)、通りすがりのトレジャーハンターの私(お名前は自由)が主人公で、転生するときに事故って「麗しの君ジョカ(いわゆる白ジョカ。お嬢様系)」と「黒水仙のジョカ(つまり黒ジョカ。不良娘系)」に別れてしまった原作の主人公ジョカや各地で会った仲間たちと聖痕(これが体にあるとすごい力がでるらしい。20種類くらいある)を集めながら、謎の敵と戦うという話です。
まあこれだけなら良くあるゲーム化、かもしれませんが、まずジョカのキャラクターが完全に原作と別物です。2人を足して割っても原作のキャラにはなりません。ゲームでは主人公でなくてヒロインですが、ここまで別物にしてしまっていいのだろうか? ちなみに途中の選択肢で、エンディングでくっつく方が決まります。このためにキャラクターを変えたのかと勘ぐりたくなります。原作を知らなければ別に抵抗はないのですが…。

あともう一つが重要なポイント。絵が全然似てない、というか似せる気もないらしい…というところ。元絵を描いている人が複数いるらしく、キャラクターによって全く画風が違うのもミソです。元絵のサイズも違うのか、キャラの顔グラフィックの線の太さ細かさも全然違ってたりします

たとえば原作の人気キャラにナタク(薄幸・坊ちゃん系。でも終盤の扱いはぞんざいだった)というのがいるのですが、こいつの扱いは原作以下です。途中で仲間に合流するものの影が薄く、一応イベントで見せ場はあるものの、他キャラの方が目立ってます。顔グラフィックにいたっては、原作とはルノワールとピカソぐらいの違いがあります。(むしろ下手。別キャラというレベルじゃないです) 証拠と言ってはなんですが、原作を読むまで人気キャラだったとは全く気が付きませんでした。…制作側の恨みでも買っちゃったんでしょうか。
ちなみにこのパターンはラスボス(原作では美形敵役なんだが…)も同じだったりします。

ですが、逆に扱いは主人公以上というキャラもいます。原作のもうひとりの人気キャラ・フーギ(不良系)です。原作とはさすがに違う顔をですが、このゲームでただ一人かっこいい顔グラフィックだということが総てを物語っています。
二重人格だったり、伝説の槍をもってたり、敵に狙い撃ちされたり、昔の彼女がでてきて殺されたり、とおいしい所を一人占めしており、重要なイベントにはほぼ必ず関わってきます。つまりこのゲームが好きになれるかというのは、このフーギというキャラを愛せるかにかかっているのです。
私は、主人公にこれだけのイベントが起こして流暢にしゃべらせたら、プレイヤーを白けさせるだけと思うので是ですが、なんでこんな脇役ばっかり目立つの?と思う人にはつまらないかもしれません。
ただ、シナリオはいい感じで、演出にも光るものはあります。

それからグラフィックは全体的にちょっとしょぼいです。いや、ちょっとじゃないかも…。街などのマップや戦闘はポリゴンなのですが、一応3種類くらいに切り替えられる視点でも、どこかが柱などに隠れて見えなくなります。(これはマップセンスの問題?)
戦闘中に仲間が移動するとカメラがついていってしまい、仲間が移動終了するころにはやっぱり柱が邪魔で見えないということも良くありました。

戦闘はこれまた困った状態です。主人公以外の仲間は簡単な指示が出せるだけのAIで、敵が残っていても自分の移動範囲内にいないと何もしないという敵みたいな思考の持ち主です。「動くな」という命令を出さない限り、どんなに死にそうでも移動範囲内の敵に突っ込みます。敵の動きも同じです。
これだけならまだしも、タクティクスオウガのウェイトターンのようなものを採用していて、素早いキャラは遅いキャラの数倍動けるようになっています。何がいけないって? 主人公がかなり遅いので、他キャラが3回動く間に2回しか動けないのです。一度主人公の行動が終わると敵や味方が(かなりの大人数(--;)1回ないし2回の行動を終えるのを待たないとなりません。その間はプレイヤーは何も出来ません。仲間への命令を切り替える事も不可です。
また、HPの回復は道具でのみ可能なのですが、道具を使えるのが主人公だけというのもちょっとつらいです。
ファイアーエンブレムの戦闘シーンをバーチャファイターキッズのキャラでやるのもちょっとなー。

ですが、作りが悪いのかというとそうも言い切れないところもあります。
戦闘中に敵や味方のステイタスやプロフィールを確認する事ができるのですが、そのキャラ別壁紙のクオリティは高めだし、敵のゾンビやスケルトンにはみんな名前が違って死んだ時の話なんかが載っています。同じ敵キャラは出てきませんし、敵のステイタスなどを調べるのは楽しかったです。
戦闘で全滅すると、面攻略のヒントが出て、全滅直前の経験値を持ちこして再スタートできるのも親切です。

で、結論ですが、多少難はあるもののオリジナルとしては可、原作物としては不可というところでしょうか。

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