惨劇の夜、再び

かまいたちの夜 特別編

(^-^) おもしろかったよ
ジャンルAVG
発売月98/12
発売元チュンソフト
定価4,800円
メディアCDケース 1枚
クリア
1プレイ時間15時間(コンプリート)
難易度 ★★★☆☆
マルチエンディングYes
音声悲鳴(複数)
メッセージ速度遅い
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1994年にSFCで発売された、サウンドノベルシリーズ第2弾のリニューアル移植版。
「サウンドノベル」とは、平たく言えば効果音やイメージ的背景画に力を入れた、マルチエンドがウリのテキストアドベンチャーです。特にこの「かまいたちの夜」は、想像力を喚起させるために人物をシルエットで表現した先駆的作品で、後のサウンドノベル系ゲームに大きな影響を与えた作品でもあります。

「かまいたちの夜」はミステリー作家・我孫子武丸氏を原作に(ゲーム中に使用される総てのテキストを一人で全部書いたそうな。スゴイ)、主に雪に閉ざされたペンション「シュプール」で起こったバラバラ殺人事件をめぐる物語がえがかれます。
最初はコミカルで和やかな雰囲気で始まりますが、主人公が事件を解決するのが遅れれば、殺人事件が連続殺人事件になってしまい、最悪の場合は物語はすっかりスプラッターと化し、主人公を含めた全員が殺される事態が発生します。CMでも言っていた、あの「あなたのせいで死体が増える」ってヤツです。(^^;

犯人当ては、犯人の名前を文字入力しないといけませんが、一応救済的なヒント(主人公とある人物と彼女と3人でいるときに、いきなり背後からバッサリ殺られる途中バットエンドがある(^^;)もあります。トリックが、おい責任者出て来い! な感じで、私はちょいと納得いきませんでしたが(^^;、トリック系の推理小説が好きな方は楽しめると思います。

複数のシナリオを選択肢で行ったり来たりするシステムだった、サウンドノベル第1弾「弟切草」にくらべて、一つのシナリオを作り込み、選択肢によって一つの事件を見る角度を変えるというシステムなので、一度犯人がわかってしまうと推理小説と同じで面白みが減るという点があります。一つのシナリオゆえに犯人は固定されているのが、事件の全体的な作り込みとしてのシステムの長所であり、推理物としてシナリオの短所でもあるのが、推理物「かまいたちの夜」の悲しい宿命でしょうか。

最初に名推理?でベストエンドを見てしまうと、犯人がわかっているのに、わざわざバカな選択肢を選んでおめおめと殺されるのは、かなり心苦しいものがありますです。(--;

ただし、推理が終わっても「かまいたちの夜」は終わりません。むしろゲーム「かまいたちの夜」は始まったばかりなのです。
事件が解決した後は、ペンションが悪霊に襲われる「悪霊編」や、ペンションで客を装った国際スパイ達がしのぎを削る「スパイ編」やミニシナリオに入る選択肢が新たに追加されます。
「悪霊編」では、「ミステリー編」の犯人がすっごく良い人だったりする(^^; のが印象的なオカルトホラーで、「スパイ編」は後半にスノーモービルによるカーチェイスアクションがあったりする冒険活劇です。何かというとホラーやサスペンスに走りがちなサウンドノベル系のシナリオの中では異色で、個人的に気に入ってるシナリオだったりします。

「ミステリー編」「悪霊編」「スパイ編」のバットを含めた全エンディング(20種類以上。PS版はさらに2つ追加されている)を見ると、セーブデータが「ピンクのしおり」に変化します。
で、「まだだ、まだ全然終わらんよ!」 というわけで、暗号解読の「宝探し編」に入る選択肢が追加され、「ミステリー編」のパロディシナリオとも言える「Oの喜劇」、ピンクのしおり名物、ちょっとHな展開(えええーっ、こんなコトしていいのか、任天堂! SCE?な感じ(^^;)も追加されたりします。
実はこの先に、出現条件がスゴい「こいつは1本取られたぜ!」な隠しメッセージや、ダンジョン探索物語「不思議なペンション編」や究極の目標「金のしおり」があったりします。

もうこれでもかと言わんばかりの内容テンコ盛りで、すべてのシナリオを制覇したころには、惨劇の夜の恐怖なんてキレイに忘れて(--; すっかりペンション「シュプール」が楽しい思い出になっている自分に気がついた次第です。(^^;;

PS版は今までに通過したシナリオの構造がすぐわかるフローチャートを追加し、まだ選んでいない選択肢がすぐわかったり、いつでも選択肢直前に戻れるので、SFC版の数分の1の時間でコンプリートが可能です。
他にも、PS版では「ミステリー編」を解決できなくても、「悪霊編」や「スパイ編」に分岐する選択肢を出現させる事ができます。(出現させない事も可能) また、フローチャートに新たに出現した新シナリオの分岐点が表示されるので、入り口を探してひたすらプレーする(SFC版のころはそれも良い思い出でした。(^^;)手間もかかりません。腰をすえてがっちりやるゲームから、今のご時世に合わせてお手軽に楽しむゲームに変化したと言えるでしょう。
メッセージの早送りができないのと、このまま行けばどのエンディングになるかわかっているのに、「終」マークが出るまでいかないとフローチャートが埋まらない(;_;)という点がちょっと悲しいですが、現在よく見る「マルチエンディング型」サウンドノベルの最高峰の姿がここにあります。


追記:
私にとって「かまいたちの夜」は、楽しい思い出であり、今も大好きな1本です。
が、この「特別編」にはなんだか悲しい部分もあります。まず一つは「雪のエフェクト」(小降りから、横殴りの吹雪まで、あの降雪の表現方法は今でも右に出るものは無いと思っている)がちょっと違うものになっていた(T-T)事と、もう一つは追加シナリオ「真理の探偵物語」です。
この追加シナリオはPS版のウリとなっているもので、「ミステリー編」のあるエンディングから派生するショートシナリオとなっています。内容についてはここでは書きませんが、推理物「かまいたちの夜」の宿命に立ち向かおうとして、ちょっと失敗してるカモ(--;; って感じです。

で、これなんですが、容疑者4人の顔がイラストで出てきます。シルエットではありません。
さらに、スタッフロールを見るとわかるんですが、このPS版は(株)アストロールが製作しています。アストロールと言えば、「カクテル・ハーモニー」です。
…あああっ、ぐ、ぐらふぃっくがぁっ! 下手なところが似てるよう!! (T^T)

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