それも一つの愛のかたち

がんばれ森川君2号

(^-^) おもしろかったよ
ジャンルETC
発売月97/ 5
発売元SCE
定価4,800円
メディアPSケース 1枚
限定版有り
クリア
1プレイ時間---
難易度 ★★☆☆☆
マルチエンデイングNo
音声---
メッセージ速度早い
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「テレビの中でペットが飼える」というキャッチコピーで売られた、人工知能育成ゲーム。開発元はあのジャンピングフラッシュを作ったところです。
プレイヤーは、ポリゴンで作られた箱庭世界に住む、人工知能Pitくん(名前を付けると、タイトル画面が「がんばれ○○君1号」となるのがお茶目)を育てることになります。

最初はPitくんの頭はからっぽです。Pitくんはこの箱庭世界の住人なのですが、この世界とのつきあい方を全く知らない状態でスタートします。一方プレイヤーは、「物とのつきあい方」(花は匂いをかぐもの、スイッチは押すもの、等)は知っていますが、この箱庭世界については知りません。
Pitくんは、まず練習ステージで基本動作を覚える事になります。物を持ち帰ったり、スイッチを押したり、ブロックを押したり、木を引っこ抜こうとしてみたり、ひびの入った壁を叩き割ったり(^^;等など。ここではプレイヤーはPitくんに「物とのつきあい方」を教えるのですが、これは同時にプレイヤーに「Pitくんとのつきあい方」を覚えさせるという練習でもあります。この辺が結構巧みなつくりになっていると思います。

Pitくんは未知の物に接すると、取りあえず行動を起こします。叩く、蹴る、嗅ぐ、食べる、触る、脅かす、引っこ抜く、飛び越す、持ち帰る、頭の上に乗せるなどいろいろやってみて、その度にプレイヤーに「意見を求めている」とYes、Noを求めてきます。
その行動が良ければ(正しければとはちょっと違う)Yesと答えます。そうするとPitくんはその行動が正しいと判断し、以降同じ物が出た時は同じ行動を取るようになります。(Noと答えると別の行動を取り始めます)
ただ、Pitくんにも好き嫌いがあって、こちらがOkを出しても嫌いな事は嫌がってやりたがらない事があります。たとえば道に「うんち」が落ちている事がありますが、これを食べさせる事ができます。やり方は簡単、食べるまで何度でもNoを繰り返せばいいのです。Pitくんが嫌がろうが、ぐずろうが、後ずさりして逃げようが、しつこく繰り返せばいやいやながらも食べるようになります。鬼ですね。(^^; ですが、Pitくんの性格によっては喜んで食べるうえに、こちらが止めても食べようとするやつもいます。困ったものです。(^^;;
#ちなみにうちのPitくんは「ひよこ」が好きでした。ひよこに触る事を教えたら、とにかく気に入ったらしく、ひよこを撫でては喜んでいました。そのため宝箱(Pitくんの家に持って帰ったものを、いくつかストックできる)で卵から孵った「ひよこ」を見ると、いつもステップを踏んでたいへん喜んでいました。

こうして箱庭世界をめぐる、Pitくんとプレイヤーの冒険が始まります。箱庭世界は幾つかのワールドに別れ、それぞれ草原、砂漠、冬山、墓場、昭和30年代?など、それぞれに違うオブジェクトや地形で作られており、その奥には全部集めるとゴールデンPitになるAIチップが置いてあります。一応の目的はAIチップを集める事ですが、教育方法を(わざと?)間違えるとクリア不可になる事もありますが、(スイッチを叩き壊すように教える等)それもまた一興。(^^;
また、箱庭世界のあるエリアでは、Pitくんにプレイヤーが指示を出すことができません。Pitくんひとり旅をプレイヤーが見守る事になりますが(AIチップがあるため、クリアするなら必須)、トラップに引っかかって気絶したり、モンスターの自爆に巻き込まれて気絶したりすると強制送還されてしまいます。そこで、「あそこで動物に気を取られて先に進めなくなったから、あの動物は頭に乗せるものだと教育してしまえ!(^^;」とか、「爆弾で何度も嫌な思いをさせて、近寄らないように教育してやる!(^^;;」などプレイヤーが頭を絞ることになります。その辺の過程も楽しいです。

こうして大体AIチップが集まる頃には、Pitくんは自習モード(一切の指示も出さず、Pitくんの思うようにやらせるモード。最初からこれを多用すると、変な行動するPitくんになる事が多い(^^;)にしておいても、ひとりで楽しく無難に遊んでいるようになります。つまり、プレイヤーの手を必要としなくなります
ここがつまらないという人も多いのですが、このゲームというか森川君2号の本質は、ここにあるんじゃないかなと私は思います。 右も左もわからないPitくんを育てて、一人前にしてあげること。一人でも元気に生きていくことができるようにしてあげるという、ある種の親子愛のようなもの、1つのものが2つになるという愛のかたちが「森川君2号」の中にあるんじゃないかと。そうすると、プレイヤーの手がかからなくなるというのは、Pitくんの親離れと言いかえることができます。
(もちろん、総ての物を破壊するデストロイヤーや、総ての物を持ち帰るルパン3世に育てることも自由ですが…(^^;)

全部AIチップを集めると、総てのアイテムを元の位置に戻し(Pitくんが集めた宝物も元の位置に戻される)、2周めを始める事ができるのですが、このとき今までのPitくんと引き換え(なんと爆発してしまう。これはあんまりな仕打ち…)に、性格の設定を自分で決めたゴールデンPitくんをもらうことができます。ここで性格をいじってしまうと、ちょっと歩いただけですぐ帰ろうとしたり、ぐずったりする凶悪?なPitくんが誕生します。これが本番の「○○君2号」なわけですが、結構手強いです。(^^; Pitくん育てに慣れたら、挑戦することをおすすめします。

それから、1周が終わると、ゲーム中では表示されないPitくんのパラメータと、Pitくんが一番好きな宝物が表示されるのですが、うちのPitくんの場合は「ひよこ」でした。それを見て、「ひよこを触るって教えてあげてよかったなぁ」と思ったものです。
今ではPitくんは親離れ、私は子離れ(^^;してしまったわけですが、「大丈夫、うちのPitくんは一人で元気にやっていけるさ」なんて思っている自分がいたりします。(^^;;

Pitくんのデザインがかなり個性的なこと(見慣れると可愛いんですが)や、比較的展開が単調なこともあって、万人受けするゲームではないのですが、育成シミュレーションやたまごっち等では見られない「育てるカタチ」が新鮮です。

追伸
チュートリアルムービーが、ムームー星人出演の凝ったもの(例の居酒屋です)で、細かなディティールが涙物です。ムームー星人ファン必見。

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