○曜スペシャル お化け屋敷殺人事件

the FEAR

(^-^; 私は好きだけど…
ジャンルAVG
発売月01/ 7
発売元エニックス
定価7,800円
メディアDVDケース 4枚
クリア
1プレイ時間6時間
最短記録 20分
コンプリート 20時間
難易度 ★★★☆☆
マルチエンディングYes
音声フルボイス
メッセージ速度2回目以降飛ばせる
line

廉価版やらソツのない続編があふれるこのご時世に、高価格、実写、DVD4枚組、B級&チープな特撮ホラーテイスト、やる気のなさそうなパッケージ等などと売れ線の対極に位置する星の元に、四重苦も五重苦もわざわざ背負って生まれてきた「家モノ」ホラー系AVG。

エニックスさんはPSで「ユーラシアエクスプレス殺人事件」、PS2で「θSTORY」を出し、すでに当該タイトル「the FEAR」の後にも「実写アイドルAVG」シリーズの続編の製作がスタートさせているそうです。
とにかく実写ゲームは鬼門といわれる日本ゲーム業界で、これだけシリーズを続けている事が偉大である、というか、あのスクウェアさんすら実写に手を出したのは「アナザー・マインド」たったの1本。しかもその反動で作った(嘘)オールCG映画で大変な目にあってますし、にゅうの好きな「ジ アンソルブド」を出したヴァージンさんは、直後にゲーム業界から撤退してしまっています。(^^;

数々の実写ゲームの英霊を背負って立つ、実写最後の希望の星がこの「実写アイドルAVG」シリーズなのであります。(やや誇張気味)
ちなみに「ユーラシア…」や「θSTORY」は、わりと豪華なガイドブック(攻略本)が出版されています。が、「the FEAR」にはありません。
アイドル関係の肖像権等が煩雑、そして何よりどう考えても冊数が見込めないのが主な要因だと思いますが、この際エニックス様には「『the FEAR』の本を出さなきゃ、ド○クエの本は出させてやらねぇ!」くらい言っていただきたいモノです。(^^;

周辺の話はそのくらいにしておいて、本編に入ります。
場所は関東地方T県(栃木?)、ここは樹海か? といいたくなるような森に囲まれた廃洋館が舞台です。
二次大戦前はロシア公館だったという噂もあるこのお屋敷、中学生が描いた様なホラーな絵がそこいらじゅうに飾ってある悪趣味なお家なのですが、まず住人の謎の連続殺人事件が起き、その後も館の住人の死亡事件が続き、その上化け物も出るという噂もある不動産屋泣かせの物件です。
こんなわけで今は住人もいない廃墟なのですが、一時期は怪奇スポットとしてそこそこ人気があったのだそうです。ところが、最近は周辺に不良の溜まり場ができてしまい誰も寄り付かなくなってしまったそうな。(--;

こんなお屋敷に今回ノコノコとやってきたのが、5人のアイドルとロケ班御一行様(8名)です。
今回の撮影は、恐怖の屋敷で恐れおののくアイドルさん達の映像をお茶の間に、という主旨なのですが、冒頭部分でプロデューサーに「この時期には野球の優勝がかかってるから、放送枠まだ決まってないんだよねー」と、企画の時点でお蔵に片足突っ込んでいるのが判明して涙モノです。

呪いの館に到着してすぐに、ロケバス内で車酔いで死にかかってた5人のアイドルの一人・福井裕佳梨(アイドルさん達は役名と名前が統一されている)さんが倒れるというアクシデントはありましたが、随分長く放置されていた割には蜘蛛の巣はあっても埃は無く、さらに館に電気水道ガスも通っている(--; 事もあって、撮影の準備は順調に進みます。

当該タイトルの主人公は今回の低予算ロケの撮影を一手に請け負うフリーのカメラマンです。
尋常でない仕事根性を持ち、トイレの中だろうが非常事態が起ころうが、文字通り命果てるか、撮影が終わるその時まで常にカメラをまわし続ける、本を読む時もファインダー越しという「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」のような男です。常にSONY製ベーカムで撮影し続けているため、ゲーム中(主にファインダー越しの画面で構成)はもちろんイベントシーン(第三者視点のムービー)でも顔がカメラ本体に隠れて見えない、とこの手のゲームの主人公としてはうってつけの逸材です。

裕佳梨さんを除く4人のアイドル、ちょいとキツめのお姉さん系だけどちゃっかりもしている金田美香さん、熱心なキリスト教信者で話が進むとだんだん目つきとかがヤバくなってくる(^^; 加藤夏希さん、設定ではトライリンガルで日本語・英語・ロシア語をこなすがゲーム中では翻訳してくれるだけなのが残念&バカっぽいプリントシャツが泣ける、セブンイレブンのCMのお姉ちゃん野村恵理さん、美香さんの後輩で趣味のポラロイドカメラでこの非常時に写真を撮っては総スカンをくってる(主人公はいいんです。仕事だから(^^;) 上原まゆみさん、達ともご挨拶を済ませた主人公。
客室Aで横になっている裕佳梨さんの様子を見に行った主人公が見たものは、幽体離脱している裕佳梨さんの姿だったのです。(^^;;

幽体離脱どころか予知能力まで完備している、幼少時にはその霊能力のせいでいじめにもあっていたというオカルトアイドル裕佳梨さん、当該タイトルのメインヒロインで髪型や清純な白いドレス姿も可憐&弱々しいのですが、本当の役者さんはスポーツ系の人らしくいかり肩がミスマッチな感じでナイスです。

で、裕佳梨さん曰く、この屋敷には不吉な気配が充満していて、裕佳梨さんが幽体離脱してしまったのもそのせいだそうな。ド○クエのローラ姫のような強引さで主人公にそれら一連の事態を納得させた裕佳梨さん、これから起こるであろう事件を未然に防ぐように主人公に頼んできます。
しかし、そう言った矢先に屋敷には悲鳴が轟き、恐怖が牙をむき始めます。次々と殺されていくスタッフ達、そして消えてしまう犠牲者達の死体…。
例によって窓も玄関も閉ざされてしまった屋敷から脱出する方法は? 謎の怪物の正体は? そして事件の真相とは? というのが主な展開です。

ゲーム本編の内容ですが、アイドルさん達との会話や屋敷内の移動もオール実写ムービーです。
3D表現の屋敷をムービーで歩き回り、ところどころにあるオブジェクトを調べてキーアイテムを入手、扉を開けて新しい部屋を探検、というごくシンプルかつオーソドックスなAVGの形式を取っております。「初代Dの食卓」や「クーロンズゲート」をご存知の方は、そのCG部分を全部実写でやってるというのをご想像いただければわかりやすいと思いますです。

が、多少フラグ立ての質が他のAVGとは変わっておりまして、屋敷内での運命共同体である他のスタッフやアイドル達との会話は実はゲームの進行に全く関係ありません。(^^;;
会話は全部ムービーで、状況がちょっと変わるごとにムービーの内容がどんどん変わっていく力作っぷりで、途中の選択肢(○or×の二択)次第でアイドルさん達と楽しい会話を楽しめたりもするようになっているのですが、そんなモンは丸無視で次にイベントが発生する部屋に直行&アイテムゲットで次の部屋、の繰り返しで問題なく先に進める仕様だったりします。(^^;;
次にどこに行けばいいのかは主人公にとり憑いた裕佳梨さんに頼んで、フィルムに予知能力&念写してもらえば一目瞭然なので、クリアするだけならわりとすんなり進みますです。

それから今回のこの屋敷、実は結構狭いです。(^^;
家モノ系ホラーゲームというと、恐怖の館にやって来たもっと怖い人たちのお話「初代バイオハザード」、屋敷の構成はサザエさんの家とタメはりそうなサウンドノベル「弟切草」、FC・RPGの傑作「スウィートホーム」、PC出身の「ラプラスの魔」等がありますが、それらに比べると裏手にヘリポートや温室や地下の広大な地下エリアもなく、異次元空間で繋がっている中世の城があるわけでもないという、日本の土地事情を考慮に入れた現実的な設計になっております。(^^;;

もちろんそのへん諸々の事情を配慮した主人公がものすごーく雰囲気たっぷりにゆっくりと床をギシギシさせながら歩いてくれるので、屋敷内の距離感をプレイ時間ごと稼いでいますです。
屋敷内移動で相当な回数使うことになる1階から2階への階段(踊り場付き)は約20秒、やはりよく移動する2Fの長い廊下は約16秒かかります。

あまりのトロくささに思わずプッツリといきそうなりますが、一応今回の主人公は移動中に×ボタン押しっぱなしでギタバタとダッシュしてくれます。
ダッシュ中は階段が20秒→8秒、廊下が16秒→5秒と劇的なスピードアップ。(^^; ダッシュ中はバッテリーメータが減り(歩くと回復)、減った状態で裕佳梨さんに念写を頼むと、内容にフィルタ効果かかりまくりで画面がかすれまくって判別不能というデメリットがありますが、どうせ念写なんか大して使わない(^^;; ので中盤以降は走りっぱなしでOKです。

つまり、他人とのコミュニケーションというAVGでは肝的な部分や、念写とかの当該タイトル固有のシステムを無視すると快適に遊べるという所に少々寂しいモノを感じてしまうのです。(終盤、どんどん仲間が殺されて人数が減ってくると、途端にゲームテンポが良くなってくる(^^;;)
しかしチープでB級なイメージとは裏腹にゲームとしてのクオリティは全体的に高いレベルだったり、2周目以降に出現する追加ストーリーへの分岐方法に野心的なものがあったり、ゲーム中に時々前述の「スウィートホーム」へのオマージュを感じたりと、プレイ感覚は悪くなかったりします。

「ついさっき俺が鍵を手に入れて始めてこの部屋に入れるようになったのに、何でお前が先に部屋の中にいるんだよッ!? 」とか、事の真相には「このストーリーを考えた奴、出て来い!!」と言いたくなる様な点がいくつもあったりしますが、その辺は徹頭徹尾B級を完遂したという事で笑って済ませるべきなのでしょう。(--;;

アイドルメインと思いきや、せっかく5人もいるアイドルさん達が裕佳梨さん以外はわりとどうでもよい扱いになっていて(^^; 、ギャルゲーなんかに比べると描写はかなり甘くなっています。
アイドルさん達のファンよりも、むしろ実写アイドルさん主演という事で逆に引いてしまうAVG好きゲーマーにオススメな1本です。


ここからは、かなりのネタバレなお話です。

終盤にアイドルさん達がとある事情でモンスター化してしまうのですが、その辺はアイドルさん達のお顔に特殊メイクさせて使っています。(^^;
あーあ、いいのかよアイドルさん達よ…、と思いながらプレイしていると、その後助けたアイドルさんが「あんなの人に見られたら、もうアイドル生命終わりだわ」と言い切っているではないですか。(^^;
きっとここは笑うべきトコロなんでしょうが、こんなタイトル(すみませぬ(_o_)")にアイドル生命をかけたアイドルさん達と、OKを出した事務所に敬礼であります。

それと意外と硬派?な作りの当該タイトルですが、アイドルさん達との個別エンディングはさすがに用意されております。

その到達方法とは、普段からお目当てのアイドルさんに話しかけて好感度を上げて…、ではなく最後の脱出直前のイベントでお目当てのアイドルさん以外を見殺しにすればOK。(^^; ただし無視はできないので死亡確認する必要があります。(^^;;
多少リアルタイムや慣れるまでは結構難しいミニゲームが絡んでくる事もあって、予定が狂ってアイドルさん達全滅&主人公一人で脱出なんて事もありますが、それもまた良し。(^^;;

line
ゲームインデックスページへ戻る

トップページへ戻る