宅配ピザ
 
宅配ピザで気になるのは、ポストにねじ込まれたビラ。何軒ものピザ屋が、かわるがわる入れて行く。結構良い紙で良い印刷だが、一括して刷れば安いのかもしれない。しかしこの無駄な紙代がピザの料金に上乗せされてるかと思うと、もったいない気もする。
 
まあ、それはいい。頻繁に入れとけば、ふとした拍子に注文する人もいるかもしれない。その人がビラ代を払ってくれる訳だ。
しかし自分が払うとは、全然考えてなかったよなあ。
 
平日、昼まえに郵便受けを開けたら例のピザ屋のビラが入ってた。いつもならそのまま捨てるのだが、割引券が目についた。「ふーん、割引ね。いいね。」その日、昼食はピザとすることになった。
 
営業開始はAM11:00ぐらいから。中にはPM4:00からというトコもあるね。よじ!ということは昼間からピザを食う人は少ないということだな。めずらしい客ということか。宅配ピザを利用する客層ってどういう人たちなんなんだろうか。若夫婦とかファミリーが晩御飯として食べるのか?学生や若サラリーマンが酒の肴に頼むのか?どちらにしても平日の昼間に注文することは無いんですな。
 
電話して30分ほどでピザが来た。ドアを開けてピザを受け取る。配達員が部屋の中を覗いてニヤリと笑った。
しまった。ウチはワンルームマンションで入り口から奥まで丸見えなのだ。台所には出し損ねたでかいゴミ袋が2つ転がっている。洗濯物が山ほど入ったカゴもある。奥の部屋にはゲームのCDが散乱し(そこまで見えるか?)、布団が敷きっぱなしである。しかもそこにはヒゲヅラのおっさん(オレね)以外はいないのだ。不精者のおっさんがゲームの合間にピザを注文し一人で全部食うということがバレてしまったのだ。全てを了解した配達員は悠々と去っていった。
 
なにか敗北感のようなものを感じながらもピザをたいらげ、ふと思った。
配達員のあの笑いは何だったのか。哀れみか?いや、もっと深いモノがあった。そうか、誰かがオレの私生活を調べらているのだ。ピザ屋のビラも、割引券も仕組まれたワナだったのだ。大がかりな陰謀だ。国だ。国家がオレを調べてるんだ。そうだ、そうにちがいない。
 
うむ、結論も出たし、ピザも食べたから、ゲームの続きでもやーろお。
 
終わり
 
 
*この話はフィクションです。こんなんばっかりやな・・・。

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