The Secret of the Utopia

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<ユートピア>
 
 

現在ではユートピアは理想郷を指す言葉となっているが、由来はイギリスの大法官トマス・モア(1478ー1535)の著書「ユートピア」(1516年)から来ている。トマス・モアはこの中でラファエル・ヒスロディの話を聞く形で「どこにも存在しない国」としてのユートピアを描いている。

ユートピアは三日月型の島で、周りは暗礁に囲まれている。昔は細い陸地によって大陸につながっていたが、建国者ユートパス1世によって切断された。そのため少数の自衛軍で大軍の上陸を阻むことが出来る。この国には54の都市があり、各都市は1日で行き着ける距離に建設されている。都市には6千戸が所属し、計画的に町と田舎の住民の入れ替えがおこなわれる。首都の名前はアーモロート。都市には6m50cmの街路が縦横に走っている。各家は通りに面する表口と裏庭に通じる裏口を備えている。
 
各都市には家を単位とした管理体制がある。30戸から族長が選ばれる(各都市に2000人)。そして10人の族長から主族長が選ばれる(各都市に200人)。そして主族長から市長が選ばれる。市長は終身制となっているが、交代もありうる。
挿し絵
アーモロート(イメージ)

挿し絵
自給的農業
ラッパの合図で一斉に食堂で食事をする。その後、音楽や訓話を聞いたりする。労働時間は6時間程度。主として農作業を、自給生活の補助として手工業などをおこなう。全ての住民は労働に従事しなければならない。社会になじめないはぐれ者は奴隷とされる。私有財産、貨幣、国内交易は存在せず、必要なモノは共同の貯蔵庫から調達することになる。労働に従事しない日は芸術、科学、音楽などを研究する。住民は質素、快適、安穏な生活を営んでいる。

「ユートピア」は15,6世紀のイギリス社会が抱える問題(貨幣経済の進展、囲込み運動、農奴の困窮)を背景に、共産主義的な理想にもとずいて書かれたという。昔、社会思想史で習ったということだけ覚えている。今では「どこがユートピアなの?」と言う感じではあるが、キリストの教えに忠実に「拝金」「私有」を排除しようとすると、こうなっちゃったんでしょうねえ。

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