The Secret of the Utopia

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<エル・ドラード>
 
 

エルドラード
エルドラード(イメージ)
エル・ドラードはどこにあるのか。16世紀、征服者(コンキスタドール)たちが中南米を富を求めて探し回った。噂のひとつに南米コロンビアあたりのボゴタ高原のガタヴィア湖をエル・ドラードとするものがあった。そこに住むチブチャ族の首長は毎年神への貢ぎ物をおこなっていた。金粉を体に塗りつけ、エメラルドなどの財宝を積んだ船で湖の中央へこぎ出し儀式をおこなう。神官が財宝を湖へ投げ込んだ後、首長も湖へ飛び込む。首長は浮かび上がってくるが、体に塗った金粉は湖底に沈んで行く・・・。
  
エル・ドラードは「黄金の人」を表す言葉なのだが、それだけ黄金の多い場所という解釈から、「黄金のある場所」、「黄金の国」という意味で使われるようになっっていった。

1504年にアメリゴ・ベスップチが新大陸に到達して以来、この地にスペインの征服者が殺到した。1521年にはエルナン・コルテスがアステカ帝国を滅ぼし、1533年にはフランシスコ・ピサロがインカ帝国を滅ぼしてしまう。彼らはこの地から多くの財宝を奪い取ることに成功した。当時スペインの海外交易審議会は、略奪した財宝は20%を国王に納めれば残りは山分けしてよいと定めていた。このため黄金に満ちた新天地のイメージは、征服者の欲望を倍加させた。ひと山当てようという連中が、黄金を求めてアマゾンの奥地へと入って行った。 征服者
コンキスタドール

1529年と1531年にベネズエラ奥地をアングロジオ・アルフィンガーが探検している。1回目の探検では1年にわたり、280人の部下の大半を失ったうえ体調を崩し引き返すことになってしまう。体調が回復してからの2回目の探検は2年半に及んだ。一行は黄金国ヘリーラの情報を入手したが、アルフィンガーはインディオに殺されしまった。

1536年からニコラス・フェーダーマンは、ベネズエラからコロンビア、アンデスに至るコースでヘリーラの探索をおこなった。500人の部下の2/3を失う厳しいものになった。ヘリーラには到達できなかったが、探検中に相当の黄金を略奪したという。
 
同じく1536年、ヒネメス・デ・ケサーダは1000人の部隊でコロンビア北部から奥地へ入った。1年の探検で850人が死亡したが、ボゴタ高原に到着した。ボゴタには金粉を塗り湖へ飛び込むエル・ドラードの風習があった。ケサーダは黄金を求めてボゴタ一帯を征服し、「黄金人」の儀式がおこなわれるガタヴィア湖にも至っている。甥のアントニオ・デ・セプルヴェーダに命じてガタヴィア湖の水を干して調査させたが、少量のエメラルドが見つかっただけであった。しかしケサーダも一帯の征服によってかなりの黄金を得たという。

1537年セバスティアン・デ・ベナルカサルはインカ帝国征服に従軍してエクアドルにいたが、黄金国クンディナマルカを求めてコロンビア西部の捜索を行った。しかし見つかるハズもなかった。

黄金郷探しは征服の進行にともないさらに奥地へと移っていく。アマゾネスの国(女人国)を求める探索も、ブラジルでおこなわれたりした。

イギリスのウオルターローリーも2回探検を行っている。彼はベネズエラのギアナ高地にインカ帝国残党の都アノマがあると信じていた。1595年にスリナム、ガイアナ、ベネズエラの沿岸地域を探索したが、アノマは見つからなかった。しかし現地での情報収集の結果、アノマの実在を確信してしまう。帰国後政争にまきこまれ幽閉されるが、1616年にはギアナに戻って探検を再開した。しかし部下がスペインの砦を攻撃したため、捕らえられ斬首刑に処せられた。
 
 
エル・ドラードは、欲望によって新天地に生み出された幻の黄金郷だったのだ。
幻の都
幻の都

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