人類滅亡の序曲/都市住民の悲哀

 
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都市住民の行き先
 

ある日、突然、地球規模の災害がおそってきたら、どうなるんでしょう。とくに我々都市型の生活をしている一般市民は。ちょっと考えてみましょう。しばらく戯言におつきあい下さい。

現在想定されいる主な災害は地震と台風です。各自治体に防災対策があり、それに沿って準備がされています。多くの公共機関、民間企業とも提携があり、協力体制が整備されています。また被害が広範囲に及ぶ場合、他の自治体や国と連携して事態に対処するコトになっています。
 
現在のところ地球規模の大災害についての対策はありません。そういう災害が起こる可能性はほとんど無いので、これについて役所が対策を考えるというのは税金の無駄ですから。もし起こっても現在ある防災対策に沿って対応するのでしょう。
 
小惑星激突の場合、都市に住んでる私たちがどうなるか、という話です。

巨大な隕石の接近は観測と軌道計算によって確認されるので、事前に警戒宣言が発令されるでしょう。しかしこの段階では何処に落下するかはおおよそしか判りませんので、脱出するにしても行き先を何処にするかの判断が難しいでしょう。まだこの段階においては都市住民は通常通りの生活を続けなければなりません。都市の住民は都市から離れて生きていくことは出来ません。街を飛び出しても受けれてくれるトコロはありません。
 
しかし自分の田舎へ向けて脱出する人や、デマに惑わされた人が都市から出ようと右往左往するでしょう。警戒宣言下では車による避難は禁止されていまが、車で避難する人は後を絶たないでしょう。普段は車庫に眠っている自動車が動き出し、ペーパードライバーが道路にあふれるのです。これに備えて、防災関連の車両の通行を確保するため、警察による主要道路での交通規制がおこなわれることになっています。それでも渋滞と混乱は避けられないでしょう。
 
公共の交通機関の運行は続けられるようです。駅、ターミナル、地下街などには警備部隊が配備されます。人の集まる場所でのパニックを小さいうちに押さえるのが目的です。こういう場所で「私の予言はあたった」などと演説するとひどい目にあうでしょう。
航空機の運航も続けられるようです。落下の予想される地域の裏側へ行く飛行機は満員になるかもしれません。
 
警戒宣言が出ても電気、ガス、水道などの供給は続けられます。
また百貨店、スーパー、生協などは営業を続けるよう要請されており、生産者や卸売市場にも働きかけ生鮮食品が供給されることになっています。買占め、売り惜しみなども行政が監視するそうです。お店は営業をやめれば倒産するわけで、Xデーまでは食料は大丈夫でしょう。買占めで売り切れになったり、従業員が出勤せず店が開けられないという事態にならなければ。
 
とりあえず金を下ろそうと銀行に人が詰めかけるかもしれません。連日、銀行前には長蛇の列ができるでしょう。銀行の破綻や経済危機、ヤケになったオヤジの豪遊などが起こるかもしれません。
 
警戒宣言以降は電話はかなり制限されるようです。災害時優先電話(防災機関用)、公衆電話(緑色、グレー)、非常・緊急扱い通話及び同電報などが優先されます。可能な限り一般加入電話、100番通話を扱うと言うことになっています。インターネットへのダイアルアップは難しくなりそうですね。
  
この状況でも公務員や公共機関の職員は出勤しないといけないようです。役所、交通機関、ライフライン関係、報道関係など。また民間でも災害時に協力提携している会社や団体などは準備に追われるでしょう。
 
大破滅が目前に迫っている場合、自分がどういう行動をとるかよく分かりません。特に宇宙から隕石が降ってくるなど、実感が湧かず厄介です。ただこの状況で会社や学校に行くかどうかは疑問です。有給休暇を取ってしまうかもしれません。学校はしばらく休校と言うことになるかもしれません。世の中の混乱の程度にもよるでしょう。案外、Xデーも出勤してるかもしれませんが。

 
そしてXデーがやってきます。直径10kmもの巨大隕石が衝突したら一大事です。小惑星衝突が地球に与える影響についてはコチラをご覧下さい。
 

Xデーまでは地震の際の防災計画と同じですが、巨大隕石が衝突してからは事情が変わってきます。全地球的な災害になるので、日本も全地域が被害を受けることになるでしょう。現在の防災体制はある地域が被害を受けた場合、他の地域からの援助を予定しています。しかし全地域が被害を受けた場合、援助が期待できません。
 
緊急用の食糧備蓄は三日を目安にされています。乾パン、即席めん、アルファ化米、レトルト食品などです。三日目以降は道路の再開を見込んで炊き出しに切り替わる予定です。米穀業者と食料事務所の保管している米がこれに当てられます。漬物、味噌、醤油なども関係業界に提供が要請されています。外部から応援が無い場合道路が3日でクリアになるかどうかは疑問ですが。炊き出しが始まるとかなり持ちますが、足りなければ他の自治体に応援要請することになります。しかし他の自治体も余裕は無いので、配給もストップしてしまうことになります。
 
飲料水の配給は、1日1人当たり3リットルとなります。普段は飲料水+食事に含まれる水分で3リットル摂取してます。生命維持に必要な量です。浄水場などが臨時の給水所になります。給水拠点や医療機関には車両による輸送がおこなわれます。ただ道路の開通が遅れ輸送が困難な場合は、受水槽の水、井戸水、プールの水を利用することになりそうです。
 
電気は復旧順位があって、順次行われるようです。供給は、公共機関、病院、避難所、交通、通信、報道機関、水道、ガスなどに、優先的に送電されます。原発が稼働していればしばらくは電気の供給は続きそうです。被害を受け発電できなくても放射能漏れを起こさなければ不幸中の幸いといえます。もし大事故に発展してしまったら絶望的です。
 
ラジオやテレビ局は予備の送信施設を用意しており、停電状態でも1週間以上放送を続けることが出来るところもあるようです。壊滅的打撃を受けた場合情報を発信できるのはこれらの機関だけになるでしょう。

ほかにも民間の業界との提携で、道路復旧、仮設住宅建設、交通輸送手段確保、医療関係者や土木関係者の徴用などが予定されているようです。
 
Xデー直後はこういう状況です。都市市民としてはなにも出来ない状況です。会社での技術は意味が無く、自力で食料の確保は不可能で、エネルギー供給がなければ何をするにも不便で仕方ない。まあ、いろんな仕組みの上に乗って生きているのが都市の住民ですから、こういう事態なので仕方ないとあきらめますか・・・。

従来の災害の場合、発災から初動対応を経て、外部からの支援を受けつつ復興して行きます。ただ小惑星激突のケースではここから下り坂になっていきます。
 
衝突から2週間ほどたつと、吹き上げられた大量のチリによって日光が遮られ寒冷化が始まります。エネルギー供給が充分でない上、仮設テントではひどいことになりそうです。数ヶ月後には今度は衝突の際発生した温暖化ガスにより急激に気温が上昇します。大規模な海面上昇がおこり、都市が水没するかもしれません。この辺からは近未来SFの世界です。どんな展開もあり得る。
 
もうこうなっては都市の住民に行き場所はありません。都市の中にも、都市の外にも。

おわり

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