『満済准后日記』を読む

『満済准后日記』とは?

 『満済准后日記』(まんさいじゅごうにっき)は、醍醐寺座主でもある三宝院住持の僧侶・満済(まんさい:1378〜1435)が書き残した日記です。1411(応永18)年から1435(永享7)年までの記事が現代に伝わっています。満済は将軍護持僧として将軍足利義持・義教と関係が深く、幕府の「宿老会議」における議長の役割を担うなど、当時の幕府政治の中枢に位置していたことから、後世では「黒衣の宰相」というニックネームを与えられてもいます。現在は国会図書館と醍醐寺三宝院蔵。国会図書館ではホームページで一部を公開しています。
 このような満済の立場を反映して、その日記では時折幕府の中枢におけるやりとりや、戦乱などの事件が登場します。まだはっきりとはわかっていない室町幕府中枢での意志決定の一端を窺うことができる貴重な史料です。
 その『満済准后日記』を実際に読み進めながら、当時の幕府の姿やさまざまな事件を見つめてみます。

<注記>
 この企画にあたっては、ニフティ歴史フォーラムでの連載をベースとしてあります。また、その際に戴いた数多くのご指導を参考にしてあります。この場を借りて、助言をお寄せくださったお歴々に御礼申し上げます。
 また、史料は原漢文で、読み下してあります。


目次

赤松家内紛事件
 1.プロローグ−赤松義則の死・赤松満祐の下国
 2.満祐追討へ
 3.「直訴」の謎
 4.満済の取りなし虚しく
 5.エピローグ−満祐帰京

くじ引き将軍誕生
 1.義持、病臥に伏す
 2.右往左往する重臣たち
 3.義持の神だのみに乗じて…
 4.くじ引きは生前に
 5.義持逝去とくじの開封
        …
 6.「還俗将軍」へのとまどい
 7.還俗へ向けて
 8.将軍宣下をめぐって