偏差値ってなあに?


進路指導や塾のテストの結果に良く書かれている「偏差値」。
一部の学校ではテストの結果にも使われていますが、
 実際のところは、「数字が良ければいいんだろうな」
くらいの感覚でしかみていないお母さんも多いのでは?
ここでは、「数字の意味するところ」や「この数字の信憑性」について
お話していこうと思います。


なんで偏差値なんてあるの?

 学校のテストに点数があるんだから、テストの点数で見ればいいじゃない。なんで偏差値なんてややこしいものを作って訳を分からなくしてしまうの? とぼやいているお母さんはいませんか? もちろん、テストの点数で具体的に見てもそれはそれで全然構いません。ただ、学校のテストなどはその時の先生の「テストの作り方のさじ加減」で「難しく」なったり「易しく」なったりしますよね。そして、お母さん方って割と学校の平均点などを見ずに「点数が悪ければ悪い」「良ければ良い」という判断をしてしまいがちじゃないでしょうか?
 ところが、ここでちょっと考えて欲しいのです。例えば、学校の平均点が40点のテストで50点を取ってきたときと、学校の平均点が80点の時に70点を取ってきた場合、お母さんとしてはどちらの点数を誉めますか? 点数を見ると70点の方が上ですが、学校の平均と比較すると50点の方が平均点より上ですから、子供さんのがんばりが現れていると思います。ちょっと典型的な例ですが、このように全体のレベルとの比較がなければ進路指導がしっかりできません。もしも、全体の平均点が80点なのにも関わらず「70点だから大丈夫」という点数だけを鵜呑みにして進路指導をしたら、全体のレベルはもっと高いわけですから、受験で周りの子供さんに勝てないという事になってしまいます。そのため、進路指導する際には、平均点との差や学年順位などを参考にしてみていく訳ですが、そうなると、今度は基準になる点数が科目や回数によってまちまちになったりして、状況を把握しづらくなってしまいます。そのため、見やすくしっかりとした資料を作り、進路指導に間違いのないようにしていくために、基準を一定にすることが必要となります。それが、偏差値なのです。

偏差値は、子供さんの現在の位置を知るのに効果的。

 そこで、この偏差値の見方ですが、簡単に言うと「平均点を50にして、それより上は60・70〜、それより下は40・30〜と計算し直したもの」と考えて下さい。ただ、実際のテストの点数を単純に足し算・引き算したものではないので、偏差値の上限はだいたい70台の真ん中あたり、下限は30の真ん中あたりと思っていて下さい。したがって、「偏差値で60を超えていればこれはかなり学力の高い方」逆に「偏差値が40前半まで落ちていれば、これはかなり学力不足」だと思っていていいと思います。また、テストの難易度によっては、満点をとっても65くらいの偏差値にしかならないときもありますから、それはそれで、子供さんが頑張ったと誉めてあげて欲しいと思います。
 ここで大切になるのは、この偏差値によって、「今の学力での子供さんの位置が全体の中でどの辺か」ということが、明白になると言うことです。もちろん、50より上なら平均よりも上ということが分かりますし、塾の資料などでは、目標としている高校の偏差値がどれくらいかということが資料から読みとれる場合も多いので、目標をもっと明白にすることが出来ます。また、科目別で偏差値が出されている場合、本当はどの科目が一番得意なのか(学校の中で高い位置にいるか)などが分かります。実際に見てみると、いつも点数がいい科目が実はあまり偏差値が良くなく、逆に点数の良くない科目の偏差値が思った以上に高かったりする事もあります。この辺で、子供さんの本当の実力を確認しておくのもとても良いことだと思います。

偏差値の見方で気をつけること。

 以上の話から「やっぱり偏差値の数字って高い方がいいのね」と、とにかく偏差値を上げることを中心に考えてしまう人が多いのですが、実はこの偏差値にも弱点があります。その点を押さえて子供さんとお話しなければなりません。やみくもにただ高ければいいということではないのです。そこで、ここでは、その数字の見方の注意点をお話しておきます。
 まず、一点目は母体のレベルです。
 この偏差値と言うのは、今までお話したように「平均点」が基準になっています。ということは、平均点が高い(レベルの高い)人たちのグループの中でテストを受けると、当然、偏差値は下がってしまいます。したがって学校の偏差値と塾のテストの偏差値を同じと考えてしまうことは出来ません。大学受験の時に受ける「模擬試験」などで良くあるのですが、「現役のみの人たちだけで受けるテスト」と「浪人生を含めてのテスト」ではその偏差値は明らかに違います。もちろん、そのテストごとに志望校の合格ラインなどが設定されていますから、そちらの方を必ず参考にすることが大切です。
 もう一点は、誤差の部分です。

 偏差値の計算は、簡単に言うと「平均点との差をさらに平均する」という方法を使っていますので、テストの難易度が反映されるという利点がある分、平均点の同じテストで同じ点数を取っても、受験者の分布が平均点近くに集中したテストと、ばらけた分布になったテストでは偏差値が変わってきます。そして、母体数が少なければ、このときに起こる誤差が大きくなってしまいます。ですから、学校のクラスくらい(40人弱くらい)の母体数での偏差値が0.1上がったとか下がったとかで一喜一憂することはありません。子供さんにお話しするときは誉めたり奮起させたりする材料として使ってもいいですが、お母さん自身としては、あくまで学級の中での子供さんの位置はどのくらいにいるのかを確認するという程度に見て下さい。逆に、全道・全国といった規模の大きいテストでは、誤差が少なくなる分、信憑性が高くなります。

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更新2004年 1月 10日 (土)