塾・教材選び


「そろそろ、うちの子にも勉強してもらわないと」と思っても、
いざ、どういった教育機関を選んでいいのか、よく分からないというのが、
お母さん方の本音では、ないでしょうか?
ここのコーナーでは、どういった点を基準に
塾・家庭教師・教材を選ぶと良いのかを考えてみました。


塾・家庭教師選び

 やはり、子供を勉強させようと思ったら、ほとんどの方は、一番最初に塾や家庭教師を思い浮かべるのではないかと思いますが、しかし、この「塾・家庭教師選び」、本来は、子供さんの能力や目的にあわせて選ばなければならないのに、実際のところは、「近所のお母さんがいいと言ったから」とか「友人が通っているから」というだけで、塾の内容を考えずに選んでいる方が多いのではないでしょうか?
 そこで、ここでは、その塾選びのポイントを項目別に挙げてみました。

宿題を出すところを選ぼう。
 塾や家庭教師を選ぶ一番のポイントは、子供さん勉強する姿勢を作れるかどうかです。一部で、「子供さんの負担を減らすため、宿題はありません」などと宣伝しているところもあるようですが、これは、子供達の抵抗感をなくして、生徒を集めようとしているだけと考えた方が良いと思います。小学生の時期に「家でしっかり勉強する姿勢を作る」ということは、何より大切なことですし、中学校であれば、なおさら。「うちの子、家で全然勉強しないんだけど、塾でキチンとやっているのかしら」などと、後で愚痴をこぼさないように、宿題をキチンと出してくれるところを選びましょう。

問題演習をしっかり行っているところを選ぼう。
 お母さんの中で、テレビの料理番組を見たり、料理の本を見て夕食を準備しようと思った方は、結構多いのではないでしょうか。そして、見たり読んだりしただけで終わってしまったときと、実際作ってみたときでは、当然、実際に作った方が、料理の作り方をしっかり覚えていますよね。
 勉強も同じ。先生の話を聞いているだけより、実際に問題を解いて、自分でしっかり考えた方が、身につきやすいのです。だから、先生が教えたことを確認するためのプリントやテストを多めに行ってくれるところの方が、学力がつきやすいんですよ。
 イメージ的には、テストやプリントをやる先生は、授業を楽に行うために手抜きをしているのではないか、と考える方もいらっしゃるようですが、これは逆で、プリント類を子供達のレベルにあわせてしっかり用意する先生の方が、ただ話だけをして帰っていく先生より、ずっと授業の準備に手間をかけているんですよ。
 ですから、勉強の内容をしっかりと身につけるためにも、練習をしっかりやってくれるところを選んで下さいね。

テストの得点上位者や成績の上位者などを発表しているところを選ぼう。
 最近、順位や点数を掲示したりすることを好ましくないとする向きがあって、順位や点数を生徒に見せないようにする塾などもあると聞いていますが、これは、子供さんの学力上昇にとって逆効果。子供さんは、成績が上がると喜び、下がると悔しがって一生懸命頑張っているというのが実状です。ですから、例えば、塾を見学する際には、順位や点数などをキチンと掲示しているかどうか確認して、その掲示がしっかりしているところを選んで下さい。

私語のないところを選ぼう。
 これは、皆さん気をつけていると思いますが、念のため。また、テストが終わった後に、ちょっと息抜き程度なら良いのですが、テストの直前なのにも関わらず、授業中、先生が勉強と関係ない話を長々とし出すようなところも避けて下さいね。

教材をキチンと用意しているところを選ぼう。
 基本的に、塾や家庭教師は、学校より短時間で、学校で習う内容より多くの事を生徒に与えていくことになります。したがって、教科書を中心にして勉強するより、教科書内容をうまくまとめてある教材を使って、教科書内容をキチンと子供さんに把握させながら、より高度な内容を勉強させるのです。一部では、「余計な費用をかけないように」や「教科書を中心に進めるので学校の授業がわかりやすい」などと言って、教科書だけで授業を進めているところもありますが、これでは、学校と同じでしかありません。
 ですから、プリントやテキストなどの充実しているところを選んで下さいね。

と、ここまでが基本編。それでは、次に上級編の選び方に突入しますね。

2学期に英語・数学の成績を上げている所を選ぼう
 よく、「わかりやすい指導」とか「子供達の意欲を高める」などと宣伝している塾が多いようですが、これが本当かどうかを見分けるためには、1学期から2学期にかけて、成績の上がっている子がどれくらいいるかを見ると良いのです。
 これは、実際に指導してみるとよく分かるのですが、2学期の英語・数学の学習内容は、1学期と比べグッと難しくなりますから、学校の生徒が全体的に得点しづらくなってくるため、子供さんの1学期の学力状況を維持しているだけでも、周りが下がって来る分、通知表は悪くつくことはありません。
 さらに、2学期の内容は、入試と直結している部分が多く、塾の先生方も指導に熱が入るところですから、指導面も充実し、生徒の意識付けも徹底しているので、成績が上昇しやすい傾向にあるのです。
 逆に、2学期で成績を下げているような塾であれば、学校の生徒全体の得点力以下の指導しかしていないと言うことになりますから、指導力・生徒の意欲付けがともに、学校のレベルを下回っていると考えて、差し支えないでしょう。
 したがって、宣伝文句に偽りがあるかないかは、2学期に何人の生徒が上がっているか(下がっているか)で見ると良いのです。
 参考までに、3学期の成績についても触れておきますが、3学期の通知表は、1学期から3学期までのトータルでつけられます。ですから、3学期で上がった(下がった)という生徒は、ほとんどの場合、1学期の成績に戻ったという状態ではないでしょうか。ですから、仮に2学期から塾を始めた場合、2学期に一度上がって、3学期に下がったとしても、それは、塾の指導ではなく、1学期の(塾をやっていないときの)成績の低さに原因があると考えた方が良いと思います。したがって、3学期の成績の上がり下がりだけで、塾の優劣を判断するのは、ちょっと難しいようですね。

「進学塾」と「補習塾」を見分けよう。
 塾には、「進学塾」と呼ばれる、学校の内容の先取りや学校の内容以上の難易度の高いものなどを取り扱い、子供さんのレベルを高めていこうという方針で指導する塾と、「補習塾」と呼ばれる、学校の内容についていけない子供さんに、前学年の復習内容などを取り入れながら、今習っている内容を理解させることを中心に指導していく塾があって、子供さんのレベルにあわせて選ばないと、せっかく塾に入れても、授業中、お客さん状態になってしまいます。だから、勉強の内容を一応確認して決めるといいと思いますよ。
 ちなみに、家庭教師は、一対一だから、そういった心配は、ありません。

進路指導に詳しいところを選ぼう。
 おそらく、小学校から塾や家庭教師をつけるとしたら、子供さんが中学生になっても、その塾や家庭教師を継続していくことになるはず。また、中学生から塾を始めるのであれば、これは、言うまでもありませんよね。だから、ここは一歩先を見て、子供さんが高校受験を迎えた際に、進路指導について相談が出来るところが望ましいと考えて下さい。そして、出来れば、子供さんの状態を見て、現時点で受験校の目安を立てられるぐらいの信憑性のあるところが、いいと思いますよ。逆に、進路指導が出来ない(学校の先生任せになっている)塾は、生徒の現状を把握できずに、漫然と授業を行っているところではないでしょうか。お母さんの気持としても、子供さんに「○○高校を目指す」という目標を持ってもらいたいと思うのと同じように、塾の先生にも、子供さんの現状を把握した上で「この子は、○○高校に合格するよう指導していく」という目標を持ってもらいたいですよね。

身なりのキチンとしている先生のところを選ぼう。
 お母さん方が学生の時にも、「服装や髪型」に異常にうるさかった生活指導の先生がいたと思いますが、なぜ、そんなにもうるさかったのかと言うと、「服装や髪型」は、その人の「心」を表すものだからなんですね。
 当然、大人にもそれが言えますし、先生となれば、なおさらです。
 キチンとした指導をしてくれる先生は、やはりキチンとした身なりをしているんですよ。

子供さんの様子を伝えてくれるところを選ぼう。
 家庭教師だと、家で勉強しているので、子供さんの様子を把握しやすいのですが、塾だと、なかなかそういうわけにはいきませんよね。でも、気の利いた塾だと、時折、塾での様子を先生が電話で知らせてくれたり、子供さんが先生にちょっとしたことで怒られた時に、子供さんが家に帰ってきて何も言わなかったとしても、キチンと連絡をくれたりしているんです。こうやって、塾と親とのコミュニケーションを図ってくれるところが良いですよね。

長期的に成績を上げている(維持させている)塾を選ぼう。
 よく、塾などの宣伝で「テストで、何点(何位)アップ」などというものがありますが、塾に入ったばかりの子供さんだと「入塾したての緊張感」があるため、比較的成績は上がり易いんです。そして、一時的に成績が上がっただけという場合も少なくありません。だから、塾に入ったばかりの子で宣伝をしている塾より、「入塾して一年間でどのくらい上がった」などのように長期的な展望で生徒の成績を話している塾の方が、成績面については信憑性が高いと思って下さい。

子供の成績を上げる方法をちゃんと話している塾を選ぼう。
 「子供のレベルにあわせて指導」ということを宣伝している塾が最近多いようですが、単純に子供のレベルに合わせているだけならば、その子の学力は現状と変わらないということにしかなりません。たとえ子供さんが「わかりやすい」と言っていたとしても、それは誰でも分かるようなレベルの低い内容で授業をしているだけかも知れません。
 ですから、「楽しい授業です」や「こんなときは、怒りません」「こういう注意の仕方はしません」というように「子供さんの居心地が良さそうな宣伝文句ばかりが並んでいるところ」より「どのようにして成績を上げるのか」という、その骨子がしっかり明示されていて、単に「子供のレベルに迎合するだけではない」という事がハッキリ分かる塾の方が、指導力に自信のある、成績をきちんと上げる塾だと思って下さい。

相性を気にするより、お母さんの目でしっかりしたところを選ぼう。
 よく言われる「相性」という言葉。家庭教師のときに多いようですが、もちろん塾との相性なんて言うこともありますよね。ただ、この「相性」というのは、基本的に「子供さんの求めているもの」に合っているかどうかという事を指す場合が多く、例えば、「一生懸命勉強したい」という子供さんだと「きちんと勉強を教えてくれる先生」が好きで、その先生と相性がいいと判断され、「勉強はそこそこで、遊びたい」と思っている子供さんにとっては、「おもしろいお話をたくさんしてくれる先生」が好きで、その先生と相性がいいと判断されているようです。ですから、よほど特殊な場合(初めて先生の顔を見た瞬間、「イヤだ」と言い出したり)ではない限り、子供さんがイヤだと言い出したら、それは「相性」というより子供さんの要求に合わないためと考えた方がいいと思います。

 ですから、お母さん自身が「うちの子は、勉強を全然しないで、常に遊んでばかりだから、びしびしやってもらいたい」と思っているのであれば、「相性」を気にして「子供さんの遊びたいという要求に迎合してしまう」とお母さんが思っているような効果は現れません。せっかく塾に通わせたり家庭教師をつけたりしても「うちの子、ちゃんと勉強やっているのかしら?」と思ったことがあるというお母さんも多いので、この辺は、子供さんの要求にのまれる事なく、お母さん自身の目で見て、判断して下さい。

集団指導か、個別指導か。
 
最近、増えてきているのが個別指導塾。大手の進学塾もその傾向に合わせ、個別指導のクラスを設置しているところもあります。
 ただ、集団指導には集団指導の、個別指導には個別指導のメリット・デメリットがありますから、その点をしっかり考慮して選ぶことが必要です。
 集団指導と個別指導の選択上で一番大きな基準は「先生の話をきちんと聞ける子かそうでない子か」です。学校ではもちろん集団指導ですから、学校の先生の話を聞いてある程度
理解出来ているのであれば、これは集団指導でも大丈夫という事になります。
 先生の話をきちんと聞けるという事は「基本的な知識があって、先生の話を理解出来る」ということがその大前提になります。したがってある程度の学力が要求されますが、集団指導では、そういった中で「何が自分にとって大切か」という事を先生の話の中から見つけだし、自分で考えられる子が育ちやすい環境であると言えます。
 ただ、最近では、円の面積を求められないなどの基本知識がまったく身についていない子が多く、そういった子は学校の授業について行きづらい状況になっています。そういうタイプの、先生の話を聞いても理解が追いついて来ない子は、その子の身についていない基本部分もフォローしやすい個別指導の方が合っています。ただし、個別指導では「分からない」と言えば何でも先生が言ってくれると勘違いして、自分で練習して身につけておかなければならないことも全く身につけようとしなかったり、宿題も手抜きになってしまう子が出て来やすくなります。ですから、この点に関しては、お母さんの方で塾側と連絡を取りながら子供さんの様子を見ていかなければなりません。「個別指導だから、きっと丁寧に見てくれるだろうから、塾に任せてしまえば大丈夫」と考えてしまいがちですが、実は、個別指導の方が、より子供さんの様子をしっかり見ていかなければならないのです。
 大雑把ではありますが、以上の点を大前提として、後はその塾ごとの指導の仕方を考慮して選ぶといいと思います。

「楽しく勉強できる」は「楽しい」だけ終わっていないか確かめる。
 一般的に生徒が「楽しい」と感じるのは「先生の面白い話」と「自分で解ける問題がある」というときです。逆に「楽しくない」と思うのは「自分で覚える」「作業をする」「自分で考えてもなかなか答えが出せない」という部分。そして、成績をあげるというのは、この「楽しくない部分」にその要素が多く含まれています。
 ですから、その「楽しくない」と生徒が感じてしまいがちな部分に対しての指導法が明確なところを選びましょう。実際に授業を見学してみて、楽しく授業をしているかどうか確認し、それと合わせて周りの生徒の成績の上昇度合いを確認してみるといいでしょう。
 また、自分の子供さんに勉強を教えてみたときに「楽しいと自分から進んできちんとやる子」なのか、せっかく楽しいと思っても「面倒な事になると投げ出してしまう子」なのか、という子供さんの性格も重要な要素になります。ゲームのような「遊び」であれば誰でも楽しいと進んでやると思いますが、勉強となると話は別ですから、きちんとお母さんの目で判断してもらいたいと思います。

教材選び

 さて、お次は教材選び。参考書から通信教育まで、ワンポイントでアドバイスをしていきますね。

参考書
 基本は、スペースに余裕があるもの。字が多く密集していると、子供さんは途中で読むのがイヤになって投げ出してしまいます。後は、子供さんがまだ習っていない内容の部分を読んで「分かる」とか「出来る」という物を選びましょう。ちゃんと読んでも理解が出来ない物を無理して与えても、それは、結局一度も開かれないまま、机の飾りにしかなりません。
 また、学校で習うような学習内容を充実させているものより、問題の解き方が充実しているものの方が、利用する機会が増えますよ。

問題集
 基本は書き込み式。子供さんがどこまで勉強したかわかりやすいように、また、ここまでやったという達成感を持たせるために、書き込み式の方が良いでしょう。
 一時、子供さんが途中で投げ出さないように、薄目のドリル形式の物が良いという風潮がありましたが、これは、子供さんのレベルにあわせて判断するべき。基本が出来ていないようであればドリル形式でいいと思いますが、それではアッという間に終わってしまうようなレベルの高い子供さんであれば、少し厚めで、問題数の多い物を選択してあげましょう。

事典・辞典
 実例の多い物がベスト。絵などが入って、意味を理解しやすいものが良いですよ。
 また、国語辞典などは、同じ言葉をいろんな辞典でひいてみて、一番意味の分かりやすいのを選びましょう。

通信教育
 何でも良いですから、目標になるものを与えやすいものが良いでしょう。例えば、通信教育を行っているところで順位が算定されるとか、良い成績だとご褒美(文房具など)がもらえる(家の人との約束でも可)などでも良いと思います。ただ、単純に問題を解いて添削されるだけのものは、飽きる場合が多いようです。
 また、最初のうちは、お母さんの方で、勉強状態をキチンと確認する事。お母さんが見ていると、子供さんは、しっかりやるようになってくれます。一番良くないのは、通信教育に限りませんが、子供さんに与えたまま放っておくことです。一度勉強する習慣がついても、時折、声をかけて勉強が進んでいるか、必ず確認して下さいね。

ビデオ・CD・パソコンの教材
 基本的には、通信教育や参考書・問題集と同じと考えていいと思います。ただ、自分の見た限りでは、こういった教材は他と比較して演習量も少なく、レベルもある程度限定されているように感じていますので、ある程度学力の高い子には普通の参考書や問題集の方がいいのではないでしょうか。どちらかというと、文章を読むのが苦手であったり、ビジュアルでなければ勉強する気が起きないというレベルの子向けだと思っていた方がいいと思います。

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更新2007年 2月 23日 (金)