お母さんにも出来る
学力アップの必殺技!


このコーナーでは、特殊な知識がなくても、
子供さんの学力をアップさせられる方法を選んで、
記載しています。
「これなら、私、出来そう」というものがあれば、
試してみて下さいね。

番号の抜けている項目は、他のページに転載しました。


その218  毎日の学習量

 以前、たぶん、お父さん・お母さんの頃は「毎日の学習」という問題集を目にした、実際にやっていたと言う人も多いのではないでしょうか。ところが今では、毎日、きちんと勉強をやっているという子は、かなりの少数派。それこそ、上位校を目指して頑張っているという子や、親がある程度強制的にやらせているという子でもなければ、ほとんど家で勉強をしたことがない、と言う子がかなり多いのではないかと思います。

 そこで、毎日の勉強量としては、一日「学年×10分」もしくは「学年×15分」「学年×10分にさらに10分をたす」(中学生は小学生からの換算で、中学校1年生は小学校7年生と考える)というような時間基準で言われる事が多く、これは道教委の方からも提示されています。ただ、少年団や部活など、時間基準にするとうまく時間がとれないという人のために、ここでは「時間基準」ではなく、問題集のページ数で、毎日の勉強量を見積もっていきましょう。

 通常、平日は、毎日最低2ページ。見開きにすると1ページ分。B4サイズくらいのプリントだと1枚。A4サイズのプリントだと2枚。また、土日は、少し時間を取って、平日の倍〜2.5倍。ページ数にすると4・5ページ。
 このレベルは、どの子もクリアして欲しい量ですね。
 さらに中・上位校を目指す場合は、小学校は、最低、上記の2倍。中学校は3倍が基本。中位校の場合、学校の準拠問題集くらいのレベルで構いませんが、あまり時間をかけずにサッと終わらせるくらいの力が求められます。上位校になると、市販の問題集で、やや難易度の高いものまで含めて、比較的短時間で終わらせられるようにしておくのがベスト。特に上位校を目指し、難問にじっくりと取り組む、という人は、上記のようなページ数にこだわる必要はないでしょう。このあたりのさじ加減は、上位校を目指している人なら、すでに出来ているのではないかと思います。

 また、是非、やって欲しいのが、学力低位層についての物量作戦。自力で簡単に出来るレベルまで学年を戻し(中学生でも、小学校の1年・2年の内容に戻って構いません)、1ページ3分くらいで終わらせられる程度の内容のものを1日10ページずつこなしていくという方法。実は、これ、学力低位層から抜け出す、一番の近道です。大抵のお父さん・お母さんは、今習っている目先の内容に気を取られがちですが、急がば回れ、学年を戻して、過去に習ったものの習熟度を上げた方が、ずっと学力が伸びます。試してみてください。
(2013/11/28)

その217  勉強ができる、と思っている子の失敗パターン

 今回も、上位校を目指して勉強している子供達向けのお話です。

 勉強には、「量と質」の二つの側面がありますね。簡単に言うと「たくさん勉強する」「難しい問題をやる」という2つのことです。そして、上位校を目指している場合、よく悩みとして出てくるのが「うちの子、勉強している割に効果が出ないんです」というものです。

 そこで、ここでは、その悩みを解決するために、よくある「勉強が出来る」と思っている子の失敗パターンについてお話していきましょう。

 まず、1点目は「量」について。
 「量」というのは、基本的に「作業の効率や正確性を上げる」と「知識を増やす」ためにこなしていくものです。具体的に言うと「作業の効率」については、計算練習などが当てはまりますし、「知識」に関しては、例えば、読書をたくさんすることで語彙力が上がる、といった点を差すと思ってください。
 そして、勉強が出来ると思って、少し油断している場合「こんなの私できるもん」と思っていて、あまり手を着けないとい状況になります。
 ところがそうなると、計算なら、計算自体が遅かったり、不正確な計算が多くなるため答を合わせたときに答が違っていて、そこを確認したり直したりすることで余計な時間を食ったりします。また、ミスが多いと気力が削がれて来たりもします。
 また、語彙力が少ないため、国語でトンチンカンな読み間違えをするようにもなります。こういう点で、勉強の効果が出なくなっているパターンが少なくありません。

 次に、「質」についてです。
 「質」というのは、基本的に「思考力」「読解力」を鍛えるものです。そして、実は、学校の教科書や補助教材の問題集では、残念ながらまだ、易しすぎるんです。ですから、もしも、それが出来るようなら、今度は、市販の教材などでもっと難易度の高い問題にシフトしていかなければ、子供さんの能力に見合った問題は得られない、と思っていた方がいいです。ですから、学校のレベルで「僕は出来るんだ」と思っていて、そこでレベルが止まっていると、なかなか効果が出てこない、ということになります。

 そして、最後にこの「量」と「質」の関係ですが、基本は「量」が先です。というのは、基本がすぐに出てこないと、複雑な問題に取り組めないからです。
 「語彙力」がしっかりしている事が前提で、国語の難問に取り組む訳ですし、数学の基本がしっかりしているから、その基本の組み合わせで出来ている難易度が高い問題に対応できるんです。また、一見、どうしていいか分からない問題にも、いろいろな単元の基本をこなしておくことで、他の単元で培った「発想の転換」が出来るようになるのです。

 ですから、「伸び悩み」で困っている方は、上記の内容の「どこが足りないか」をまず考えてみてください。
(2013/10/30)

その216  大学進学をするために必要な国語の学力

 今回は、上位校を目指して勉強するときの基準のうち、義務教育期間のうちに身につけておいて欲しい国語の内容についてお話しておきます。

 まず、漢字ですが、これは漢字検定2級に合格しておくこと。今後の事を考えた場合、新聞の社説や岩波新書などを読みこなせるようにしておくために必要なことですから、絶対条件と思っていてください。

 となると、当然、読んでおくべき本も、新書や名作と言われて新潮社や角川が紹介している本の3分の1くらいは、中学生段階で読破しておいて欲しいところです。もちろん、芥川龍之介・有島武郎くらいのレベルや夏目漱石・太宰治のうち、比較的よみやすいものは、小学生のうちにクリアしておいて欲しいですね。

 文法についは、最低限、動詞・形容詞・形容動詞の活用くらいは出来るようになっていること。また、副詞や連体詞の区別も出来なければなりません。

 古文については「枕草子」や「平家物語」などは、教科書に載っている以外の部分にも少し目を通しておいて欲しいところ。

 詩・短歌・俳句についても、古典で言えば「万葉集」「古今和歌集」などは、中学生の段階で、好きなものを暗唱出来るようにしておくくらいがちょうど良いでしょう。それは近代の詩や短歌でも同じ。中原中也・若山牧水・石川啄木などの中で、暗唱できる詩や短歌があると、ちょっとかっこいい、くらいに思っておけばいいのではないでしょうか。
 その他、表現技法の知識は完璧でなければなりません。

 現代文では、基本的に出題される「指示語」「接続詞」などはパッと出来るように。長文の内容要約などがサッと出来るようにしておくためには、日頃から文章を書くという事に慣れていなければなりません。内容理解については、漢字や読書の項目で書いておいたレベルの作品を読みこなせるようになっておけば大丈夫でしょう。

 ということで、よくよく考えてみると、公立の学校ではあまりやってくれないような内容ですね。だから、首都圏などでは5人に1人とか4人に1人の割合で、私立中学に進学するんですね。
(2013/09/03)

その215  習得するまで2週間

 最近では車を運転するお母さんも多いと思います。
 それで、車の運転を身につけたときの事を思い出して欲しいのですが、最初のうちは、アクセルとブレーキを間違えないように、頭の中で考えながら、ペダルを踏んでいたと思うんですね。ところが、たぶん、今では慣れて、いちいちアクセル・ブレーキと考えなくても、きちんと運転が出来るようになっていると思います。さて、このように、一回一回考えなくても操作が出来るようになるまで、どのくらいかかりましたか?
 もちろん、車の運転だと、一日に乗る距離にもよりますが、期間としては、だいたい2週間程度だったのではないでしょうか。

 実は、脳科学の方では、こういった体が意識しなくてもきちんと動いてくれるようになるまでには、2週間程度かかる、という風に言われています。
 となると、勉強も同じ。計算練習など、いちいち考えて解くのではなく、計算の手順を馴染ませてサッと出来るようにするまでには、普通に家庭学習を行っている状況で、2週間程度かかる、と思っておくといいと思います。
 最近、学校では、問題解決学習と言って、ただ「考えること」だけを強制し、計算問題ですら、1時間で3問しかとかない、という授業が行われているところがあるそうです。でも、それでは脳科学の見地から見ても、学習内容を身につけることは出来ません。基本的に、物事を身につけるためには、反復練習が必要だ、ということを押さえておいてください。家庭学習は、実は、非常に需要なのです。
(2013/09/02)

その214  漢字を攻略

 北海道の公立高校入試の場合、国語のテストで漢字の出題割合というのは、年によって若干違いはありますが、だいたい12〜3点分と押さえておけばいいでしょう。60点満点の12点だと5分の1ですから、結構大きいですよね。
 また、出題傾向も漢字の書きは小学校までの内容、読みは中学校までの内容、そして、その他、筆順や音読み・訓読み関連のものが出題される可能性あり、という感覚でいてくれれば大丈夫です。その他、例えば、社会科あたりでは、漢字で書かなければ点数が与えられない「漢字指定」という設問が出題されることがあります。

 そして、漢字というと、これは、日頃からきちんと練習しておけば、確実に点数につながるところですよね。そして、ちょっと極端な話ですが、学力の低めの高校では、入試の際、国語以外の科目では、ほとんど点数に差がつかず(要するに、ほとんどできない)、結局、国語の点数の差で合否が決まると思っていていいでしょう。
 さらに、漢字がしっかりしていると、将来的に見て、就職に有利になります。漢字というのは、一生ついて回るものですから、どこかできちんと出来るようにしておくのが得策ですし、どうせ勉強するなら、学校を卒業してからというよりも、入試のタイミングで覚えておいた方が、志望校にもしっかり合格して行くわけですし、中学生の時期でしっかりやっておく方が都合がいいですよね。

 ですから、漢字については、義務教育期間にしっかり行っておきましょう。漢字検定のレベルで行けば、小学校内容の5級までは、9割得点を目標にしておくのがいいのではないでしょうか。
(2013/08/31)

その213  出来るところでも反復練習

 お母さん方が勉強を教えるとなると、どうしても「出来ないところ」ばかりが中心になると思います。社会・理科で、その場で覚えて対応するものなら、それでも成果は出てきますが、いわゆる「積み重ね科目」と言われている算数(数学)・英語になると、それでは対応しきれません。大抵は「あれだけ教えたのに、どうして出来ないの?」という事になってしまいます。

 なぜ、そのような事が起きるかと言うと、それは「積み重ね科目」は「今までに習った内容がスラスラできるようになっていないと、次の内容が身につきづらい」からなんです。
 ですから、本当に成果を出したいと思ったら、今、習っている単元だけを必死になってやるより、今まで習ったところの復習をしっかりして、新しい内容を身につきやすくしてあげる方が得策です。
 そうなると、テスト前になって慌てて勉強する訳に行きませんよね。復習して、しっかり勉強内容を身につけるためには、短期間で頭に詰め込んでも、なかなか役に立ってくれないからです。
 ですから、日頃から、勉強の習慣をつけて、復習をたっぷりことが大切。英語・数学が不得意という子は、こういった勉強習慣をつけるところから始めていきましょう。
(2012/05/08)

その212  九九を覚えるには、長〜い道のりがある

 「その211」でかけ算の九九について触れましたが、実は、覚えるまでには、かなり長い道のりがあるんです。というのは、お母さん達の頃は、なんと半年近くもかけて基本の九九をやっていたんです。

 お母さん達が学校で九九を習ったときは、最初に「2の段」、そして次に「5の段」「9の段」と進み、それから「3、4、6、7、8」と進んで行ったんですね。そして、全部を一気にやらず、途中で違う単元を挟み、その違う単元をやっている最中に、覚えていない子は放課後残されて練習していたんです。
 例えば、最初に「2の段」と「5の段」をやって、その後、別の単元を勉強し、その別の単元をやっている間に「2の段」と「5の段」をちゃんと覚えていない子は、放課後復習。そして、みんな出来るようになったら「9の段」を授業で行う・・・といった具合です。こうやって、出来ない子を出さないような工夫をしていたんです。

 また、お母さん方も、最初から九九をパッと言えた訳ではなく、例えば「6の段」あたりになると「6×1=6、6×2=12」と進めて言っていき、途中で分からないところが出てきたら、慌てて「前の答えに6を足して答えを言う」という事を繰り返しながら、なんとかかんとか言えるようになって行ったんです。
 ちなみに、全部の段が言えるようになったら、今度は2桁×1桁の計算などを行い、また、すぐにかけ算の反復練習をしたんですね。

 ということで、かけ算の九九が出来るようになるために、かなりの期間反復練習をして、少しずつ覚えていった訳で、決してすぐに覚えてスラスラ出来るようになった訳ではないんです。ただ、学校のカリキュラムが、それほど努力しなくても、十分期間をかけて覚えさせていったため「努力無しに出来た=簡単に覚えられた」という気持ちでいるだけなのです。実際は、そんなに簡単に覚えてスラスラ出来るようになるものではないんですよ。

 ところが、最近聞いた情報によると、かけ算の九九を3学期の終わりにわずかの間でやってしまったという学校があると聞きました。これでは、かけ算の九九は身につきません。

 したがって、かけ算の九九が出来るようになるためには、たくさん、計算の練習をすること。最初は、いきなりサッと「6×8」は出てこないですから「6×1=6、6×2=12・・・」と順番にやっていてもオーケー。そして、そういう練習を「6×8」がサッと出てくるようになるまで続けて行くということなんです。
 それともう1点。
 「6の段」あたりでは、すぐに出てこない場合、前の数字に6を足して答えを出すということをする訳ですから、当然、かけ算の九九を覚える前に「足し算が暗算でパッと出来る」というくらいのレベルに到達していなければなりません。足し算の暗算がサッと出来ない子に、無理矢理九九を覚えさせようと思っても、なかなか出来ずにお母さんの方がイライラしてしまうだけです。もし、子供さんが暗算が苦手なようなら、まず、そこから克服させましょう。
(2012/03/23)

その211  数を数えよう

 計算で大切になるのが、かけ算の九九。かけ算の九九が出来ていない子は、あとで苦労します。
 例えば、÷2を筆算でしなければ答えが出せない、×10や ÷10まで筆算。そして、時間の計算が出来ない子も、基本的には九九が苦手です。

 そこで、それを克服する方法あるのですが、それは「数を数える」ということなんです。
 でも、ただ、1から順に数えるのではありません。

 例えば、お母さん方が子供のとき、たくさんのおはじきの数を数えるときにどのような数え方をしましたか? 1から順ではないですよね。たいていは、「2(に)、4(し)、6(ろ)、8(や)、10(とお)」と2個ずつ数えたのではないでしょうか。そして、これをよくよく考えてみると、2の段のかけ算になってますよね。こういう数字の感覚が身についていると、かけ算の九九の数字感覚が養われますから、無理矢理覚えようと思わなくても、自然とかけ算の九九に馴染んでいくことになります。そういえば、最近、こういう数え方をしなくなったな〜、と思うお母さんは、即、実行してみてください。こういう数え方をすると、今度は逆に、÷2を暗算で出来るようになっていきます。

 さらに時間の計算の場合は、どうなっているのか? ということも、ここと関連します。
 例えば、午後1時40分から午後2時15分まで何分間ですか? と聞かれたとき、お母さん達が子供の頃は、いったいどうやって数えましたか? 
 2時を基準にして、暗算ですぐに「2時まで20分間」と「2時から15分間」で、合わせて35分間と出した人もいるでしょう。また、30分ずつ刻んで「1時40分から30分間で1時10分だから、それに5分間を足す」という方法で35分間と出した人もいるのではないかと思います。
 でも、おそらく一番多いのは、文字盤とにらめっこしながら5分刻みで「5、10、15、20・・・35」と数えた人ではないでしょうか。少なくても習ったばかりの頃は、そういう数え方をしていたと思いますよ。このとき、子供さんは5ずつ足していくという感覚で順番に足し算をしていきながら、5の段のかけ算の予行演習をしていたんです。

 でも最近、子供達がこういう数の数え方をしているのを見かけなくなりました。そのせいか、5の段のかけ算も満足に出来ず、234÷5で実際にわり算をしなければ「割り切れない」という事に気づかない子も結構増えてきています。下1桁をみて5か0でなければ割り切れないという事に気づかないんですね。

 ですから、数を数える練習をしましょう。それも、2ずつとか5ずつに区切って早く数えるという方法をマスターさせましょう。
(2012/02/29)

その210  チョコレート、食べる?

 「疲れたときは糖分を補給するといい」というお話は、みなさんご存じだと思います。勉強の際に「ちょっと疲れてきたら、チョコレートやアメを食べなさい」と子供さんに与えている家庭もいらっしゃると思います。

 ところが、実際に勉強させてみると、2時間程度の勉強で糖分を補給しなければならない程疲れるという事はありません。この時間内で終わっているくらいの勉強量であれば、普通にご飯を食べているだけで十分間に合います。そして、この程度の勉強時間でチョコレートやアメを与えてしまうと、食べる方に気を取られて勉強に集中できません。ましてや、口に物を入れたまま勉強すると完全にアウト。口の中に入っている物の方に気が散って集中出来なくなるからです。

 ですから、一応目安を書いておくと、糖分補給をするのは3時間以上勉強したとき。そして、完全に手を休めて休憩しているときに食べるということ。こういう気持ちの切り替えが出来るようにしておくことが大切だと思ってください。
(2012/01/07)

その209  体のふらつきを押さえよう

 学力の低い子に多く見られるのは「体のふらつき」です。特に多いのは「足をブラブラさせる」というパターン。

 そこで、ちょっと考えて欲しいのですが、何かを真剣にやろうと思った場合、大抵は「体をグッと踏ん張って気合いをいれる」という行動で集中力を高めますよね。そのとき、足がふらついていて地面に足がついていなかったら、当然「気合いが入った状態」にはなりません。集中力も薄いままなのです。
 ですから、足がブラブラしていたり、体がふらついていたり、ダラッと体の力が抜けている状態では、本人がいくら「真剣にやっている」と言っても、集中力は全然高まっていません。
 そして、この体のふらつきが癖になっていると、かなり強制的に直していかないと、直すのが非常に難しいと思ってください。

 直し方は、口で注意を与えるよりも、ふらついた瞬間に、体をグッと押さえたり、ふらついている足をポンと叩いたり、という、いわゆる「体に刺激を与える」方が効果的です。それと同時に「集中できているときに、体の状態がどうなっているか」ということを教えるのも効果があります。子供さんが集中しているときに「ほら、きちんと集中していると、体がフラフラ動いたりしないでしょ」と諭してあげてください。
(2011/11/27)

その208  計算の際の「早く正確に」は「要領よく短時間で正答を導く」ということ

 計算練習をする場合「早く正確に解こう」とよく言われますが、これは単純に「手を早く動かし、頭を早く回転させる」という意味だけではなく「数字の感覚を養い、計算ミスをしない方法で、要領よく計算してパッと答えを出しましょう」という色合いが強いのです。
 例えば、37+49+53 という計算は37と53を先に足して90にしてから49を足した方が早いですよね。
 数式で書くと

 37+49+53
=(37+53)+49
=90+49
=139
 という具合です。

 また、かけ算の25×48という計算も、25×4=100となることを利用して
 25×48
=25×4×12
=100×12
=1200
とやってしまうと早いんですね。こちらの方法でやってしまうと計算に時間がかからないし、正確に計算できます。

 要領良く計算する方法は他にもまだまだたくさんありますが、こういった方法を知らず・考えず、ただ「とにかく筆算」と言って、必要以上に丁寧にノートに書いていたり、「とにかく暗算」と言って、この程度の計算で30秒以上も式とにらめっこしていたりするのはいただけません。

 もちろん、小学校の低学年で、まだ計算に馴染んでいない子にこういうレベルの事をさせるのは無理ですが、ある程度計算感覚が身について来た子には、要領よく計算させることを教えていきましょう。
 そのためには、要領が悪くてもいいから、まず計算の練習をさせて、数字の感覚に馴染ませ、そこから理解できるレベルの事を一つずつプラスしていくことが大切です。
(2011/11/27)

その207  限界を超えよう

 実際にやろうと決めるまでには、かなりの心理的な抵抗があると思いますが、一度経験すると「今まで分からないところが分かるようになった」「なんか、勉強が楽しくなってきた」という話が出てくるのが、「もうこれ以上勉強できない」というくらい、必死に勉強した経験を持つこと。
 科目などは何でもいいです。とにかく、ダラダラせず、自分の一番早いペースで、必死に勉強するのです。
 今まで勉強したことがない子は、20分〜30分でダウンするかも知れませんが、それでも構いません。それを何度か繰り返して「ハッと気づいたら、2時間くらいになっていた」と思えるところまで行けると本物になります。
 とりあえず、最初の1回を何とかやらせてみましょう。

(2011/10/12)

その206  勉強の仕方を進歩させる

 子供さんの学力と密接に関係しているのが、子供さんの「勉強の仕方」。小学校のときと同じ勉強の仕方では、結局、知識や思考力は小学生レベルのままだったりします。やはり学年が進むにつれて、勉強法も進歩していかなければなりません。

 例えば、小学校の低学年のときには、単純に漢字をノートにたくさん書いて覚える、という事をしますよね。それと同じような事を小学校の高学年になってもやっていると、結局、小学校低学年のレベルから抜け出せません。じゃあ、小学校の高学年になると、どのようにするのかというと、漢字を覚えるときに「へん」や「つくり」に分解して覚えたり、自分で覚えやすい手順を考えたりします。
 また、理科や社会では、小学校のときは教科書を声を出して読んだり、教科書を眺めておいてからお母さんに問題を出してもらったりしていたものが、中学校では自分でまとめのノートを作ったり、重要事項を暗記カードに書き込んで持ち歩いたり、と勉強の仕方も少しずつ進歩していかなければなりません。
 そして、学年相応の勉強の仕方を身につけている子は、そのまま学力が維持され伸びていくようになります。

 逆に、中学校になっても、単純に漢字を書いて覚えようとしていたり、教科書を眺めてお終いにしていると、その学年相応の学力が身についていない場合がほとんどです。もし、中学校で、このような勉強法でも得点できるような学校のテストならば、それは、勉強法が良いのではなく、単に、学校のテストが小学生レベルの易しいテストであるということです。このようなテストでは、入試や、それに準じた学力テストでは点数を取ることができないと思います。おそらく、今の時期だと、総合ABC学力テストなどで、それを実感している人も多いのでは? 

 もしも、今の子供さんの学力が伸び悩んでいると感じている人は、勉強している内容もそうですが、それと合わせて「勉強の仕方」にも目を向けていって下さい。
(2011/10/12)

その205  難しい文章は「漢字の差」

 よく言われる「易しい文章」「難しい文章」。その差はどこにあるかというと「漢字難易度」で8割を占めると思っていていいでしょう。例えば、易しい文章で「分かる」という表現を、難しい文章では「理解する」とか、場合によっては「認識する」なんていう言い回しにしているんですね。
 そして、文章の難しい・易しいは、その子の漢字習得レベルによって変化します。例えば、同じ小学校5年生レベルの文章であっても、小学校4年生レベルの漢字しか身につけていない子は難しく感じますが、中学校3年生の漢字まで身につけている子にとっては易しく感じます。
 ですから、文章対応力をつけるために一番最初にしなければならないことは「漢字の読み書き」なんです。それも、単に漢字が読める・書けるというだけではなく、意味もしっかり身につけておくことなんです。「おさめる」を「納める」「収める」「治める」「修める」の4つにきちんと区別出来るか、「つとめる」を「努める」「勤める」「勉める」「務める」で使い分け出来るか、というところまで求められます。ちなみに、湖陵を受験しようと思っている人ならば、漢字検定で最低「準2級」レベルには到達していて欲しいですね。

 また、漢字が目標レベルに到達しているならば、今度は「表現の幅を広げる」ということになります。「突然、その話を聞いて驚いた」という状況を「寝耳に水」「晴天の霹靂(へきれき)」「驚天動地」なんていう言葉を使って表現することもありますから、こういった「慣用句」などまで身につけておくようにしましょう。
(2011/09/09)

その204  こんなところもチェックしてみよう

 「勉強できるようにする」と言うと、ただ単純に「机に向かって勉強する」と思う方が多いのでは? でも「勉強できるようにする」ためには、その下地が思った以上に大切なんです。

1 最低限の体力が必要
 何時間もずっと座っているというのは、それだけで体力が必要なんです。体力のない子は、すぐに肘をついたり、だれた姿勢になったりと、集中力が続きません。

2 視力・聴力に支障がない
 「うちの子、急に成績が落ちてきたんです」と相談に来たお母さんがいて、そこで、自分がちょっと調べてみると「視力が落ちて学校の黒板の字がよく見えていなかった」というのが原因だったことがあります。また、片方の耳の聴力が落ちて、話が良く聞こえなくなったというのが原因になっている場合も。眼鏡の準備や、話がきちんと聞こえる位置で授業を受けられるようにするのも大切。

3 体調管理
 当然、風邪気味とかお腹の調子が悪いでは、集中出来ません。

4 行動管理
 日頃、ダラダラする癖がついていると、勉強するときも、漫然と時間を過ごす事が多くなります。しつけなどに関連するところですね。

5 素直さ
 人の言うことをきちんと聞き、きちんと行動出来る子でなければ、勉強は出来るようになりません。これは、あいさつをさせてみると分かると思います。

6 出来るようになりたいという気持ち
 これは意欲の問題になります。一般的に「目標があるか、ないか」で決まっています。将来の希望やライバルとの競争などがあれば、頑張るようになると思います。

7 成果と評価
 自分で努力したことで成果がきちんと出ている事を実感できなければ意欲が薄れます。また、安易に良い評価をしてしまっても意欲が薄れます。今の通知表の状況を見ていると、何の努力もしない子に、好きなものをふんだんに買ってあげる親のような甘い状態と考えても良いかも知れませんね。
(2011/08/29)

その203  「分かんない」を連発する子

 テレビで芸人さんたちが言っているせいか、それを真似して、相手の話した事に対し「訳、分かんない」と言う子が結構います。一般的には「相手の説明が悪い」という意味で使われるのですが、テレビに出ている芸人さんたちは言葉を操る商売ですから、実は、国語力が低い人というのはほとんどいません。この人たちが「分からない」と言うのは「テレビを見ている人でも分からないだろうな」という事で、つっこみを入れています。
 ところが、子供達が「訳、分かんない」という場合、その子の国語力が相当に低いというケースがほとんど。特に、始終「分からない」を言っている子は要注意です。
 状況としては「本を読まない男の子」「携帯電話を頻繁に使っている女の子」に多く見られ、友人間で通じる極少ない語彙力しかないという子がこの「訳、分からない」を連発します。

 ですから、子供さんが「分かんない」を言うようになったら、まず、小学校の2・3年生の漢字を書かせてみて下さい。ここで、全然書けないようであったり、もし、それなりに書けたとしても筆順がめちゃくちゃだったり、止め・はね・払いが適当であったりした場合、「分からない」のは、周りの人の説明が悪いのではなく、話を聞いている本人の語彙力が無いというのが原因です。

 釧路の場合、この「語彙力が少なく国語力が低い」という子の割合が多いですから、学校の先生の説明に対して「分からない」と言う子が多いと思います。その場合、説明に使う言葉の意味が分からないというケースが大半ですから、勉強内容を理解させようと思うより、使う言葉の中で「意味の分からない言葉」を探して行った方が早く解決します。試してみて下さい。
(2011/08/18)

その202  学力テストに向けた勉強法

 別のページで、学力テストについて書きましたが「うちの学校、学力テストを適当に扱っていて、どうやって勉強したらいいか分からない」という方のために、自力で出来る学力テスト勉強法を紹介します。

国語
 あまり勉強する事を重要視されていない科目で、なおかつ「うちの子、国語が不得意で・・・」と悩んでいる方も多いと思います。そして、国語が不得意という子供さんは、基本的に語彙力がなく、文章の意味が分からないというタイプが多いのです。
 ですから、まず、漢字の練習からスタートしましょう。
 それと同時に、意味が良くわからない文章が出てきたら、辞書で言葉を調べること。
 あとは、問題集で慣れる事。国語は、該当学年でなくても構いません。自分で出来る学年の内容まで下げてスタートして順にあげて行って下さい。

数学
 これは、まず、学校で配布されている問題集をきちんとこなしておくこと。そして、間違えたり分からなかったりした問題は、どこが出来なかったかチェックしておくことです。
 例えば「文章を読んでも何をしていいか分からない」という場合は、学校の先生に質問して、文章の意味を聞いてくる。計算が合わないと言う場合は、計算に戻って計算の復習をする。といった具合です。
 ただ、学校の授業内容のレベルが低い場合がほとんどですから、学校の問題集をこなした後は、本屋さんで売っている問題集にも手を着けて行って下さい。

社会
 自分でまとめのノートを作りましょう。ポイントは、キーワードとセットでまとめること。そして、その内容がどれだけ頭に残っているか問題集でチェックして下さい。後は、これの繰り返しです。

理科
 覚える内容は社会と同様。また、計算関係は数学の文章問題と同様に勉強を進めましょう。理科の計算はパターンを覚えてしまえばこなせるものが多いので、数学よりやりやすいと思います。

英語
 まず、単語ノートや単語カードを自分で作りましょう。文章の訳が出来ないと言う人は、自分が出来るところまで戻って、そこからもう一度復習しなおしましょう。分からないところは、とにかく学校の先生に質問に行く。ただ、質問に行くときには、最低限、単語を調べて、自分で考えた訳も用意しておくこと。単語すら調べず「分からない」は、勉強している事になりません。
(2011/04/09)

その201  挨拶は自分からしよう

 どうやら、挨拶が出来ない子というのは「相手が言ってくれたら、返事をしよう」と思って待っているうちに、だんだん挨拶をしなくなっていくという過程をたどっているようです。いわゆる「何か言われないと行動できないタイプ」になっていく、初期段階の状況ですね。
 ですから「挨拶は自分からするもの」という意識付けや習慣づけを行って下さい。
 自分が見ている限りでは、挨拶が出来ない子は、物事の積極性に欠け、難問などに対するチャレンジ精神が萎えて、そのうち学力的にも頭打ちになってしまいます。逆に、挨拶をきちんとする子は、宿題もしっかりこなし、自分から進んで勉強できる子になっていきます。後々、大きな違いになって表れますよ。

(2011/04/05)

その200  間違えた問題の扱い

 宿題などで、自分で○つけをするように指示された場合、子供さんは間違えた問題をどのように処理していますか? 実は、この処理の違いで学力が伸びる伸びないが決定されると言っても過言ではありません。非常に重要なところですから、必ず確認して下さい。

学力が伸びる子の場合
 間違えた所は×をつけ、きちんと赤ペンで修正している。
 だんだん、間違えた所にこだわりを持つようになり、解き直し、覚え直しが充実してくる。

学力が伸びない子の場合
 間違えた部分は、全部消して、正しい式や答えを鉛筆で書いて○をつける。
 ○をつけたところは分かったような気になってしまい、さらに一歩上のレベルの勉強に手が着かなくなっていく。

 学力が伸びない子の場合の方法を使っても、今まであまり勉強していなかったという子なら少しは伸びて行きますが、その後、すぐに頭打ちが来て、何をどうやって勉強しても成績が伸びて行かなくなります。逆に学力が伸びる子の場合の方法を使っても、間違えた部分にこだわりを持つまでは、旧態依然の状況が続くことがあります。こういう「勉強を始めた時の初期の結果をみて、これでいいんだ」と考えてしまうのは大きな間違いです。もし、子供さんが伸びない方法を行っているのならば、すぐに修正して下さい。
(2011/03/31)

その199  学力上位層を伸ばす環境作り

 以前にも、環境の事について触れましたが、今回は、学力上位層の子供達は、どういった子供部屋で過ごしているかということをお話しておきます。
1 地図が壁に貼ってある(日本地図・世界地図、両方)。
2 地球儀がある。
3 本棚があって、そこに本がたくさん入っている(図鑑類も豊富である)。
4 参考書・辞典などは、机の上のすぐ手の届くところに整理されて並んでいる。
5 計算用紙などの反古紙に類するものがすぐに取り出せるようになっている。
6 コンパス・定規・分度器などは、机の引き出しの入れる場所が決まっていて、すぐに取り出せる。
7 消しゴムは、常に机の上に複数あり、消すときにいちいち探すような事はしない。
8 試験範囲の紙などは貼る場所(入れておく場所)が決まっていて、すぐに確認出来る。

 こうやって羅列すると、一つの共通点が浮かび上がります。それは「何かしようと思ったらすぐ手を着けられる状況になっている」という事です。こうすることで、見たり・書いたり・試したりがスムーズに面倒くさく思わずに出来るようになっているということですね。
 その反面、学力が上がって行かない子の場合、
1 ゲームや漫画などの遊び道具が机の上にある。
2 おやつが机の上にある。
といったように、勉強以外のものにサッと手を着けられる状況になっていることが多いですね。

その198  補習をするしかありません

 釧路の場合、数学の学力テストの平均点は、計算問題がすべて出来たときの点数より下回っています。ということは、学校の平均点のちょっと上くらいまでの生徒は、計算が満足に出来ていないということです。ですから、学校の平均点レベルの子は、小学校内容まで戻って計算練習をするくらいの気持ちでなければ、学力が上がりません。
 もちろん、釧路以外の地域の人でも、学力テストが返却された際、計算問題の点数を合計してみて、それより点数が低いようであれば、同様の対応をしなければなりませんね。
そして、計算ができなければ、文章問題の解法を教えたところで、計算が合わず点数が上がって行きません。
 一部では「入試で点数が取れるように中学校の復習をして欲しい」と要求してくるお母さんもいますが、こういう状況の子は、中学校の復習だけでは得点力が上がっていかないのです。

 ですから、教育時事問題のところで書きましたが、こういうレベルの子の勉強法は「小学校内容の補習を行う」という事になります。それも入試に間に合わせたいのであれば、その後に中学校の復習が待っている訳ですから、時間がかなりかかることになります。早急に対応して下さい。

その197  ノートの取り方、4つのパターン

 「丁寧で早い」
 「丁寧で遅い」
 「雑で早い」
 「雑で遅い」
 子供達にノートを取らせると、大きくこの4パターンに分類されます。
 で、これが何を示しているかというと、実は、将来の子供さんの仕事の仕方になります。そして、どこに行っても重宝されるのは、やはり「丁寧で早い」という人ですよね。どこかの店の店員さんを見ても、何かの作業をしている人でも、モタモタして要領を得ない人より、サッと対応してパッと済ませてくれる人が1番。
 子供さんの将来を考えて、仕事がきちんと出来る人にしたいと思ったら、ノートの取り方を訓練するのが一番いいと思います。もちろん、ノートの取り方を訓練すると、頭の回転も速く要領のいい子になりますよ。

その196  習い事は家で練習できるものがベスト

 子供達に聞いてみると、各種習い事で子供さんがしっかり出来ている場合、やはり家で練習できる環境になっているようです。例えば、家にピアノが無い場合、ピアノを習いに行ってもなかなか上達しないだろうなというのは、見当がつきますよね。他の習い事もそれと同じで、スポーツの同好会にせよ、英会話にせよ、実力をしっかりつけている子は、大抵、家でしっかり練習を積んでいる子です。
 もちろん、勉強も同じ。別の項目でも書きましたが、こういった「自分で身につける内容」は、教える側の力が2割、本人の努力が8割という換算でいいと思います。そして「教える側の2割が、子供さんの
努力するきっかけや意識付けの8割を占める」と考えると「マーフィーの法則」っぽいですよね。
 まあ、難しい事はさておいて、簡単に言うと「きっかけ作りや練習していく過程で励ましてあげるのは親、そして、本人の努力次第で結果がついて来る」と捉えておいて下さい。そうなると、子供さんが家で努力出来る環境というのが大切になります。

その195  その場で出来ても、今後も出来るとは思わないでおく

 お母さん方が子供さんに勉強を教えて、子供さんがそれで出来た場合「うちの子、出来るようになったわ」と安心してしまうと、後で泥沼にはまる場合もあります。
 特にはまりやすいのは「整数の四則計算」のように「予備知識が少なくてこなせるもの」です。

 どういうことかと言うと、「整数の四則計算」で必要な予備知識は、単純に「足す・引く・かける・割るの計算が出来る」ということ。それさえ出来れば、そこに「かける・割るを先に計算する」とか「( )を先に計算する」という事を教えるだけで、とりあえずほとんどの子は、その場できちんと答えを出せるようになってしまいます。もちろん、おそらく学校でもほとんどの子は、その場で出来ているでしょう。
 ところが、釧路の全国学力テストの結果を見ると、なんとこの「四則計算」の正答率は50%程度。約半数はテストの際に出来ていないのです。

 どうしてかというと、理由の1つ目は、
 簡単に出来てしまうので、子供達も「これは簡単だから大丈夫」と安易に考えて、記憶に残りづらい。
 そしてもう一つの理由は、
 こういった作業に関する内容は、反復練習をしてしっかり身につけなければ「いつでもどこでも出来る」とはならない。
ということなんです。

 ですから、教えたときには、出来ていても、1週間や1ヶ月経った後にもう一度やらせてみると、教えてもらったことをすっかり忘れて「式の最初に書いてある足し算・引き算から先に計算してしまう」ということが起きる可能性が非常に高いと思って下さい。決して「学校の先生より私の方が教え方がうまいわ」と思ってお母さん自身が有頂天にならないこと。お母さんが教えて出来る事は、当然、学校の先生が教えても出来ると考えておいた方が間違いありません。

 ただ、気をつけなくてはならないのは、こういった反復練習で身につける内容を習っているにも関わらず、宿題も出さず、家庭での練習をおろそかに考えているような先生に当たった場合は、子供さんがピンチです。お母さんの方で、勉強内容(特に算数の計算などの、後に重要になってくる内容)を忘れていないかどうかチェックをして、忘れているようであれば、もう一度練習させ、今度は、完全に子供さんが身につけるまで、何度も反復練習してあげましょう。

 また、学校での様子を聞くと、このような簡単な内容で子供達が出来ると「俺は教え方がうまい」と思い込んでしまう教師もいるようですし、酷いのになると、このような反復練習が必要な内容というものが存在する事すら知らず「出来るやつは宿題をやる必要がない」と思っているような、全くの素人レベルの教師もいるようですから、その辺は、お母さんの方で担任の感覚を見極めてあげて下さい。

その194  ノートの作り方って?

 「教育時事問題」で宿題について書いたので、ここでもう一つ、ノートの作り方について述べておこうと思います。

ノートの効用
 まず「何のためにノートを作るか」という目的について確認しましょう。これが分かっていないと、ノートというものはどうう物が適切なものかという事がぼやけてしまいます。これについては、最低限2点を押さえておきましょう。
 1 覚えるためのもの
 2 確認するためのもの

 「覚えるためのもの」というのは、要するにノートを書いて、その際に覚えるという作業を行っていると理解しておけば良いでしょう。「確認するためのもの」というのも、忘れてしまったり、分からなくなってしまったときに後で確認するということです。
 この2点については「なんだ当たり前じゃない」と思う方も多いのではないでしょうか。

ノートの内容
 それでは、効用のところで述べた2点に準じたノートになっているでしょうか。子供さんのノートを見て、それを確認してみましょう。
 まず、「覚えるためのもの」として適切かどうか見て欲しいのですが、用語の解説などはコンパクトにまとまっていて、覚えやすくなっていますか? 計算などのように途中経過を覚える学習内容に関しては、その途中経過をきちんと書いているでしょうか? 
 中には、意味も分からずにただ黒板に書いた内容を写しただけであったり、だらだらと余計な事が書いてあって、実際に子供さんにその内容を尋ねてみても、とんちんかんな答えが返ってきたりしていませんか? これでは覚える効果はほとんどありません。
 また、「確認するためのもの」として適切でしょうか。用語の解説が抜けていて、全然、意味が分からない「言葉だけが羅列されているノート」になっていませんか? そういうノートでは確認ができませんよね。
 実際問題として、ノートの効用は分かっていても、それが適切なノートになっているかというと、首をかしげてしまうという状況になっているでしょう。それを子供さんのレベルに合わせた適正なノートにしていかなければなりません。

ノートの適正判断
 ただ「ノートの内容」のところで述べたものが、たとえ「あまり良いとは言えない」と分かっていても、それをどうやって直したらいいのか、子供さんに「これでは、ノートとして良い物ではない」という事を分かってもらうためにはどうしたらいいのか、という事は今まで誰も言ってこなかったし、お母さん方自信でも良くわからないというところが本音でしょう。
 そういう場合、ノートの内容に準じたテスト(もしくはノートに書いてある単元のテスト)を行うといいのです。そして、その問題にほとんど答えられない場合、それは適切なノートではないと判断してみて下さい。覚える内容の単元であれば、これだけで適正かどうか分かりますし、数学の文章問題や理科の計算など、理解力が必要な問題であり、なかなか正答を導けない内容であっても、その出来ていない部分の確認ができなければ、やはり良いノートとは言えませんね。

良いノートにするために
 そこで何をするのかというと、最初のうちは、そのテストの結果を踏まえて、ノートの書き直しをするのです。と言っても、最初から全部書き直しする必要はありません。まずは、自分のノートで足りない部分を書き足していくことです。また、子供さんが頭に入っていないところは、頭に入りやすいように書き直しをするのです。
 実は、この「ノートの直し」を行っているところは、ほとんどないと思います。実際、自分でも授業内で直しを行う時間がほとんどないため、なかなか手を着けられないでいるのが事実です。ただ、学力を上げていくためには絶対的な効果がありますから、この「ノートの直し」を家庭で徹底してみて下さい。そして、子供さんの能力とノートの内容が合致したときに、子供さんの持っている能力を最大限に引き出せますし、ノートを作り直すことで、何が大切かと言うことが理解できるようになると、授業内の大事な(しかし、学校の先生が黒板に書かなかった)内容もしっかりメモ出来るようになっていきます。

 お母さん方が良く子供さんに言う「ノートに書かなくても、学校の先生が言った大事な事はちゃんと書いておくんだよ」という事を実践するためには、ここまでの準備が必要です。それまでは、お母さんの言ったとおりの事はなかなか出来ないと思っておいて下さい。

その193  繰り上がりの計算ミスの多い子は、1桁3数の計算を練習しよう

 足し算・かけ算で繰り上がりが出てきたときに計算のミスが多い子(だいたい1割程度、10問に1問のペース以上でミスが出ると「多い」と判断して下さい)は1ケタで3つの数の計算を練習しておきましょう。
 足し算では繰り上がりの場合、「1あがる」と言うことになりますから、1+3+7とか、1+5+2というように1を足すもの。かけ算では、その幅を広げて1ケタで3つの数の計算はすべて大丈夫というところまでやらせて下さい。
 ゆとり教育での小学校の算数指導では、学校で習うのは「2つの数の計算」がメインで「3つの数の計算」はほとんど練習していません。気を利かせてプリントなどでしっかり練習してくれている所ならまだいいのですが、「2数の計算と同じようにすれば出来るよ」と口で言うだけで、ほとんど練習させていないという先生もいますから、家で実際に子供さんが出来るかどうか確認して、それから、計算練習を行って下さい。
 ちなみに、以前教えた子の場合、「先生、3つの数字が出てきたら、どうやって計算すればいいの?」と聞いてきた子がほとんどでした。

その192  国語力が上がると

 これは、生徒の国語力が上がっていく過程のドキュメンタリーです。

 中1 2学期からスタート
 漢字検定は9級(小学校2年生レベル)からスタート。間違えた所はすべてノートにやり直し。
 国語の問題集は小学校4年生からスタート。すべて音読させてから問題を解かせる。読めない漢字多数。読み方も棒読みで、とにかく早く終わらせようと焦って読むためか、読み間違いも多い。語彙力が少なく、言葉の意味を確認しても、たいてい分からない。
 日常会話は、幼児から小学校低学年レベル。よく小さい子が突然何か言いだし、お母さんが、聞き直しをしないと意味が通じないといった状況になることがあるが、それに近い。国語のテストは平均点以下。2のついている科目もあり。問題文で「何を聞いているのか分からない」といったところが頻繁に現れる。おそらく、学校の先生の説明が理解できないレベルと思われる。

 約3ヶ月後。
 漢字検定は8級(小学校3年生レベル)に上がる。
 国語の問題集は、焦らず読めるようになって、誤読が少なくなったが、まだ、読めない漢字は多数。語彙力もスタート時点とほぼ変わらず。ただし、易しめの問題で間違えたものがあったら、その場でやり直しさせることが可能になる。集中力がやや上昇。問題文で何を聞いているのか分からないという部分は少し減った。

 中1 3学期
 3学期終了近くから漢字検定は7級(小学校4年生レベル)に進む。
 国語の問題集は、小学校5年生に進む。誤読が格段に減る。読み方も落ち着いてきて、単語や文節の区切りをしっかり意識して読めるようになる。語彙力が上がってきて、意味を聞いた場合の正答率が50%くらいになる。ただし、漢字の意味は、2字熟語レベルでも苦手。漢字検定でやっているレベルより上の漢字が出てきた場合、その字のもっている意味を把握できていない。この辺りから、他科目の問題で間違えたときに、漢字で直せる割合が徐々に高くなってくる。
 日常会話が以前からみるとスムーズになってくる。

 中2 1学期
 漢字検定は引き続き7級。7級が終了に近くなった頃から、国語のテストの点数が上がり始める。
 国語の問題集の正答率が高くなる。1学期後半から小学校6年生のものを使う。
 この辺りから、他科目のテストでも、設問の意味を読みとれるようになってくる。ただし、知識量が少ないため、得点には大きな成果が現れない。ただし、学校平均を切る科目は、ほとんど無くなった。学校の進度確認では、そのとき勉強をやっている場所はしっかり把握出来るようになっている。

 中2 2学期
 漢字検定は6級(小学校5年生レベル)に進む。漢字の意味を把握出来るようになったため、それと比例して語彙力が極端に上がってくる。ほぼパーフェクトで検定7級合格。
 国語の問題集は引き続き6年生のもの。指示語・接続語・書き抜き問題ではほとんどミスがないが、心情理解・内容把握の問題はまだ弱い。
 社会・理科の用語については、こちらで口で答えを言うだけで、きちんと漢字に直して解答欄に書き込む事ができるようになっている。他科目の内容もきちんと把握出来るようになっているため、知識を蓄える事が可能。成果が現れ始める。
 日常会話には全く支障なし。

ということで、本当にまじめにきちんと物事に取り組む子なのですが、それでも、国語力を上げ、それを成果に結びつけるとなると、これくらい時間がかかります。物事を雑に扱う子やちょって手抜きをしてしまう子であれば、さらに時間がかかるでしょう。ですから、国語力という面を考えた場合、高校入試に対応するためには、本当に早めに勉強する習慣をつけなければなりません。
 また、漢字検定の級や国語のテキストの学年を見てもらえれば分かると思うのですが、小学校5年生レベルの漢字がこなせて、問題集に対応できるようになっていれば、中学の勉強内容を把握する分についてはそれほど支障がなく、テストでもそれなりの成果が出ますし、また、日常会話には支障が出ないということも分かってもらえると思います。ただし、検定も問題集も9割前後出来るというレベルでなければなりませんが。
 よく、学力の低い子を差して、自分たちが「小学校4年生以下の国語力しかない」というのは、実は上記のように「小学校5年生に達していれば、少なくとも中学校の勉強に支障が出ない」という事実に基づいた裏付けがあるからなのです。

 子供さんの中学校に行ってからの勉強に不安のある人は、学校のテストはレベルが低すぎますから、それを基準にするのではなく、市販の問題集などを使って子供さんの学力を確認してみて下さい。また、漢字検定は基本は9割正答で、その学年をクリアと判断して下さいね。 

その191  出来るようになる3カ条

 勉強が出来るようになるための3カ条です。

1 覚えていないものを覚える。
2 理解できていないところを克服する。
3 出来るところは、早くすらすらと出来るようにする。

 この3カ条に対する勉強法は

1 覚えていなかったものを何度もやりなおし。
2 基本に返ってやり直す。
3 反復練習。

 これに対し、勉強が出来ない場合は

1 見直しをせず、やったらやりっぱなし。
2 分からない問題があったら、その問題だけに執着して、基本をおろそかにしている。
3 出来るものは大丈夫だと思って、練習しない。

 見てみると当たり前ですが、これがちゃんと出来ていないのために学力低下が起きています。最低限、以上の3カ条を守って勉強を進めましょう。

その190  芸能科目は大丈夫ですか?

 勉強と言うとどうしても、国・数・社・理・英の5教科を中心に考えてしまいますが、高校入試の内申点というと芸能4教科も視野に入れなければなりません。最近では、意欲面が重視されているせいか、一生懸命授業に取り組んでいれば、それほど悪い成績はつかないのですが、やはり芸能科目で内申を落としている生徒もいまだにいます。
 そういう子に話を聞いてみると「授業中に友達と私語をしまくっている」とか「半分寝ているような状態でボーっとしている」とか、これでは意欲が無いと思われてもしょうがないような行動をしているようです。
 子供さんの芸能科目の通知表が低い場合、こういった意欲の無さそうな行動を取っている可能性が大きいと考えておきましょう。本人は「ちゃんとやっている」と言っていても、先生の目から見ると「やる気がなさそう」に見えている場合も多いですから、「大人の目線で見て、しっかり取り組んでいるかどうか」がポイントです。
 せっかく5教科の勉強を頑張っているのであれば、芸能科目の方にも目を向けて、せめて授業はしっかりと聞くという姿勢を心がけさせましょう。

その189  成果の出る勉強量になっていますか?

 子供さんの勉強量を確認してみると分かるのですが、成績がパッとしないとお母さんが考えている場合、たいてい、成果の出るまできちんと勉強していません。特に、学力テストのような範囲の広いテストになると、全然、足りていないのが現実のようです。

 中3生の「総合ABC学力テスト」を例に取ってみると、数学の「平方根の計算」の単元からの計算問題はたいてい1問程度しか出題されません。点数にすると2〜3点というところです。ということは、平方根の計算が不得意な場合、きちんと計算が出来るまでかなりの問題数をこなさなければなりませんが、それで点数は2〜3点しかアップしません。また社会などでも、同様です。国名・首都名・おもな山脈・主な川を覚えて、そこから出る問題は1〜2問。それも「完全解答」で他の要素と合わせて正解しなければ得点にならない場合が多く、気候・農作物・鉱産物・海産資源・ワールドカップやオリンピックなどの行事、といったものとセットで覚えなければなりません。そこまで勉強しなければ点数に結びつかないのです。

 ところが、成果の出てこない子は「教科書を眺めてお終い」といった程度の勉強で「ちゃんと勉強しているもん」と言います。もしくは、自分の出来そうなところだけ勉強しておいて「一生懸命勉強しているよ」と言います。しかし、残念ながら、この程度の勉強では、よほど易しい定期テストくらいでしか点数は取れません。
 学校の定期テストが易しすぎて、こういった勉強法になってしまっている人は、次のステップとして、学力テストで成果の出る勉強法に切り替えていって下さい。

その188  「やる気がなさそう」に見えませんか?

 最近の通知表は「意欲」が重視されています。ということは「意欲が無さそうに見えてしまう」と通知表が上がらないという事になりますね。

 最近では、本人はきちんと先生の話を聞いているつもりでも、肘をついてだらしない格好をしていたり、何となくだらしなく見える座り方をしていて、この状態だと「学校の先生の心証が悪くなるだろうな」と思われる子が目立ってきています。
 また、先生の問いかけに対する返事の仕方も、面倒くさそうに「はあ」と言う子も増えてきています。先生の質問の意味が分からなかったり、自分で返答する内容が考えられないような場合に、こういう返事の仕方になるようです。いわゆる「国語力の劣化」や「思考力の劣化」がこういう返事の仕方の根底にあると思うのですが、これも「学校の先生の心証を悪くする原因」になっているのではないかと思います。

 一生懸命勉強しているのに、通知表が上がらないという子供さんは、こういった点にも目を向けてみて下さい。

その187  国語が得意の3要素

 「私、国語が得意」と言う人がいますが、果たして本当に得意なのでしょうか? 実は「国語が得意」と言う子のほとんどは、単に「勉強しなくても点数が取れるから」という理由。これでは、国語が得意と言うより「他の科目がダメ」ということにしかなりません。
 それでは、本当に国語が得意というのはどういう子か、というと、それは
「漢字」「文法」「文学史」まで、しっかり身につけている子と思って下さい。ちなみに、この3要素まできちんと身につけている子は「漢字」「文学史」を覚えるのと同様に社会の勉強が得意になっていきますし、「文法の考え方」から派生する「数学の基本」部分もしっかり身につけているはずです。

 ですから、子供さんの持ってくるテストの点数を見て「うちの子、国語が一番いいから国語が得意なんだ」と思わずに、国語でも「きちんと勉強して身につけるものが出来ているかどうか」をチェックしてみて下さい。

その186  英語の3重苦

 中学生で英語が苦手という人は、次の3つのうちのどれかに当てはまります。
1 単語力がない
2 文法構造が分からない
3 日本語力が低く、英語を日本語に変換できない

 1の「単語力」はみなさんもお分かりになると思いますが、ここでは単語の複数の意味を覚えていないというのも含めて考えて下さい。例えば「about」に「およそ」と「〜について」の2通りの意味があったり、「like」に「好き」と「〜のような」の意味があるので、それを区別することや、同じ「〜の間」でも状況によって「for」「during」「while」の使い分けをしますが、その使い分けが分からなかったりする場合も「単語力不足」と考えて下さい。
 2の「文法構造」は、「主語・述語の関係」であったり、「説明が後ろにつく関係」であったりします。例えば、主語の「I」を「私の」と訳すような「主語をきちんと扱えない」状況であったり、「bookstore over there」を「向こうの本屋さん」と訳せなかったり「He was sleeping when I came here.」を「私がここに来たとき、彼は寝ていました」という語順で訳せなかったりする場合です。
 3の「日本語力」は「目的語や前置詞の助詞を決められなかったり、複数の意味があるときの選択ができなかったりする」場合です。
 1から3に向かって克服しづらくなっていきますが、中学生レベルであれば、この3つのどれかに当てはまりますから、一つ一つ克服していくつもりで勉強を進めていきましょう。

 ちなみに、高校生の場合は上記の1〜3から派生して
4 構文を扱えない
5 一文が長くなると、どこで区切るのか分からない
6 カンマで区切られると、どうやって文章をつなげていいか分からない
7 英語特有の表現を日本語に直せない
8 雑学的予備知識がなく、全体の意味が把握できない
などの症状が多く見られます。ただ、こうやって羅列してみると、高校生の場合「習うより慣れろ方式」で克服していく内容になってきますね。また、8の「雑学」に関しては、入試の際に受験する学科の専門知識に関連するものが多く出題されていますから、大学受験前にその学科で勉強する内容についての知識を仕入れておくことが大切です。

その185  漢字検定で子供さんの国語力アップをはかろう

 自分は、漢字検定のテキストをそのまま漢字練習に使っているのですが、そこからちょっと面白い事が分かりました。というのは「子供さんの国語力は、漢字検定の級にほぼ比例する」という事。さらに「漢字検定の級が上がると、それと同時に国語力も上がってくる」という事です。

 ちょっと極端な例を示すと「意識〜いしき」の漢字が書けず、自分の知っている漢字を適当に当てて「衣色(これで本人は「いしき」と書いているつもり)」と書いてしまうような、漢字の持っている本来の意味が分からない状態でいる子が、きちんと「意識」と書けるようになると、字の意味から内容を把握することが出来るようになり、テストの際の問いに対する答もしっかり書けるようになってきます。

 また、データで示すと、小学校6年生で「3級(中学終了程度)」に合格している子は、中学進学後に道コンを受験しても、偏差値60を超えて来ますし、逆に「8級(小学校3年生程度)・9級(小学校2年生程度)」レベルの子は、国語の偏差値が40そこそこから、場合によっては40を切ってしまうような状況になっています。

 語彙力の基本はやはり「漢字」ですから、級位認定のある漢字検定を上手に使って、子供さんの国語力を上げていきましょう。

その184  暗算・暗構成を鍛えよう

 「暗算」は聞いたことがあると思いますが「暗構成」は自分の造語。暗算と同じように「問題を解く手順を頭の中で考えてみよう」という意味です。
 基本は「暗算」をこなして「頭の中だけで考える癖」をつけていき、それが出来るようになると、今度は問題をみて「最初はこうして、次はこうして・・・」と頭の中で答えを導く手順を先に考えてしまうというステップにつなげていきます。

 暗構成を鍛える効果的な練習方法は「算数の四則演算」を使うもので、問題を解く前に「答えが出る最後の部分」までその手順を先に考えてしまうというもの。最近の傾向としては、四則演算の計算量が減っていますので「頭の中でしっかり手順を作ってから解く」ということが出来なくなっています。そして、勉強の出来る子というのは、この構成力がしっかりしている事が大前提になります。

 さらに、この構成力が「英語の文法=訳の手順」の部分にも、その他の文章問題などにも、大きく関わってきます。
 今の子供達は、数学の問題を解くときに、最後まで手順を考えません。「過去に勉強したときにこうやったような気がする」という、うろ覚えの知識を当てはめてみたものの、結局答えが出ず、そこで「どん詰まり」を起こしています。
 この解消方法が「暗算・暗構成」だと思って下さい。

その183  アロマはいかが?

 最近、いろんなところでアロマグッズを見かけますが、自分の部屋の雰囲気を変えるのは、模様替えばかりではなく、こういった香りでもオーケーです。
 香りについては、個人の好みもあると思いますが、落ち着いて勉強しようと思うならムスク系、気合いを入れようと思うならスカッシュ系が効果があると思います。試してみて下さい。

その182  たくさん書かせよう

 例えば漢字の練習の場合、「ただ見ているだけ」と「見た漢字を書く」の2つを比べると、明らかに書いた方がきちんと物事を覚えます。この違いは「見ているだけ」だと「頭に入れただけ」なのに対し、「見た漢字を書く」と「頭に入れたものを再び引き出す」という行為が加わる訳ですね。しかも「書く」ときには「正確に覚えなければならない」ため、より真剣に「頭に入れ」なければなりません。これだけの違いがあるわけですから、当然、覚える内容の正確さや覚えたものを頭から引き出す事も楽に出来るようになってきます。

 「幼児のお絵かき」や「学生のノート作成」もすべて同じ。たくさん書いている子の方が、物事への対応力が付き、しかも正確です。ですから、子供達にはどんどん書かせましょう。

その181  挨拶や日頃の言動も大事

 挨拶などはいつの時代でも大切と言われていますが、ここでは、もっと入試に直結する「面接」をきちんと行えるようにしようと考えてみましょう。
 実際、入試について言えば「テストで点数を取る」という事ももちろん大事ですが、それと同等に考えて欲しいのが面接です。というのは、大抵の高校では試験の後「面接」を行いますし、高校の先に控えている大学入試についてはAO入試を実施するところも増えてきていて、面接対応力の比重が以前より高くなってきています。そして、さらに先の「就職」の際は、面接で合否が決まっていきます。

 ですから、ここはお父さん・お母さんが面接官になったつもりで、子供さんの日頃の言動について注意を払ってみて下さい。当然「この態度だと、私が面接官なら不合格にするわ」という場合は、きちんと指導して下さいね。

その180  慢心を取り除こう

 勉強をきちんとしない子の中で、最近多いのが「いざとなったら、私は実力があるんだからすぐに出来る」と思っているタイプ。現在では、それほど学力が高くなくても少し勉強をしておくだけで学級や学年の上位に入っていく事ができますから、お母さんの目から見ると「え、これも分からないのに、こんなにいい成績がつくの?」とビックリしている方も多いと思います。そして、いくら順位が良くても「これが分からないんだったら、もう少し勉強してもらわないと」と思い、子供さんに「勉強しない」と言うのですが、なかなか勉強してくれない、と感じている方もいらっしゃるようです。

 以前では、こういう子の場合「下のレベルの子と比較して、自分はまだ大丈夫」と考えているパターンが多かったのですが、今は、比較ではなく「自分は出来る」と絶対的な感覚で思っている子が多く存在します。そして、例えば、学校の英単語テストなどでそれなりの点数を取ってきていても、実際に少し細かいレベルの英単語のテストなどをやらせてみると、曜日や日付すら満足に書けなかったりします。
 また、宿題なども「後でちょっとやれば、すぐに終わらせられる」と後回しにしたり、自分のプライドを保つために「自分の出来ない問題はやりたくない」ため、わざと忘れたふりをしたりする子もいます。

 ですから、根拠のないプライドや低レベルのプライドを持っていてもしょうがありません。ある程度学校の勉強内容の分かるお母さんであれば「この問題が出来ないうちは、実力があるとは言わない」と、レベルの線引きをしてみて下さい。

その179  調子は上下する

 特に低学年のときに顕著なのが「勉強に向かう意気込みの上下幅の大きさ」。何かのときに「すごくやる気になったな」と思ったら、あるときは「全然、勉強したくない」となってしまいます。もちろん、中学生のテストの得点なども、あるとき「良かった」と思ったら、あるときは「悪かった」となりますね。
 当然、子供さんは人間ですから、調子のいいときもあれば悪いときもあります。お母さん方の思いは「いつでも、いい調子で、勉強に向かって欲しい」というものだと思いますが、機械でもなければ、それは無理というもの。
子供さんは、こういった好・不調の波を経て、実力をつけて行くのです。

 そこで、注意するのが、好調のときの結果を不調の時と比較しないこと。子供さんの伸びを見ていく場合は「好調のときのレベルが上がったか」、もしくは「不調の時のレベルの沈み込みが前より上方になっているか」で判断しなければならないと思って下さい。そして、調子のいいときの状態が上向きだったらオーケー。調子が悪いときでも、ここで下げ止まっているというレベルが上がっていればオーケーです。調子の悪いときの点数を見て、調子の良かったときと比較し「やればできるんだから」と言っても、その実、あまり効果はありません。

 中学生であれば、過去のテスト結果を折れ線グラフにしてみると、学年が進むにつれて、この調子の幅がだんだん狭まって行きますし、きちんと勉強していれば、この調子の波は徐々に上方にずれていきます。そういった傾向を掴んで、子供さんの勉強に向かう意識を高めて行って下さい。

その178  心理学を利用しよう

 相手に「Yes」と言わせる方法として、一般的に知られているのが「Yes No」の2択から「Yes内容」の2択にするというもの。例えば、彼女と一緒に食事に行きたいと思ったとき「食事に行こうか?」と誘うと「行く 行かない」のどちらかの返事になり、断られてしまう可能性もありますが、「中華がいい? イタリアンがいい?」という風に聞くと「行かない」の返事が出づらくなるというものです。
 これを子供さんの勉強に応用すると、単に「勉強しなさい!」と言った場合、子供さんの行動は「する しない」の2通りになりますが、「学校の勉強をする? それとも家庭教師の先生の宿題をする?」という2択にすると「しない」という行動を取りづらくなります。

 この方法、子供さんが「少し勉強に向かうようになってきたな」と思ったときに使うと効果があります。塾や家庭教師で勉強し始めたばかりのときや、何かのきっかけで机に向かうようになったときに試してみて下さい。

その177  知識は十分ついていますか?

 お母さんでも割と簡単に確認できるもの。それは、知識系のものですよね。ですから、たまにでいいですから、ちょっと子供さんと知識系のものについて確認の時間をとってみましょう。割とやりやすいものは、
1 漢字
2 都道府県と県庁所在地
3 国の位置と首都
 その他、お母さんの得意分野で構いません。歴史が得意なお母さんは人名について確認してもいいですし、国語の得意なお母さんはことわざについて確認しても構いません。また「そんなの忘れちゃった〜」というお母さんは、教科書などをみて子供さんに出題してあげても構いません。ただ、気をつけて欲しいのは、考えるものではなく「覚えるもの」に限るということです。

 実は、今の子供達は「正確に物事を覚える」というのが苦手。特に「似たようなものの違いをハッキリさせて覚える」ということが出来ていません。また、そういった違いが分からないため、テストのときも「何となく適当に答えてしまう」という子が多くいます。ですから「きちんと覚えなければならないものに対応できているかどうか」という事を確認してみて下さい。そして、できていなければ、そこを強化するだけでも、グッと学力が伸びていきます。

その176  「昔話」を読もう

 幼児から小学校低学年向けの絵本って、たくさん出ていますよね。そういった本を読んでいて、自分が気になっていることが一つ。それは、最近の絵本って「主語・述語がハッキリしない文章が多いこと」。会話形式になっている部分が多く、体言止めや省略が多用されていているため、これだと「作文を書くときに、子供達はうまく文章を書けるのかな?」と思ってしまいます。
 それに対して「昔話」だと「むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは やまへしばかりに、おばあさんは かわへ せんたくにいきました」と文体も丁寧で、主語・述語がはっきりした文章が続きます。

 もちろん、最近出版された絵本もたくさん読んで欲しいのですが、将来的に国語力をつけようと思うなら、昔話系統の文章にもしっかりと馴染んでおいて欲しいと思います。そして、ある程度、文章を読むのに馴染んできたら、子供さんに文章を書かせてみましょう。
 その際、もしも「内容がよくわからない文章」になっていたら、それは主語・述語の関係があいまいになっている事が多いですから、そこにチェックを入れ、しばらくの間でいいですから、読む本を「主語・述語の関係のハッキリした文章のもの」に切り替えてみて下さい。

その175  「晴耕雨読」で考えよう

 「晴れた日には外に出て畑を耕し、雨の日は家の中で読書」。これを子供さんに当てはめると「晴れた日は外で体を動かし、雨の日は家で勉強」となりますね。
 ただ、子供さんが小学生のうちは「晴れた日の運動」についてはやぶさかではないのですが「雨の日や遊びから帰ってきた後の勉強」となると、おろそかになっているところもあるのでは? 
子供さんにとっても、テレビやゲームなどの誘惑が多いため、ついつい勉強せずダラダラしてしまうことも。
 「そういえば、勉強はまだ早いかな〜と思って、おろそかにしていました」というところは「雨読」の部分を考え直してみましょう。思った以上に改善点を発見できるはず。

 実は、子供さんがきちんと勉強出来るようになっているところの大半は、小学生のときに勉強習慣がついているからです。いざとなってから焦らないように、小学生のうちから下準備をしておきましょう。

その174  学力を上げる決め手は「知識の広さとスピード感」

 なかなか実力がついていかないと悩んでいる人は、タイトルにもあるように「知識を広げること」と「その知識を頭からすぐに引き出す」という練習を積むと目先が開けてきます。

 「知識を広げる」というのは、早い話が「詰め込み」。都道府県や国の位置関係が分からない人は、地図の問題が出てきてもちんぷんかんぷんですし、小数の計算の出来ない人は「%」の問題が出来ません。もちろん、漢字などもその類です。最低限の基礎知識は、いつの間にか出来るようになっているというものではなく、その場できちんと覚えるしかないのです。

 「知識を引き出す」というのは、たくさん練習して「どういう場合に何を使えばいいかを体験すること」と「同じような問題が出てきたときに、サッと使える内容が頭から出てくるようにしておくこと」です。
 例えば、関数の少し難易度の高めの問題が出てきたときに「式の求め方」や「座標の求め方」がすぐに出てくる状態になっていなければ、テストでは解けません。何でもじっくり考えればいいというものではなく、最低限、見慣れた問題はサッと出来るようになっておくことが大切です。

 公立高校の入試の問題をみても、じっくり考えなければならない問題は数問程度。大抵は、どこかの問題集に出ている問題のパクリです。ですから、上記の方法で十分対応可能です。たとえ裁量問題であっても、難しめの問題集をしっかりこなしておけば、テストの際にあたふたする必要はありません。大事なのは、上記の方法の「知識とスピード」が身に付いているかいないかです。それが身に付くまで、しっかり勉強を進めて行って下さい。

その173  初めから効率のいい勉強法を求めない

 「うちの子、勉強の仕方が分からないんです」というお母さんからの相談を受けることも多いのですが「勉強の仕方が分からないから、全然、勉強していない」というのは、ちょっといただけませんね。
 いくら勉強の仕方が分からないと言っても、ノートに漢字の練習をするというくらいは出来るでしょう。それすらせずに「勉強の仕方が分からない」というのは、単純に子供さんが「勉強したくないため、屁理屈をこねて”勉強の仕方が分からない”と言っているだけ」と判断して構いません。実は、こういうタイプの子は「こういうふうに勉強しなさい」と勉強の仕方を教えても、勉強をきちんとやるのは最初のうちだけで、大抵、途中で宿題などをやらなくなってしまいます。

 本来「勉強法が分からない」と言えるのは「今まで我流の勉強法でがむしゃらにやってきたけど、どうしても成果が出ない」という人のみです。今まで何もしなかった子、テスト前だけちょっと勉強しただけの子が、勉強法が分からないなんて言うのは、ちょっとおこがましいと思っていて下さい。
 おそらく、こういうタイプの子が求めているのは「あまり勉強しなくてもテストで良い点数取れる方法」ということです。そんな甘えた感覚に、お母さんが真剣になってつきあう必要はありません。「成果が出るまで、がむしゃらに勉強しなさい」と言ってあげて下さい。

 「効率のいい勉強法」と言うのは「成果が出るまで人より多く勉強していくうちにだんだん要領が良くなっていく」という過程で自然に身に付くものです。ただ「小学校の時のときは、この勉強法で効果があったのに、中学校に入ってから、その勉強法が通用しなくなって焦ってきている」といったように、自分の勉強法がどこかで通用しなくなってしまったり、「この科目は、自分の勉強法でうまくいくけど、他の科目はどうしてもうまく行かない」などの状況が生まれたときに初めて「良い勉強法がないか」と考える事になると思って下さい。

 ですから「子供さんにしっかり勉強させて、どこかで一度、自分なりの勉強の仕方を確立させること」が、要領のいい勉強法を探す大前提です。何もせず初めから「要領のいい勉強法を求めている」場合、結局、最終的に勉強から逃げてしまう子になると思っていた方がいいでしょう。

その172  読み聞かせは10才まで

 釧路のお父さん・お母さんは、実は「幼児教育」には関心が高いと思っています。小さな子供を連れた若いお父さんやお母さんを書店の絵本コーナーで必ず見かけますし、幼稚園くらいの子供さんに欲しい本を選ばせている姿もよく見かけます。おそらくは、家庭で、子供さんが「読んで」と言ったら、お父さん・お母さんが読み聞かせをしているのだと思います。
 ところが、いざ子供さんが小学校に上がってしまうと、家庭であまり本を熱心に読まなくなってしまうのでしょうか、小学生向きの本のコーナーのところで熱心に本を選んでいる子供さんは、あまり見かけません。

 しかし、ちょっと考えてみましょう。小学校に上がったばかりの子供さんは、辞典の使い方を知りません。また、知っていたとしても、その説明を読んで意味をきちんと理解できる状況でもありません。ですから、少なくてもこの段階までは、家庭での読み聞かせが不可欠なのです。そうしなければ、言葉の意味を自分で理解できないまま終わってしまうのです。

 実は、学校で朝読書をやっているところも多いのですが、実際に本に書かれている内容などを聞いてみると、思ったより理解していません。意味が分からない言葉が出てきても、ただ「字だけを読んでいる状況」になっていて、意味を理解しないまま読み進めている子供さんも少なくないのです。
 また、一旦、字だけを読んで本を読んだ気持ちになってしまう癖がついてしまうと、子供さんは、面倒くさがって辞典を使おうとしなくなってしまいます。言葉の意味を知ろうという気持ちが削がれてしまうんですね。

 ですから、子供さんに読み聞かせを行うのは「10才まで」と思っていて下さい。お父さん・お母さんが「子供さんが自力で本を読むことが出来るだろう」と思っている年齢より、ちょっと高めに設定して置くと無難です。そして、小学校に上がってからは、国語辞典を横に置いて、子供さんが「意味が分からない」と言った言葉をお母さんが調べてあげて下さい。
 そういった姿勢を子供さんに見せておくと「分からない言葉が出てきたときに、きちんと調べる」という習慣が子供さんにつきますし、語彙力もアップしていきます。
 おそらくは「10才」まで待たなくても、子供さんは「自分で読む」と言い出す場合が多いと思いますから、子供さんがそういう気持ちになったときに、初めて「自力」で読ませてあげましょう。その段階が来るまで「お母さんが読み聞かせをする」という感覚でいて欲しいと思います。

その171  集中力の臨界点を探そう

 その162の続きですが、子供達を教えていて気になるのが「集中力」が長く続く子と続かない子の差です。そこで、子供達に家庭での学習状況を聞いてみたのですが、その結果、単純に「集中している勉強時間」で差が開くようです。
 そこで、その時間ですが、家庭学習1時間では、だいたいそのまま1時間で集中力が切れます。家庭学習2時間でもやはり2時間前後で集中力が切れます。ところが3時間になると、その後普通にしていても4時間・5時間と続くようになるようです。高校に行って、急に勉強できるようになるタイプの子がいますが、おそらくはこの「集中力の臨界点」を超えて勉強をしたために、集中力が極端にアップしたということではないでしょうか。
 もちろん、これは仮説の段階で、個人差などもあると思いますが、ダラダラせずにきちんと勉強している状況なら、それを少しずつ伸ばしていき、臨界点を超えさせてみると、単に勉強時間が増えた以上の学力の向上が見られる可能性が高いと思って下さい。
 逆に「勉強しているのにあまり成績がパッとしない」というタイプは、この「臨界点」を超すだけでビックリするような効果が期待できます。チャレンジしてみて下さい。

その170  意識的に覚える習慣をつけよう

 かけ算の九九を身につけていなかったり、社会の用語を身につけられなかったり。そういう子が最近増えています。自分が見ている限りでは、そういうタイプの子は、日頃、普通に過ごしていても勉強内容を自然に身につけられると思っているか、または、特にそのことすらも意識せず、何となく勉強して何となく身に付くものと考えているようです。当然、お父さん・お母さんが学生時代に行っていた「英単語を何回も書いて覚える」とか「暗記カードを用意して、覚える内容を片っ端から書いて覚え込む」という勉強を行っているという子は、最近ではあまり見かけなくなりました。
 しかし、最低限の数学の公式とか都道府県とか漢字については、強制的でも覚えてもらわない限り、勉強が出来るようにはなりませんし、そういった基本内容を知らなければ「考える」という事も出来なくなってしまいます。

 就学前の幼児なら、特に覚えようと意識しなくても遊んでいるうちに身に付くものというのもたくさんありますが、小学校に上がってからもその感覚のままだと、学年が進むにつれて、次第に勉強内容が理解出来ない状況になってしまいます。それを回避するためには「覚えなければならないもの」はきちんと覚えなければなりません。そのためには「完全に覚えるまでしっかり練習する」という習慣を身につけさせるという事が重要になってきます。
 ですから、小学校のうちに「漢字」や「かけ算の九九」などが出てきたときには、お父さん・お母さんも子供さんに協力して、きちんと覚えるまで何度でも繰り返し練習させて下さい。子供さんによっては時間のかかる事もありますが、短気にならず、子供さんが覚えるまで根気よくつきあってあげましょう。そして、覚える方法やきちんと覚える事の大切さがこの段階で身に付けば、将来の勉強に絶対に役立ちます。
 また、もう、その時期を過ぎてしまったという人も、今からでも遅くはありませんから、年齢に合った「覚え方」を子供さんに伝授してあげて下さい。「ノートに覚えるまで書く」でも良し、「暗記カードを作る」でも良し、「壁に覚える内容を張りまくる」でも良し、お父さん・お母さんが学生時代に経験した覚え方であれば、その経験から子供さんに適切なアドバイスが出来ると思います。今すぐ実行して下さい。

その169  小学生、ノートをきちんと取れていますか?

 ゴールデンウィークが終わった辺りから、子供さんもそろそろ新学年に慣れたという時期だと思いますが、この時期から学校の勉強にも緊張感がなくなってくるところです。そこで、子供さんのノートを確認してみましょう。きちんとノートを使えているようですか? 
 算数の勉強でノートに式を書いたり筆算させたりするとき、桁をきちんと揃えて計算の手順を一つ一つきちんと書く子は、割と算数好きで計算ミスなども少なく済みます。そして、以前は小学校で厳しく指導されていたせいか、中学1年生になっても「これは暗算で済むんじゃないか?」と思われるような計算まできちんと書いて計算する子が多く、そういう子には途中式の省略の仕方や暗算でパッと計算済ますように指導していました。
 ところが最近では、桁をきちんと揃えずグチャグチャな計算をする子が多く、小数点の位置がずれたり計算途中の桁がずれたりして、計算ミスをする子が非常に増えています。以前ほど小学校できちんと指導できていないのか、もしくは面倒くさがって学校の指導にきちんと従わない子が多いのか、おそらくこのどちらかでしょうね。そして、こういう雑な計算をする子も、きちんと途中式を書かせたりすると、ちゃんと出来るのです。
 文章問題などの思考力が必要な問題を指導する場合、考え方をきちんと身につけさせるためには、自分で文章を読んで、式を作り、そして計算をきちんと行って「出来た」という実感を掴ませる事が非常に大切なのですが、計算が合わない場合、計算方法やミスのチェックの方にばかり気を取られてしまい、肝心の「問題の考え方」をしっかり身につける度合いが低くなってしまいます。
 ですから、簡単な計算のうちから「ノートをしっかり書く」という癖をつけさせて下さい。小学校1年生くらいだと「まあ、合っているからノートは多少雑でもいいや」という感覚になりやすいのですが、そういうふうに教えていると、あとあと桁数が多くなったり、小数・分数が出てきたときに間違えまくってしまいます。
 また、ここでは算数を例に取りましたが、国語の漢字も同様で「筆順」や「とめ・はね・はらい」などの細かい所まできちんと書くように指導しているところとそうでないところでは国語力に差が出てきます。そういう状況になってから「ちゃんと書きなさい」と指導してもなかなか悪い癖は抜けません。そして当然、考える力の低い子になってしまう可能性が高いと思って下さい。

 ちなみに、こういった「細かい部分」まで学校できちんと指導できていないような場合、単純に先生の授業が雑な場合と、授業中生徒がうるさく、細かい部分まできちんと話してもちゃんと聞いてくれないので「それじゃあ、この漢字を書け」と、ただ字だけを見せて適当に書かせてしまっている場合が考えられます。
 このように、学校の先生が授業中の姿勢を「しつけ」られていない場合も、子供さんがノートをきちんと取らなくなってしまいます。もし、子供さんがきちんとノートを取れていない場合、子供さんの「ノートの書き方」の指導と合わせて「学校の授業中の雰囲気」も子供さんから聞き出し、今後の子供さんの勉強姿勢についても指導して下さい。

その168  目標が出来たら、そこまでの道のりを考えよう

 例えば、中学生だと「○○高校に行きたい」というのを当面の目標にしている人が多いと思います。ところが大抵の家庭では、その目標に対して「そんなんじゃ○○高校に行けないから、ちゃんと勉強しなさい」と言うだけであったり、今の子供さんの能力からかけ離れた勉強内容をやらせようとしたりと、目標までの道のりが「不明」か「ちぐはぐ」になっている場合が多いのではないでしょうか。
 今の政治不信も「目標がハッキリしていない」状況であったり、そこに「到達するまでの道のりが不明瞭」であったりするためだと自分は感じているのですが、それと同じ事が家庭での子供さんの学習にも現れているような気がします。ですから、お母さんの「子育て政策」に子供さんが不満を言い出さないように、目標とそこまでの道のりをきちんと子供さんにお話してあげましょう。
 やることは次の順で。
1 子供さんの現状を把握する〜テストや内申でどのレベルにいるのか確認する。
2 目標とのギャップを把握する〜テストや内申であとどのくらい上げなければ行けないか確認する。
3 ギャップを埋めるためにはどこを改善しなければ行けないかを確認する〜不得意教科や上げられる科目を確認する。
4 どの段階でどこまで克服するか小目標を設定する〜いつのテストで学級○位までにするか、何点取るかを設定する。
5 小目標との狂いが生じた場合、目標設定し直す。
 こうすることで、意欲面が向上したり、学習内容面が充実してきたりする場合が多いと思って下さい。

その167  責任感を持たせよう

 「やらなければならないことをきちんとやる」という感覚の強い子ほど「責任感」が強くなります。例えば「毎日の日課をきちんとやる」「宿題を最後まできちんとやる」ということですね。そして、その感覚が身に付くまでは、癇癪を起こそうが、泣きべそをかこうが、終わるまできちんとやらせるという事になります。
 ただ、お父さん・お母さんの感覚だと、子供さんを見ていて大変そうに思ってしまい「まあ、とりあえず、ここまでやったらいいか」と途中でルーズにしてしまう場合が多いと思います。そこを一歩踏み込むのは、お父さん・お母さんとしてもなかなか勇気がいりますよね。
 ところが、この「責任感を身につける方法」を何度か繰り返すと、子供さんの感覚が今までと変わって、急に「大人感覚」に切り替わる可能性が高いのです。今まで何をやらせても雑だったのが急にきちんとし始めたり、今まで嫌がっていたことをサッとこなすようになってきたり、当然、学力も急カーブで高くなっていきます。
 この責任感を持たせるというのが、子供感覚を抜くのに一番手っ取り早い方法です。年に何度かで構いませんから、こういった状況を作って、子供さんの精神力を鍛えてあげて下さい。

その165  体力作りも勉強のうち

 実は、同じ姿勢でずっと座っているというのも体力が必要です。体力のない子はじっと座っている事が出来ずに、頬杖をついたり、体を寝そべらせてしまったりして集中することが出来ません。また、そういう子を無理矢理座らせていても、体をフラフラさせたり、始終体の位置を変えたりと、一つの事に集中出来ないのです。そして、そういった子は、当然ですが元々持っている潜在能力と比較して学力が低くなっています。ただし、これは逆に言うと、姿勢をきちんと正して勉強できるだけの体力がついてくると、自然に勉強が出来るようになるということです。
 ですから、明らかに体力が劣っているという子は、何か体力を付けるための運動を一つ取り入れてみましょう。縄跳びでもランニングでも何でも構いません。本人が比較的楽に、しかも継続出来そうな内容であれば問題ありません。
 実際に、自分の知っている看護士さんでも体力が続かないと仕事やめてしまっている人がいますし、それとは逆に「私、中学・高校とテニスをやっていたから、体力は自信がある」と言って、看護士をずっと続けている人もいます。
 体力については、単に勉強のみならず、仕事に就いてからもとても大切なものですから、出来れば中学生辺りから、少しずつ体力作りについても考えて行けるといいと思います。

その164  勉強に余裕のある子は「予習タイプ」に切り替えよう

 今の子供達の感覚で一番困っているのが「学校で習っていないからやらない」というもの。すなわち「自分であらかじめ勉強をしておこう〜予習しておこう」という感覚が0なのです。ところが、過去に京都大学や北海道大学を受験した子を中学生時代に受け持っていましたが、この子達の感覚は「学校の勉強は結構簡単だから、先にここの単元やっちゃった」というもの。特に自分の得意な科目は先に先にどんどん進んでいっていました。
 もちろん、学校の勉強についていけず、今の内容でもあたふたしているという場合は、今習っている内容を一生懸命頑張らなければなりませんが、ある程度学力が高く、将来的に大学進学を目指しているという人は、この「予習感覚」が大切だと思って下さい。逆に言えば、この「予習感覚」が芽生えるくらいの感覚で中学校の勉強内容をこなせなければ、目標にしている大学に合格していくことは出来ないと思っていた方がいいでしょう。
 勉強の流れを確認すると「予習→学校で自分が勉強した内容が正しいかどうか確認→どんどん問題演習をする」という勉強と「学校で習う→自分の理解出来なかったところをチェック→演習」という勉強で、決定的な違いは、前者は「分からない部分をすべて授業内に解決できている」というところです。そして一番の問題は、後者の「理解できなかったところをチェック」して、それでも分からなかったところは、たいていの子が「放ったまま」になっているということです。その「放ったまま」の部分が蓄積して、最終的に学力が伸びなくなってしまうのです。
 また、塾や家庭教師に教えてもらっているパターンでは、前者の予習タイプの子は「自分の勉強が中心で、塾や家庭教師は自分の勉強の手助け」と考える事が出来るようになりますが、後者のタイプは「自分の分からないところを解決してくれる、頼る存在」という感覚が抜けなくなります。最悪「自分で勉強を手抜きしても、塾や家庭教師に定期テスト対策をやってもらえば大丈夫」という感覚を生み出す事にもなります。これでは、上位層は実力がつきません。
 ですから、学校のテストが近づいてから慌てて勉強し始めるなんていうのは、その後の進学を考えた場合「論外」。常に先に先に進められるようにしていって欲しいと思います。

その163  前学年で次学年の心と行動の準備を

 別の項目で触れているのですが、学校の勉強が出来るようになるためには、その勉強ができるようになるための「しつけ」が大切と述べました。
 例えば、算数で言うと「小数点の扱いが雑な子」は小数の計算が出来ません。そして、それが出来るようになるためには、小数点のような「細かなものもきちんと扱う」という習慣が出来ていなければなりません。それには、一見勉強と関係のないような、家でのお手伝いなどでの細かな作業をきちんとやるという習慣を、小数を習う前に出来るようにしておかなければなりません。
 そこで、ここでは、該当学年の内容を身につけるための「しつけ」面について、おおまかにチェックしてみようと思います。気をつけて欲しいのは該当学年で出来るようにするということではなく、その前の学年までにできるようにしておくということです。
 まず、小学校1・2年生ですが、ここでは、基本的な内容の反復練習に耐えられるようにしておかなければなりません。それと合わせて、四角形・三角形などの大まかな分類作業も出てきます。ですから、本棚を本の内容に分けて分類してしまっておくということや、折り紙で、折り方を覚えてしまうまで何度も折ってみるなどという作業が出来るようにしておきましょう。幼稚園・保育所くらいの段階で出来るようにしておくのが望ましいと思って下さい。
 小学校3年生は、計算の桁数などが増えていきます。したがって小学校1・2年生のときより根気が必要になります。ですから、お母さんの家の仕事のお手伝いをお母さんと一緒に最初から最後までやるというような、今までより多少時間がかかるような事でも「最初から最後までやり通す」という事が必要になってきます。また、最初から最後までやり通すためには、ある程度の集中力も必要です。集中力を身につけるのに必要なのはまず「けじめ」ですから、ご飯を食べる・テレビを見る・勉強をする、などのけじめをつけられるようにしておく事が必要です。小学校2年生までに、なんとか身につけておきましょう。
 小学校4年生は、いよいよ小数・分数の導入が扱われます。そのため、この学年では「未知のものをその場で理解し身につける」という習慣がなければなりません。動物や植物の生態に関する本を読んでみたり、ニュースなどで子供さんが理解できそうな内容があったら、それについてお話してみるなどの習慣が身に付いているといいでしょう。小学校3年生レベルで読める本もたくさん出ていますから、書店で確認してみて下さい。
 小学校5年生は、小数計算・分数計算・円の周囲や面積・割合(%)などの単元が目白押しです。また、小学校6年生は、さらに計算が複雑になり、比・比例など数量の関係を求めるものや、速さなどの単元も入ってきます。ここでは「約束事をきちんと守る」「自分の力で最後までやり遂げる」という事が出来なければなりません。もちろん、根気なども今までと比較にならないくらい必要になります。ですから「毎日、決められた事は言われなくてもきちんとする」「自分の部屋の整理は自分できちんとする」などの習慣をつけておくといいでしょう。小学校の4年生から5年生の前半くらいまでは、なんとかここまで出来るようにしたいですね。
 さて、ここで挙げた小学校の勉強内容を坂道に例えると、最初はすごく緩やかですが、3年生でちょっと急になり、4年生でまた少し急になり、5・6年生でグッと急になると思っていていいでしょう。そして、大切なのは、坂道が緩やかなうちに少し勢いをつけて次の坂をサッと上れるようにしておくということです。今の学年の内容が「まあ、そこそこ大丈夫かな」と思っていても、学年が変わって次の坂道に入ったときに急にエンストを起こして上れなくなってしまうという子をよく見かけます。そういう子は、学校の勉強以前に、日頃の生活習慣のどこかに抜けているところがあると感じています。たいていの子は小学校1年・2年の勉強内容だと大して苦労しないと思いますが、そこで安心せず「次の学年に向けての準備が始まっている」と考えて下さい。

その161  勉強が出来る子は、学校で「友達に教えてあげる方の立場」になっている 

 お母さん達の学生時代でも同様だったと思いますが、勉強の出来る子は、友達に勉強を教えてあげる方の立場になっていますよね。もちろん、こういう子は上位校に進学していきます。ということは、子供さんが「学校で教えてあげる立場にいるのか」「教えてもらう方の立場にいるのか」で、本人の学校での学力レベルが判断できます。特に上位校を目指している場合「友達に教えてもらって分かった」と言っているうちはまだまだ学力不足と考えた方がいいでしょう。
 また、教えてもらう内容も、社会や英単語などの「知識系」であれば、教えてあげる立場の子より知識不足と考えてもらえればいいですし、数学や英語の作文系統の「思考力系」であれば、考える力が不足と考えればいいでしょう。上位校を狙っている場合、困るのは思考力系の不足ですね。
 それで、「教えられる立場」が「教える立場になる」ためには、どうすればいいかと言うと、子供さんに「相手に教えなければならない」という意識を持って勉強してもらうことです。そうすると「なぜ、こういう答えを導き出したか」「どうやって問題を解いたか」
という手順や理由を最初にきちんと考えるようになっていきます。
 他の項目でも書きましたが、学力の高い子というのは、なぜこうやって問題を解いたかという理由がしっかりしているのです。そして、その理由を元にして問題を解こうとすると、その問題を解く手順もハッキリしてくるのです。逆に「教えてもらう立場の子供さん」は、たいてい「教えてもらったことを覚えておけば出来る」と考えています。ここが「問題を理解して正しい手順で解ける」かどうかの差になります。
 ですから、勉強が出来る人と同様の「教えてあげる立場になる」ためには、「教えてあげる立場になったつもりで問題を解く」という、極単純で当たり前の結論になります。いきなり難しい問題の説明は難しいと思いますが、自分の出来る問題から少しずつ教える立場で考える癖をつけさせて行って下さい。

その160  塾の「定期テスト対策」

 その159で、塾での点数の取らせ方を書きましたが、ここでは特に定期テスト対策に焦点を絞ってもう少し詳しく書いていこうと思います。
 一般的にはテスト前に学校のテストと同じ物をやらせて点数を取らせていると思われているようですが、覚えて対応するものだとそれでも効果はあるかも知れませんが、英語・数学あたりになると、結局「分からないものは分からない」でお終いになってしまいます。それで、ここでは数学の対策方法の手順を教えましょう。ちなみに「通常授業」とは「テスト対策授業」ではない、普段の授業の事です。
 
1 通常授業内で、まず、覚えるものは習ってすぐにきちんと覚えさせます。
 数学でも覚えなければ答えられないものがいくつも存在します。空間図形の「ねじれの位置」のような専門用語や「合同条件」のようなものですね。これは、今後の勉強内容が理解できなくなるおそれがあるので、最初の段階でその場で徹底的に覚えさせます。最近の数学の学力低下の要因の一つが、実はここです。学校で習っているはずなのに、釧路の場合、成績上位の子でも「合同条件を全部言ってごらん」と言われて、すぐにきちんと答えられる子はごく少数です。ほとんどの子は合同条件も分からず「証明の仕方」の説明を聞いています。これでは身につくものもつきません。
 
2 通常授業内で、基本練習の徹底
 覚えるものを覚えたら、次は基本練習の徹底です。プリントなどを大量に演習させ、完全に身につけさせます。ここは、最終的には「定期テスト対策授業」に入ったときに難問の演習や解説に時間を割けるようにしておくため、対策授業の際に答え合わせだけでサッと済ましても大丈夫なところまで練習させます。もちろん、ここだけで練習は終わりではありません。毎回の授業の前に「前回までの復習」と称して授業開始直後の10分程度は毎回プリントをこなします。
 実は、ここも学校であまり密に取り組んでいないところです。そして、基本がサッと出てこなければ、ここから上のレベルに対応できません。釧路のレベルが上に上がっていかないのも、難しい問題を手がける以前に、ここで目詰まりを起こしてしまっているのが原因です。
 
3 通暁授業内で徐々にレベルアップ
 授業開始時点で基本練習を復習させ、どの程度まできちんとこなせるようになっているか確認したら、そこから順にレベルアップを図っていきます。この段階で定期テストレベルの問題までこなせるように練習させておきます。実は、ここで「定期テストで何点取ってこれるか」が決まります。だいたいテストの2週間前までは、この1〜3の手順の繰り返しで進みます。
 
4 定期テスト対策授業〜テスト1ないし2週間前
 その159でも書いていますが、テストまで1週間前後になれば、生徒も意識が高く真剣ですから、さらに上の学力をつけさせ入試などで不安の無いように、定期テストレベルより少し難しめの問題を扱います。ですから、名目は「定期テスト対策」ですが、最近では学校の定期テストが易しすぎて、入試の難易度に対応できていないところが多いため、ここで「入試に向けた勉強」をしてしまいます。そして「上のレベルから下のレベルを見下ろして、定期テストが簡単に感じる」くらいになるまで練習させます。また、学校の先生によっては「癖のある問題」や「悪問」も平気で出題してくる可能性があるので、それに向けた対応を行っておきます。もちろん、定期テスト範囲を一通りこなす訳ですから、忘れかけていたところの復習にもなります。

 
 と言うわけで、定期テスト対策は、実はそのほとんどは通常授業内で済んでいるというのが本音なんです。そして、3の段階で問題への対応力がきちんとついていなければ、いくら対策授業を真剣にやったところで定期テストの結果はパッとしません。日頃きちんと勉強していなくても、定期テストが易しく、見た目、ある程度の点数を取ってくる子もいると思いますが、日頃の勉強を怠っている子は、入試のレベルに触れたとたんにあたふたしてしまうというのが実状でしょう。ここでは数学について書きましたが、英語もほぼ同様です。
 ここで、お母さんにやってもらいたい事は、ただ1点。1の項目と2の項目がちゃんと出来ているか、子供さんの状況を確認するだけです。この2項目をきちんとクリアさせるだけで、得点力が変わってきます。
 ですから「テスト前に同じ問題をやって、ただ覚えさせているだけ」というのは、塾に対する認識不足としかいいようがありません。そう思っていた人は、ちょっと反省なさって下されませ〜。

  その159  塾ではこういう手順で点数をとらせてます

 中学生に学校の定期テストで点数をとらせようと思った場合、やはり学習塾方式が一番いいのではないかと思います。もちろん、小学生でもパターンは同じですから、ここが分かっているとお母さんでも効率よく勉強させられると思います。それで、ここでは学習塾の勉強のさせ方の手順を紹介しましょう。
1 授業内容の説明
2 基本練習をしながら、パッと基本が出てくるように練習
3 反復練習しながら少しずつ難易度をあげて中級レベルへ(テスト前2〜3週間)
4 定期テストより少しレベルが高めの難問(テスト前1週間)
 
 こうやってみると「何だ当たり前じゃない」と思うかも知れませんが、勉強って当たり前の事を当たり前にやるのが大事なんです。ただし、学習塾では、個々の項目で学校の授業とは異なる部分が出てきます。それが学力差を生んでいるんですね。
 例えば、1の項目では間違えやすいところや勘違いしやすいところ、他と区別しづらいものなどにも焦点を当てて説明します。教科書に載っている内容を通りいっぺんの説明で終わらせるという事はしていません。そのためにはかなり多くの問題のパターンを認識している必要があり、そして、生徒がどこでつまづきやすいかも把握していなければなりません。素人には簡単に手の出せない領域だと思います。
 2の項目でも、基本練習をしながら間違え易い問題などにも触れ、正しい方法をしっかり身につけるまで数多くの練習をします。基準としては「パッと見た目で判断できる」というレベルまでこなせるようにします。当然、学校の教科書やワークに載っている練習問題数では練習量が足りません。そして、ここは小学生のレベルであれば家庭でお母さんが教える事が出来るところです。いろんな問題をたくさんこなしておけば、1の項目でうまく教えられなかったところのフォローも出来ます。間違えた問題は、その場で解き直しさせて行きながら、どんどん問題をこなしていきましょう。
 3・4の項目は、問題のレベル設定や学校のテストでどのレベルの問題を扱うかというところが把握出来ていないと難しいところです。ただし、「定期テスト前に難しめの問題をやらせておいた方が、生徒が点数をとってくるよね」というのは、学習塾講師の共通認識です。一歩上のレベルまでこなしておいて、上から下を見下ろすようにしてあげた方が点数をとってくるようになるのは間違いありません。「みんなが満点を取れるように基本レベルの勉強をしっかりさせる」というのは、一見良さそうに見えて実は全然役に立っていません。本当に点数をとらせたいなら、難しいレベルの内容までこなしておいて頭の働きを良くしておいたり、簡単に解けない問題を次々に見せて「頑張らないとテストでボロボロになりそう」と生徒に危機感を持たせておいて「テストが易しく感じる」ようにした方が点数を取ってきます。脳の働きで言うと、高速道路から一般道路に降りたときに車のスピードが遅く感じて運転が楽になりますが、一般道路のみしか運転していなければ、そこが限界点のままです。勉強も同じと考えて下さい。そして、ここの部分は、家庭で勉強させる場合、正直「やみくもに問題をこなして行く」という方法しか採れないと思います。いろんな問題集で数多く勉強をこなして行くようにして下さい。
 ちなみに、学習塾では学校の過去問題を直接扱って点数を取らせるという方法も採用しています。ただし、それに頼っていては本当の実力はつきません。子供さんは「楽に点数が取れる」と喜んでいるかも知れませんが、入試に対応するだけの実力をつけようと思ったら、上記の1〜4の項目を手順通りにこなして行かなければならないと思って下さい。

  その158  「落ち着きのない子」は「隙を作らない」で対応

 小学生の、特に男の子の場合、「うちの子、落ち着きがないんです」というお母さんからの相談を受けます。そういう子に勉強させる場合、自分は「その子の落ち着きのないレベルより、さらに落ち着きがなくなるくらい矢継ぎ早に、あれをしなさい、これをしなさいと言う」という方法で対処しています。一見、逆効果で、お母さんの希望の「落ち着いて物事に取り組んで欲しい」という願いと逆方向の指導のように感じてしまうと思いますが、実は、この方が問題に集中して取りかかるようになるのです。
 子供さんの落ち着きがない状態というのは、本来、他のものに気を取られてしまうから起きるもの。ですから、その「隙」を作らないように、他のものに気が散ってしまう前に、次にやることを指示してあげるのです。そして、そうやって集中する時間を徐々に長くしてあげると、年齢が進むにつれて、だんだん、落ち着いて複雑な事にも取り組めるようになっていくのです。
 子供さんが落ち着きがなくて悩んでいるというお父さん・お母さんは、たいてい、子供さんを注意するときの話し方などが子供さんの反応ペースより若干遅めになっています。そして、おそらくは、このギャップから生まれる「話を最後まできちんと聞かない」「人が話している最中に余計な事を言い出す」などの子供さんの行動が、お父さん・お母さんの不安材料になっているのではないかと思います。そして、落ち着いて物事が出来るようにしてあげようと、ゆっくりと話したり、ゆったり行動したりして見せても、どうしてもうまく行かないと悩んでしまう、という流れになっているのではないでしょうか。
 ですから、ここは「落ち着きのないのは反応が速い」という「いい面」として捉えて、その部分を伸ばしてあげようと考えると悩まずに済みます。落ち着きは年齢が上がるとだんだん出てくるようになりますから、それまでは、うんと落ち着きのない状態で過ごさせてあげて下さい。

  その157  家で下準備をしてあげよう

 「その156」の続きですが、未就学児童から小学校の2年生くらいまでは「僕、あれ知ってる」とか「私、見たことある」と言って自慢できるようにいろいろなものを見せてあげましょう。もちろん、図鑑などでもいいですが、以外と穴なのが、身近な道具です。幼稚園くらいならハサミや糊の使い方を知っているだけでも、友達に自慢出来たり(もちろん、言われた相手も「私も知ってる〜」くらいに言うと思いますが)、小学生くらいになればコンパスや定規・分度器を人より上手に使えるとそれも自慢になります。もちろん、家でお母さんから見せてもらうときは、子供達は初めて触れるわけですから、すぐに上手に使えない場合が多いですが、それでも、家でちょっと練習しているのとそうでないのとは、やはり違います。
 この感覚が定着してくると、勉強に対しても「学校で自慢できるようにしておこう」と教科書の漢字を練習しておいたり、どんな事をならうのかなと、ちょっとだけ教科書を先に読んでおいたりする可能性が高くなります。これがいわゆる「予習」です。
 小学生の勉強嫌いは、低学年になればなるほど「自分の出来ないことを嫌がる」ところからスタートすると思って下さい。ですから、それを回避するためにも、家で少し触れておく習慣をつけて「出来ないから嫌だ」を少なくしてあげると考えて下さい。

  その155  本番に強い子、弱い子って?

 入試が近くなると「本番に強い、弱い」ということが話題になることがあります。さて、この差はどこでうまれるのでしょう? 自分が過去の入試で経験したところで考えると、これは、緊張感のレベルだと思っています。
 実は、どんな子でも自分の実力を出し切れる一番いい緊張状態というのがあるのですが、その状態で物事を出来る子が「本番に強い子」、その緊張状態よりレベルが低過ぎたり、高過ぎたりすると日頃の力が出せなくなるため「本番に弱い子」と考えて下さい。例えば「誰でも出来る易しい問題を雑に扱ってケアレスミスを出す子は「緊張のレベルが低め」、日頃出来る問題でも、テストの問題を見た瞬間、急に何をしていいか分からなくなるというタイプの子は「緊張のレベルが高め」と判断するといいでしょう。
 ですから、緊張のレベルが高めの子に「問題を良く読んできちんと答えを書きなさい」などと言うと、「間違えたらどうしよう〜」という気持ちになり、かえって緊張の度合いが高まり失敗しやすくなりますし、緊張のレベルの低めの子に「リラックスして」というのも、逆効果です。ちょうど糖尿病の治療の際のアドレナリンとインシュリンの違いのようなものですね。
 そして、この緊張タイプがどちらに当てはまるかを判断するために大切なのは、過去のテストの間違え方と、日頃話しているときの反応です。例えば、雑な勉強で、学校のテストで比較的得点を高く取ってきていて、それで出来ると思いこんでいる子は、たいてい緊張レベルが低い方のタイプです。こういう子は、テスト前にかなり難易度の高い問題をやらせて、少し不安感を与えるくらいがベスト。また、勉強に対して自信がない子は緊張レベルが高めの子が多く、こういうタイプはそれまでに基礎をしっかり勉強をさせ、ちゃんと出来るという安心感をつけさせるのと、出来ない問題が出てきたときの対処法をきちんと身につけさせることで、緊張レベルが低く押さえられます。もちろん、プロで教えている人は、この辺の対応のバリエーションも多く持ち合わせているので、もし、気になるようでしたら、学校の先生や塾の先生に相談してみて下さい。

  その154  計算練習不足になっていませんか?

 例えば「8+5=12」と答えている子は、いませんか? 
 実は、計算力のある子は、かけ算の九九を覚えるのと同じように、1桁の足し算レベルは覚えて対応しています。ですから、こういったミスは起きません。百ます計算なども、計算のスピードを上げていきながら、ある程度の計算は覚えて対応出来る力をつけさせると考えてもいいと思います。
 ところが、ある程度学力が高めの子でも、こういったミスが出る子がいます。それは、単純に「このくらいの計算なら出来る」と高をくくって、あまり練習をしなかった結果、起きる現象です。また、小学校の低学年のときに、指を折って考える癖がついている子も同様、計算をしっかり覚えて対応していないため、計算力が劣ってしまいます。
 ですから、このレベルの計算でも、侮らないでしっかり練習しておくことが必要です。そして、この感覚が身に付かないと「基本をきちんと覚えて対応する」という感覚が薄くなっていってしまいます。そうなると、理由は別の項目で書いていますが、思考力の身に付かない子供になってしまいます。百ます計算の効果というのは、実は、思考力を身につけるための前段階を身につけさせるということにあるのです。
 もしも、上記のようなミスが出ているならば、現時点では学力が高めと思っていても、どこかで頭打ちになってしまうときがやってくると思っていて下さい。そして、それがさらに進むと、難問が出てきたときに、基本が身についていない〜その問題を解くために必要な事項が出てこない〜考えられない〜と進んで、結局何も考えず、ただ問題の解き方だけを覚えて解こうとします。当然、そうなると、見たことのない問題が出てきたときに、全く対応できない子供になってしまいます。最近、こういったタイプの子が非常に増えてきています。子供さんの計算を気をつけてみてあげて下さい。

  その152  学力を上げる「基本」の考え方〜その2〜

 お母さん方に、釧路と東京では子供達の学力はどちらが高いと思いますか? と聞くと、これは100%「東京」と答えると思います。実際に、都立高校の入試問題を見てみると、自分の分析では、北海道では難しいと言われている裁量問題よりレベルが上だと思います。そして、さらに驚くのは、その都立高校が学力上位者にとっては「滑り止め」で、名の通った大学に進学したいと思っている人は、たいていそれよりレベルの高い私立を受験します。これを釧路に置き換えて考えると、湖陵の理数科を滑り止めにして、それよりもっと上のレベルの高校を目指していると思ってくれるといいでしょう。ですから、裁量問題レベルであたふたしているようでは、大学入試で他地域に太刀打ちできません。そして、その東京より全体のレベルが高いのが、全国学力テストで有名になった秋田です。
 それでは、なぜ、東京はレベルが高いのでしょう? もちろん、就塾率なども高く、基本的に教育にお金をかけているというのもあるでしょうが、それが本当の理由ではありません。テレビで取り上げていましたが、東京より上の秋田は、基本的に家庭でお母さんが勉強を教えているというパターンで、塾に通っている子も首都圏と比較してそれほど多くないそうです。
 では、お金をかけるかけないに関わらず、どうして学力差が生まれるかというと、実は、学力の高い本当の理由は、勉強に取り組ませる時期が早いということなのです。例えば、首都圏では私立中学受験率が高いのはご存じの方も多いと思いますが、その受験を考えているお母さん達の合い言葉は「5年生からでは遅い」なのです。また、秋田の学力を取り上げているテレビで印象的だったのは、お母さんが小学生の子供さんに一生懸命勉強を教えているシーンでした。そして、自分の受け持っていた生徒の実例で言うと、それまで塾の国語のテストで平均点くらいのレベルだった子供さんが、家庭の事情もあり釧路から首都圏の中学受験を目指して勉強を進め、合格した結果、今ではこちらの学校でいう湖陵の理数科に合格できるレベルまで実力をつけています。
 ですから、早い段階で勉強にしっかり取り組む姿勢を作る事が、学力アップへの一番の近道です。ちなみに、北海道の学力が低い一番の原因は、全国学力テストで小学生の順位がビリから2番目にいるということなのです。したがって、個人としも、地域全体としても、小学生の段階でいかにしっかり勉強に向かわせるかを考えることが大切になると思って下さい。

  その150  学力を上げる「基本」の考え方

 釧路で言うと、学力の高い中学校はどこ? と聞かれて、たいていの人は附属中と答えると思います。もちろん、入試などもあり、比較的学力の高い子が集まりやすい事もあるのですが、実は、それが、学力の高い本当の理由ではありません。実際に、過去に、国語のテキストの正答率で、その内容の理解度を確認してみたことがあるのですが、公立の中学校の生徒と附属の生徒ではそれほど大きな差違はありません。先生も公立の中学校の先生とそれほど変わりません。過去に附属中の先生が公立の中学校に転勤した事がありますが、その際、公立の中学校の生徒の学力テストの平均点が上がったかというと、自分のところに入ってきている情報では、そんな事は一切ありません。むしろ逆のパターンの話の方が多く入ってくるような状況です。
 それでは、何が違うのかと言うと、実は、子供さんを附属中に通わせているお父さん・お母さんは、勉強に対しての意識が高く、それによって、子供さんの勉強量が公立の中学校の生徒と比較して多いのです。もちろん、入試などの情報についても、附属中の父母は、他の公立の中学校の父母
と比較して圧倒的に精通しています。子供さんと将来の事について話す機会もしっかり取っているようで、将来の目標を子供さんに聞いてみると、附属中に通っている子供さんの方が、将来のビジョンに対ししっかりした自分の考えを持っています。就塾率についても、実際の数値はハッキリしませんが、おそらくは市内で一番高いでしょう。そのため、理解力や思考力が同じレベルの子であれば、しっかり勉強をしている分、附属の生徒の方が公立の生徒より高い点を取ってくるのです。
 ですから、公立の中学校でも、お父さん・お母さんが勉強に関する情報を手に入れて、それを子供さんと話す機会を増やしていく中で、子供さんにしっかり勉強をさせれば、子供さんの学力が上がっていくということです。そして、実際に結果がこうして出ている以上、これが学力を上げていく一番いい方法だと思って下さい。

  その141  出来ないものでも見ておくのが大切

 普通、お母さん達は「うちの子、できない」という事が非常に気になります。そして、その場で出来ていないと「ダメ」と思ってしまいがちですが、実は、その段階で出来ていなくても「見ておくだけで後々出来るようになる」という内容が非常に多いのです。
 お母さん方でも経験があると思いますが、例えば「小学校の時には良くわからなかったけど、そのうち何となく出来るようになった」という物は結構多いのではないでしょうか。また、幼児がひらがなを覚える際も、あらかじめ「あいうえおが書いてある積み木遊びをしている子」と「何も知らないまま、いきなりひらがなを練習させた子」では、意味は分からなくてもあらかじめ見ている子の方が習得は早くなります。社会でも理科でも「何らかの形で、以前触れたことのあるもの(例えば図鑑などで「宇宙について」という本を読んだことがある、社会の用語でも「この漢字見たことがある」など)」と「全然知らず、初めて聞いたもの」では、明らかに触れた経験のあるものの方が理解も習得も早いのです。
 ですから、見たときにすぐ出来なくてもあらかじめ見せておくという事はとても大切です。特に小学生のうちは、どうせ分からないからとパスしてしまわずに、
たくさんいろいろな物に触れておくように心がけてください。

  その138  覚える練習を徹底させよう

 「うちの子、ちょっと学力が低め」と悩んでいる人は「覚えるまで練習する」という感覚が身についていない場合が多いと思ってください。テスト直前になって一時的にちょっと教科書を見るだけで対応出来る子供さんは「これで何とかなる」と思っていますし、中には、覚えてすぐ問題集で練習しても全然答えられないタイプの子供さんでも、教科書をちょっと見ただけで「覚えたような気になってしまっている」という場合が多いと思います。
 ところが、こういうタイプの人は通常の数学や英語の授業で「覚えた内容がすぐ頭に浮かんでこない」という状態になっていますから、いろいろな知識を使って物事を考える事が苦手で、特に見たことがない問題が出てくると、何をしていいか分からないという状態になっています。
 よく、学習塾などで「数学の難問は、今まで習った内容の組み合わせで解ける」と言われていますが、逆に考えると「今まで習った内容がちゃんと頭に浮かんで来ないと解けない」ということですね。
 ですから、自分で「習った内容がすぐ頭に浮かんでくる」というところまで、しっかり覚えて「身につけていく」という練習を積んでください。
 やり方は「時間を計って、基本問題がすぐ解けるようになるまで練習する」ということです。次から次へとスラスラ解けるまで練習しておくと、難問対応力も自然と養われていきます。大量の問題を短時間で解く練習をたっぷり積んで、学校裁量問題などへの対応力を身につけていってくださいね。

  その130  用語をきちんと読めるようにしよう

 社会の不得意な子のうち、いくら勉強しても用語や関連がなかなか身につかない子は、用語が読めていません。要するに「漢字」が読めないので、言葉が身につかないのです。そのため、先生の説明も何の事を言っているのか良く分からない状態で、授業を受けていると思っていていいでしょう。
 ですから、ここは用語を読む練習からスタート。国語の教科書を読むのと同じように社会科の教科書も読んで、自分で読めない言葉が出てきたらチェックをいれるのです。難しい漢字は、学校の授業の際に「ノートにふりがなを付ける」という事にも取り組んで下さい。この部分は、予習にしても構いません。用語集などで、きちんと調べておくと、学校の授業が今までよりずっと分かりやすくなるはずです。

  その87  勉強のペースをみてみよう

 テレビの宣伝でも「無理せず自分のペースで」なんていう文句がありますが、本当に子供さんが自分のペースで勉強しているのでしょうか?
 こちらで見ている限りでは「自分のペース」っていうのは勉強しない事なのか? と思ってしまうような状況になっているのがほとんどで、それでいて親や本人の希望は「それなりのところ」を望んでいるようです。ところがスポーツ選手のコメントで多いのが「自分は才能がないから人一倍練習しなければならない」とか「ベテランであっても、グラウンドへは一番乗りで黙々と練習している」というもの。自分で何かを手に入れたいと思ったら、その分、人より多く練習をこなしていくのが当たり前といった状況です。
 元は「自分は勉強が不得意だから人の2倍しなきゃダメなんだ」と言って黙々と勉強をしていた子も多かったのですが、最近ではそういう子もあまり見かけず、親も「宿題を少なくして欲しい」などと言い出す始末。これでは子供さんの成長を妨げているようなものです。
 体をこわす程の勉強量となれば、これは確かに無理がありますが、そういう状況でなければ、今より勉強量を増やして「本当に今のペースが子供さんに合っているペースなのかどうか」を確認してみて下さい。

更新2016年 8月 17日 (水)

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