| 勝手にレヴュー 『HAWTHORNE,CA』 |
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待望のレア・トラック集 『HAWTHORNE,CA』 がいよいよ登場しました。
輸入盤は一足早く出てましたが、ここはじっと我慢の約一ヶ月。 ようやく国内盤の発売日を迎え、うきうきしてレコード屋さんに行くと、 なんと早くも売り切れ (一枚しか入荷しなかったらしい)。 「か、買えないのか〜!?」 とちょっと焦りましたが、 少し離れた支店さんに電話してもらうと、在庫あるとのこと。 足を伸ばして、なんとか購入することが出来ました。フー。 (以下、まったく勝手な感想文が続きます) --- 全体を通して聴いてみて思ったのは、この二枚組を編集したアラン・ボイドという方は、 『ENDLESS HARMONY』 のビデオを監督した方だそうですが、 同じことをCDでやろうとしたのかしらん。ということでした。 結成40周年リリースということもあり、 「伝説が生まれた場所」 ホーソーンから、デニス・カールの死までほぼ年代順に楽曲が並べられ、 合間にメンバーのコメントを挟むという作り。 その意図はたいへんよくわかるし、実際とてもよく出来てるんだけれど、 なんか 「よくやった!百点満点!」 と諸手を挙げて素直に喜べないんですよ。 待ちに待ったレアトラック集なのに。 いや、収録トラックそのものの素晴らしさは文句ないですよ。 すごーくいいです。めちゃめちゃ楽しんでます。 さすがBB!とそこは叫んでもいいくらいです。音もいいし。 なにがひっかかるかというと、合間のコメントなんであります。 や、日本盤には対訳もついてるし、何言ってるか分かっていいんだけど、 英語リスニング能力のない者にとっては、ちと、うっとうしいのであります。 例えばビデオとか映像でそういうコメントを挟んでから曲にいくと、 つなぎとしてはテンポもいいし、手法として分かります。 でもCDで聴くと・・・なんかじゃまくさい。 一回一回流れが断ち切られるみたいに感じてしまうんですよう。 いいこと言ってるんだけどさ。繰り返し聴くようなもんでもないし。 そこがちょっと不満でした。 あと、もう一つは、収録時間。 二枚あわせて、あと40分は収録できたはず!もっと入れてくれー! 今度いつレアトラック集が出るかなんてわかんないんだからさ、 出すときはドカーンと出してくれえ。長くても文句言わないからさー。 --- 不満はそのくらいにして。 収録音源のレアっぷりはかなりのもんです。 BB知らない人がいきなりこれを買ったらマズいんじゃないの?というくらいのもんです (そんなことはないか) 。 ほとんどブートといってもいいくらい、暴力的に素晴らしいトラックの数々であります。 DISC 1 のしょっぱなから、子供っぽいデニス君の声が衝撃的な 「Surfin'」 リハーサル、 初々しい 「Surfin' USA」 「Little Deuce Coupe」 デモなどにやられます。 「Surfin' USA」 「Fun Fun Fun」 のバッキング・トラックは変に新鮮。 「Dance Dance Dance」 のステレオ・リミックス、 「Kiss Me Baby」 のアカペラ・ミックス、 「Good To My Baby」 のバッキング・トラックと三連発で聴かされると、 至福感とともにかなりの欲求不満がつのってきます。 「 『TODAY』 をステレオで出せよ!」 と誰しもが思います。 (個人的予想では 『TODAY』 ステレオ盤はリリース40周年の2005年に出るのでは? と睨んでいます。ていうか出てくれえ。) (でね、余談なんですが、再発盤もどうせ出すなら、 『PET SOUNDS SESSIONS』 レベル、あるいは SOT レベルまでやってくれとは言いません。 どのアルバムも二枚組。一枚目はモノ・オリジナルとステレオ・リミックス。 二枚目はステレオ・トラックオンリーと、アカペラオンリー。 全アルバムこのフォーマットで出してくれんかのう。無理かね。) 「Salt Lake City」 「And Your Dream Comes True」 「The Little Girl I Once Knew」 「Barbara Ann」 と、 セッション・ハイライトが続きますが、 私はこれは別に嫌いじゃないです。コメントはうっとうしいとか言いつつ。 SOT みたいにえんえん続くのはやだけど、 『PS SESSIONS』 みたいにぱりっと短く抜粋されたセッションはわりと好きです。 「Salt Lake City」 「And Your Dream Comes True」 のステレオ・リミックスを聴くと 「 『SUMMER DAYS』 もステレオで出せよ!」 と誰しもが思います。 あとは、効果音抜きの 『PARTY』 音源。 「Barbara Ann」 は文句なく楽しいし、 「Devoted To You」 はちと切ない感じでよい。 最後のデニスのメッセージのうしろに流れる 「In The Back Of My Mind」 のバッキング・トラックで、 「出せよ!」 の不満が一瞬ぶり返します。 --- DISC 2 は 「Can't Wait Too Long」 の短いアカペラからスタート。 えらいハイテンションな 「Dennis Introduces Carl」 は個人的にかなり好きであります (なんかウケる) 。 『SMiLE』 関連トラックについては、 くわしくは公式音源で聴く 『SMiLE』 を見ていただくことにして。 特筆はやはり 「Heroes And Villains」 のシングル・ステレオ・ヴァージョンでしょうか。 やっぱいい歌だね、これ。かっこいい。 「Good Vibrations」 のステレオ・トラック・セクションもいいです。 (で、ふと思ったのはこの二枚組、 『PET SOUNDS』 関連の音源ってまったく入ってないんですね。すっぽり抜け落ちてる。 もちろん 『PS SESSIONS』 も出た後だし、今さら感もあるのかもしれないけど、 『ENDLESS HARMONY』 にはそれでも 「God Only Knows」 のライヴ・リハーサルが入ってたわけで。 『HAWTHORNE』 の奇妙な欠落感はここにあるのかもなあ、なんて思ったりもしました。) 間に収録の幻のライヴ・アルバム 『LEI'D IN HAWAII』 音源の 「Good Vibrations」 。 ライナーに、 『SMILEY SMILE』 用に録りなおしたらこんなサウンドになっていたのでは、 というようなことが書いてあり、これはなかなか言い得て妙ってやつだと思いました。 『LEI'D IN HAWAII』 音源もまとめて出てほしいもんです。 そしてついに登場の未発表曲、まずは 「Lonely Days」 。 『WILD HONEY』 〜 『FRIENDS』 をつなぐ穏やかで短い曲 (試作段階だったんでしょうか) 。 そしてデニス君の 「A Time To Live In Dreams」。 デニス君が優れたソング・ライターだったことを再確認。天才だよ、あんた! どちらの曲も、なぜこれが未発表?という「いつもの」気持ちがわいてきます。 続いて 「Let The Wind Blow」 のステレオ・リミックス、 個人的にそんなに好きな曲ではなかったんですが、 ステレオ化されてクリアーになったら、けっこういいじゃん。と思ってしまうから勝手なもんです。 歌詞・間奏が異なる上にアカペラで終わる 「Time To Get Alone」 、 微妙に違う 「Break Away」 の各オルタネイト・ヴァージョンは、 この時期のBBが好きな人にはたまらないでしょう。 しかしDISC 2 最大の聴きどころはやはりアカペラ・ミックス。 イビキまではっきり聴き取れる大好きな 「I Went To Sleep」 、 高低幾重にもコーラスが飛び交う豪華な 「Add Some Music To Your Day」 、 そしてまさに感涙鳥肌の 「Forever」 。 コーラスはもちろんのこと、マイクの 「baby」 が泣かせます。 (ただまた余談ですが、 正規ヴァージョンでは哀しく美しくフェイド・アウトしていく最後のブライアンのコーラス、 このアカペラだと最後の最後の 「ヒュ―!」 っていう奇声まで聴けちゃうので、 素晴らしさ 99%、がっかり度 1%。なんでも知っちゃう聴けちゃうってのも良し悪しですね。) あとはやけに気持ちが高揚する 「Sail On Sailor」 のバッキングトラックが続き、 「Old Man River」 の、既発のものとは雰囲気の異なるヴォーカル・セクション、 『Ultimate Christmas』 で落とされてしまった 「The Lord's Prayer」 がめでたく収録。 やはりBBの最大の武器はヴォーカル、ハーモニーだという、 ごくごくあたりまえの結論に落ち着きます。 --- ここであえて、さらなる不満をつけくわえるなら、 「レアすぎじゃない? もうちょっとユルくてもいいんじゃない?」 というところであります。 「ブートではあたりまえ、でもオフィシャルではまだ未発/あるいは入手困難」 という、 「公然の秘密」 的な音源がまだかなりあると思います。 ところが 『HAWTHORNE』 は 「ブートでも未発!」 みたいな音源が満載で、 ずいぶんと先走っている感が無きにしもあらず、であります。 もうちっと、 「とりあえずオフィシャル化」 というスタンスでもいいんじゃないか、 と思ったりもしましたよ。 --- というわけで、以上、あくまで個人的な感想文なので、 「俺とは見解が違う!」 と怒ったりしないでくださいね。 「お前には 「Cotton Fields」 の良さが分からんのか!?」 とか。 (別に嫌いじゃないんですよ。フツウ) いくつか不満も申しましたが、すべてかわいさあまっての発言であります。 やっぱり出てくれてうれしいレア・トラック集であることはまちがいありません。 そしてもちろん、さらなる発掘をも期待するものであります。 しばらくはこれを聴きながら、次なるリリースを待ち続けようかと思います。 |
| (2001.06) |
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