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表現誌「蒼天」作品

「蒼天」会員募集へ
蒼天134
蒼天2月号134号 本体700円
ご注文は、新刊案内頁へ
フレンチキス
金澤ひろあき

スーパームーン
お月様が一番大きくみえる日
地球とお月様の
顔と顔が一番近づく日

目の前のカップルの
顔と顔が一番近づいて
フレンチキスをした


「蒼天」2月号No,134より転載いたしました。

坂の途中
S・N

湯触れ路をゆく
星が満ちて
酔いどれのまま
酒の裏側を知る
長い夜の坂道

「蒼天」12月号No,133より転載いたしました。

・・・
岡田尚

泥まみれで
生きてゆくさ

「蒼天」10月号No,132より転載いたしました。

気づいたよ
金澤ひろゆき

朝から小さいことで怒ると
次から次に怒っている

朝から小さなことでほほえむと
次から次に笑っている

気にしなくてもいい
小さなことがふしぎ

「蒼天」8月号No,131より転載いたしました。

・・・
岡田尚

正しい戦争より
間違った平和を!

「蒼天」6月号No,130より転載いたしました。

・・・
岡田尚

他人が
みんな
自分の息子
自分の娘だと
想ったら

もっと
楽しい世の中に
変わるのに


「蒼天」4月号No,129より転載いたしました。

満員電車
金澤ひろあき

満員電車
でも空いた席がある
すわる人がなく空いている

幽霊がすわっているのかな


「蒼天」2月号No,128より転載いたしました。

・・・
岡田尚

夢の
行きつく先は
どこですか


「蒼天」12月号No,127より転載いたしました。

川船
金澤ひろあき

新緑の石山寺発川の船
川こえて比叡のみどりせまり来る
青鬼が赤ふんどしの青葉かな


「蒼天」10月号No,126より転載いたしました。

熟れる遅速
金澤ひろあき

焼きイモを待ち遅らせるバス一本
空咳をして弁解をこしらえる
受験生一対一対一


「蒼天」8月号No,125より転載いたしました。

・・・
岡田尚

昼間
カーテンを
しめて

電灯をつけて
本を読むのが
好き


「蒼天」6月号No,124より転載いたしました。

・・・
岡田尚

そんなに
人を へらしたいなら

いっそ
無人にしたら

会社へ


「蒼天」2月号No,122より転載いたしました。

落ち葉
金澤ひろあき

落ち葉してこんなに空の広いこと
そろそろか落ち葉が自分の形容詞
ままごとも忍者ごっこも落ち葉かな
がんばって落ち葉にならぬ紅葉かな
風にバンザイ 落ち葉なんぞになるものか

「蒼天」12月号No,121より転載いたしました。

・・・
岡田尚

娘の携帯が
一晩中
うるさい

突然
歌が
流れてくるのです

「蒼天」10月号No,120より転載いたしました。

誰のうわさ
金澤ひろあき

吾ハ只ダ足ルコトヲ知ル山眠る
冬紅葉日だまり日曜日は詩人
鵯さわぐ誰のうわさをしているの


「蒼天」8月号No,119より転載いたしました。

・・・
岡田尚

70才のおやじが
とても
口うるさくなった

たぶん
70才になった俺の姿だろうな


「蒼天」6月号No,118より転載いたしました。

・・・
岡田尚

やわらかい世界に
いると

時々
やさしくなれる


「蒼天」4月号No,117より転載いたしました。

幸福駅
金澤ひろあき

そういや昔、北海道のどこかに
「幸福駅」があったなあ
「幸福行き」なんてのがはやったなあ
本当にみんな、そこそこに幸せそうで
あしたへの夢があったなあ

いつしか「幸福駅」もなくなって
「幸福行き」の切符もなくなって
うそみたいな好景気もなくなって
日本にあしたへの希望がない

もう一度「幸福行き」の切符がほしいなあ

「蒼天」2月号No,116より転載いたしました。

・・・
岡田尚

自分の誕生日に

「誕生日
 おめでとう



言ってみた

「蒼天」12月号No,115より転載いたしました。

みななみ
来空

指単位インタビュー
死んで丸寝るまてん死
みななみ中かるい音老いる

「蒼天」10月号No,114より転載いたしました。

あの頃
S・N


森の時間のまま
こぼれる色の世界
風の顔と出会う

小高い丘の笛の音
てざわりのある陽だまり
遠くから足音・・・

あの頃
秘密基地ありました

「蒼天」8月号No,113より転載いたしました。

転居先
金澤ひろあき

もう春もめぐってこない住所不明
陽炎の行方不明の転居先
住所不明 ぐるぐる回っている頭痛
きっと嘘 行方不明の転居先
さよならは一方通行なごり雪
もう会えぬ人のことばを見る日記

「蒼天」6月号No,112より転載いたしました。

聴く
金澤ひろあき

たかだかこれだけの時間で
きみのすべてがわかるはずないけど
しっかり聴くよ
春の虹
人を信じてみたくなる

 
「蒼天」4月号No,111より転載いたしました。

笑い声
金澤ひろあき

村芝居鳥獣戯画の笑い声
もういいと聞こゆ寝不足法師蝉
力づくで聞かぬ栓ある残暑かな

 
「蒼天」2月号No,110より転載いたしました。

・・・
岡田尚

狂ったばかりの
夕陽の赤が

水平線に
おちてゆく

 
「蒼天」12月号No,109より転載いたしました。

避難村
金澤ひろあき
 
避難村疲れた血管浮き上がる
大津波大地の血管切れている
自問して自答あじさい今朝の色
無人にされた町の信号機だけが変わる
長旅の燕到着申し上ぐ
 
「蒼天」10月号No,108より転載いたしました。

・・・
岡田尚
 
君を
おき去りにして
御免

夢の中に
 
「蒼天」8月号No,107より転載いたしました。

作り笑い
金澤ひろあき
 
流れ橋流れて残る大枯野
アイドルの作り笑いの暦売る
綿虫と壁の落書きおどり出す
 
「蒼天」6月号No,106より転載いたしました。

わめきちらす
金澤ひろあき
 
ケンカ独楽わめきちらしてはじかれる
わめきちらすどの子守唄おちつくか
けんか凧わめきちらして糸ぷっつん
 
「蒼天」4月号No,105より転載いたしました。

・・・
岡田尚
 
いつまで
泣いておるのじゃ

人は
誰でも
死にまする
 
「蒼天」2月号No,104より転載いたしました。

風の中
S・N
 
冬晴の朝
落葉の階段があった
マフラーの少女が
走り去ってゆく
深呼吸すると
雲がわずかに動いた
透明な一日のはじまり
 
「蒼天」12月号No,103より転載いたしました。

・・・
岡田尚
 
40才も
すぎると

飲み物は
栄養ドリンクばっかり
 
「蒼天」10月号No,102より転載いたしました。

夜風
S・N
 
月夜の画廊
花びらの両手ひろがる
こわれゆく自画像
反戦詩人の唄始まる
見上げた風の音
夜が丸くなる
本を閉じた
 
「蒼天」8月号No,101より転載いたしました。

・・・
岡田尚

夕焼け空は
まるで
リンゴのように
やさしかった

「蒼天」6月号No,100より転載いたしました。

・・・
岡田尚

僕の夢
あきるまで
眠ること

「蒼天」4月号No,99より転載いたしました。

・・・

岡田尚

「一番
 恐い存在は?」

きかれたら

「家内」

答える私 

「蒼天」2月号No,98より転載いたしました。
 
まいご
金澤ひろあき
 
へんじの来ないお手紙は
なんだかとっても疲れます
帰るおうちもわからない
手紙もまいごで泣いてます
 
「蒼天」12月号No,97より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
久しぶりですね

社長程
つらい仕事はないですよね

サラリーマンの方が
気楽でいいですよ 

「蒼天」10月号No,96より転載いたしました。
 
拝復
金澤ひろあき
 
なつかしい
皆 ちょっと老いた
いい顔だった
 
どうやらここが帰る場所
 
「蒼天」8月号No,95より転載いたしました。
 
世界征服
金澤ひろあき
 
久しぶりに会った友人。もう十何年ぶりかな。
お子さん(男の子)、工学部の大学院に進学し、優秀なので奨学金をもらっているらしい。
小さいころ、「ロボットを作って世界征服をする」という男の子だった。
今、大学院で、ロボット工学を研究しているそうな。
世界征服のに向け、ずっとはげんでいるらしい。
うれしい箱さて春の虹とり出そう ひろあき
 
「蒼天」6月号No,94より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
人と会うと
疲れると
言うけど
 
人と会わないと
面白くないよ
 
やっぱ
人が
一番
面白いもの
 
「蒼天」4月号No,93より転載いたしました。
 
じゃり道
金澤ひろあき
 
じゃり道を歩いていて とつじょ
「でこぼこ道のそれだからにんげん」
そんな短詩を思い出す
詩の仲間たち いっしょに口ずさんでくれた
僕の詩
きみたちのこと
なつかしいひとたちよ
いっしょにコーヒーをのむ僕たちに
大きな夕やけ あったよね
夕日に浮かぶコスモス見てると
人生の秋って ふとおもう
 
「蒼天」2月号No,92より転載いたしました。
 
金澤ひろあき
 
声はこえていくから「こえ」
ささやき声も どなり声も
笑い声も 泣き声も
みんなおんなじ速さなの
 でも
とどき方がちがうのは
 なあぜ
 
「蒼天」12月号No,91より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
夢さへ あれば
生きてゆけるさ
 
人生なんて
所詮
夢みたいなものさ
 
甘いキャンディでも
なめながら
 
「蒼天」10月号No,90より転載いたしました。
 
桜の下で
金澤ひろあき
 
にっこりと
ほっこりが
桜の下で
出会って
生まれた子どもが
ゆっくり
 
「蒼天」8月号No,89より転載いたしました。
 
傘の中
S・N
 
こおりついた平和の墓
すっからかんの夜でした
あるいは
ザーッザーッザーッと
幾重もの雨の音
おっさんの被爆体験は
今も
墓を洗っていたのです
 
「蒼天」6月号No,88より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
武士道の
すごいことは
 
死ぬことなのです
 
武士道の
不思議なのは
 
死んで
どうするの
 
「蒼天」4月号No,87より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
梅の木は
母の木
 
桜は
女の木
 
「蒼天」2月号No,86より転載いたしました。
 
匂い
金澤ひろあき
 
かすかな秋風には
昔、別れたひとの匂いがある
なみだの匂いの思い出がある
とりもどせない
なみだの匂いを感じて
そのとき
大人になった気がする
忘れたフリと演技することに
慣れてしまったなんて
ウソさ
 
「蒼天」12月号No,85より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
木がらしの夏
入道雲の冬
桜の秋
月見の春
 
季節は
たしかに
狂ってた
 
「蒼天」10月号No,84より転載いたしました。
 
リズム
坪谷智恵子
 
朝の訪れに目覚めて
一日のリズムが始まる
心と体をほぐして
今日も笑顔で御機嫌さん
 
仲間と出会うひととき
運動のあとは
おしゃべりはづむランチ
そして日が暮れて
 
「蒼天」8月号No,83より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
困った時
 
自分を
もう一人の自分が
はげましています
 
「蒼天」6月号No,82より転載いたしました。
 
立春の夕日
坪谷智恵子
 
赤くて大きい夕日
あったかそう
落ちてしまったとたんに
心も体も冷えてきて
さみしい気分を味わう
 
夕焼け雲を眺めながら
物思いに耽るひととき
太陽のエネルギーって
すごいと思う
人々を明るくしてくれるから
 
「蒼天」4月号No,81より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
山の頂上に
いる奴は
 
さびしいのでしょう
 
ジョン・レノンのように
 
神様は
殺される
ジョン・レノンのように
 
「蒼天」2月号No,80より転載いたしました。
 
フォークダンス
坪谷智恵子
 
残り火を掻きたてるように
ガタついてきた足を気使いながら
フォークダンスに明け暮れている
 
美しい音楽の流れを耳に
世界をめぐるフォークダンス
海外旅行は行かなかったけれど
様々な国のダンスに巡り会えた
 
この楽しみがあったから
一人になっても生きてこられた
あと何年位つづけられるか
自分に問いかけている
 
「蒼天」12月号No,79より転載いたしました。
 
大小
金澤ひろあき
 
大きいのから
小さいのまで
人生でいくつ嘘を
つくのか
つかれるのか
 
いやいや
人生でいくつピュアな
ことばを言うのか
聞くのか
 
はたしてどっちが多いのだろうね
 
「蒼天」10月号No,78より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
雨の日が
好き
 
やさしさは
雨なんだ
 
そんな気が
する日
 
「蒼天」8月号No,77より転載いたしました。
 
出会いたくて
坪谷智恵子
 
今日も
誰かに出会いたくて
家を出ます
バスに出会い
電車に出会い
淡路島に出会い
須磨の海に出会い
 
そして車内に目を移し
いろんな表情の人達と
お見合いしています
 
「蒼天」6月号No,76より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
とても
嫌な奴を
見た
 
よく
見たら
自分自身でした
 
「蒼天」4月号No,75より転載いたしました。
 
カバン
金澤ひろあき
 
カバンがからっぽになると
秋の一日が終わる
明日の朝 カバンに新しい荷物
あした どんな人に会えるかな
 
「蒼天」2月号No,74より転載いたしました。
 
月に出会った朝
坪谷智恵子
 
まだうす暗い朝目が覚めて
西の空の月と目が合った
団地の窓達はしんとねしづまっています
ひんやりとしたベランダに出て
しばらく月とお見合いしていました
素敵な朝を迎えられました
薄雲に顔をかくしながら
お帰りになったお月様
朝の光が団地の窓を照らし始め
太陽が起きてきました
 
「蒼天」12月号No,73より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
いいかい
一人で
自分の力で
生きてゆくんだよ
 
誰も助けてくれるもんか
 
助けてくれるけど
でも
 
自分の力で
一生懸命
やってるから
助けてくれるんだよ
 
「蒼天」10月号No,72より転載いたしました。
 

新緑の頃

坪谷智恵子
 
山ぼうし天を仰いで深呼吸
蒲公英の綿毛ころがす妖精
蒲公英に目線合わせて対話する
しなやかに八方美人のこでまり
咲き競うつつじの花の生命力
燃え上がる霧島つつじの情念
雨蛙若菜の中でかくれんぼ
五月の風頬くすぐって逃げていく
鯉のぼり空を泳いで満腹じゃ
五月雨を心の内まで受けとめる
 
「蒼天」8月号No,71より転載いたしました。
 
こんな時代
金澤ひろあき
 
すぐに人に譲ってしまう
君のやさしさが
正しい生き方なのかどうか
私にはよくわからない
 
弱い者が心をはりつめて
生きていかなければならない
こんな時代
 
自分を守るだけで
精いっぱいの
こんな時代
 
自分が生きのびることだけのために
なんでもやってしまう私たちには
 
よくわからない
 
「蒼天」6月号No,70より転載いたしました。
 
星の王子様
坪谷智恵子
 
大切な物をなくして
心が暗くなっていた
電話のベルが鳴り
「届いていますよ」との連絡に
雨の中を走っていた
ぱあっと心の中が明るくなり
夢のような出来事に
拾って届けてくれた少年が
星の王子様に見えました
 
「蒼天」4月号No,69より転載いたしました。
 
はなし
金澤ひろあき
 
人が話しかけるのは
蝶々が花をさがすのに似て
自分の居場所をさがすんだ
 
同じ話をくりかえす
わかっていることくりかえす
もうやめてねと思うけど
 
「おはよう」「こんにちわ」
「愛してる」
何回くりかえしても
いいじゃない
 
「蒼天」2月号No,68より転載いたしました。
 
秋に思う
坪谷智恵子
 
一人ぼっちだった
拾って下さる方があって
二人の生活が始まり
月日の流れと共に
四人家族になっていた
季節が何度もめぐって
又一人暮しに戻っていました
 
「蒼天」12月号No,67より転載いたしました。
 
おもいで番組(折り句)
金澤ひろあき
 
千と千尋をぬく映画ってほんとうか
ごまちゃん流行ったが今どこかな
くまのプーさん蜂蜜取りの光るわざ
みなみ君の恋人オタクっぽかったわ
キスから始めよう何もこわくなかった日
とうきょうラブストーリーまだ夢信じたころ
ああ、いかりやさん踊る大捜査線なつかしき
(ご口上)
 短詩の一番上と下に、私と友人の名(せんごくみきと、
かなざわひろあき)を折り句にして書いてみました。まあ、
一種のコトバ遊び、暗号ですね。皆さんもいかがですか?
 
「蒼天」10月号No,66より転載いたしました。
 
夢の世界へ
坪谷智恵子
 
薄暗い入口から貴婦人になりすまして
ローレルトンホールの
エントランスに吸い込まれてゆく
 
サロンの優雅なグランドピアノ
アートジュエリーの煌き
ステンドグラスの窓
うすい花びらのようなガラスの花瓶
ステンドグラスのライプ
芍薬の赤い花柄がなまめかしい
 
あたりをゆっくりと見まわし
気取ってアフタヌーンティを頂く
 
「蒼天」8月号No,65より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
ビートルズの歌は
神様が
作ったんだ
 
この世のリズムじゃないもの
 
人間が
作れるリズムとは
想えない位
素敵さ
 
「蒼天」4月号No,63より転載いたしました。
 
ロボット
坪谷智恵子
 
毎日お供してくれるロボット時計
時には両手を振り上げる時もあるが
文句一つ言わずについてくる
 
あなたと二人連れの時が一番気楽でいいの
余計なおしゃべりしなくて済むし
気を使わなくてもよい
 
私のペースに黙ってついて来て
刻も知らせてくれる
 
目玉の可愛いいロボちゃん
これからはそう呼ばせてね
 
「蒼天」2月号No,62より転載いたしました。
 
真実のアタシ
西山幸代
 
真っ赤に熟れた実を踏みつぶして
アタシはギターを掻き鳴らす
 
猥雑な街が好き
無情の掟がルールならそれも愛してる
 
心の壁を突き破れば
そこには大きな闇な広がっている
アタシはここでギターを掻き鳴らす
 
昨日のアタシは逃げる事に夢中だった
でも今日は真っ直ぐ道ばたに立った
 
喧噪 破滅 欲望 押し寄せてくる
気持ちいい 気持ちいい
 
この場所が好き
居心地いいから死にたくなるくらい
アタシはギターを掻き鳴らす
 
「蒼天」12月号No,61より転載いたしました。
 

・・・

岡田尚
 
本当に
木より
人は
偉いのだろうか
 
本当に
犬より
人は
偉いのだろうか
 
ただ
ずるいだけな気が
して
 
「蒼天」10月号No,60より転載いたしました。
 

福島雅人
 
愛で地球を救えるかなんていう
難しい話をずっと考えていたけれど
結局わからない
でも
息切れしそうな この時代に
あなたと出会えたということは
僕が生きている証にもなるだろう
 
「蒼天」8月号No,59より転載いたしました。
 
花言葉
坪谷智恵子
 
花の香りに
 包まれて
佇む
 ひととき
 
遠く
 すぎ去った
あの人への想い
 胸に秘め
 
時は
 後戻りしてゆく
 
今は花言葉さえ
 忘れてしまって
 
「蒼天」6月号No,58より転載いたしました。
 
・・・
岡田尚
 
46才の私は
今の唄は
少しも
覚えられないのに
 
僕が
若い頃
口ずさんだ唄は
今でも
覚えてる
 
子供の頃
いつも
やってた野球が
 
今でも
一番 好きだ
 
嘘じゃないけど
本当でも
ない
 
そんな恋
 
「蒼天」4月号No,57より転載いたしました。
 
ロボット
西山幸代
 
応答セヨ 応答セヨ
 
見えるものを報告セヨ
動いているものを報告セヨ
 
破壊セヨ 破壊セヨ
 
全ての電波は傍受した
準備は整った
 
攻撃セヨ 攻撃セヨ
 
理不尽な壁をうち砕け
廃墟の向こうは退廃の街
 
応答セヨ 応答セヨ
 
何が見えるか報告セヨ
もう用はない自爆セヨ
 
「蒼天」2月号No,56より転載いたしました。
 
4人掛けの座席で
坪谷智恵子
 
お向いに若くて美しい方が座った
見とれているとバックの中をゴソゴソ
プリッツを一本取り出し
美事な早さで口の中へモグモグ
又一本 横目で数えてみると
四本目を口の中へほうりこんだ
 
次は鏡と睨めっこ
アイラインを描き始めた
楽しみに見ていたが
下車する駅に着いてしまった
 
残念 あの光景は
車内で朝食と化粧タイム
 
「蒼天」12月号No,55より転載いたしました。
 
海辺の夕陽
西山幸代
 
グラスの中で夕陽が沈んで行くのを
最後までながめた
 
西日を浴びて波間が輝いている
その下には何があるの?
 
長い旅を経てたどり着いたペットボトルは
どこから来たの?
 
沈んでしまった夕陽の後で
僕らは一体何を探せばいいの?
 
昼間の喧噪が静寂に変わった今は
僕は誰に何を話したいんだろう
 
「蒼天」10月号No,54より転載いたしました。
 
向日葵
琴音
 
おそらの
下の小さな太陽。
大きな相手と背くらべ。
追いつけ追い越せ。追いつけ追い越せ。
おそらの上の大きな太陽。
いつか絶対追いつくぞ。
 
「蒼天」8月号No,53より転載いたしました。
 
青い月
西山幸代
 
見つめる夜空は
近いのか遠いのかわからない
 
鮮やかな昼が終わり
地上を覆い尽くす夜がやって来た
 
闇の中で光る青い月
悲しげに笑う青い月
 
僕を照らす唯一の光
僕に見える唯一の光
 
ここにはもう居たくない
ここは僕の生きる場所ではない
 
青い月の光について行こう
どこまでも心のままについて行こう
 
照らし出される世界では
何が見えるだろう
 
青い月が遠のいてゆき
だんだん小さく姿を変える
 
見えなくなった僕の頭上で
悲しげに笑う幻を見た
 
それは遠いのか近いのか
僕には全くわからなかった
 
「蒼天」6月号No,52より転載いたしました。
 
陽だまりの中で
琴音
 
陽だまりの中でたたずんでいた。
きもちよかった。
外気は冷え、身を凍らす程の風ー。
私のまわりにはいつも厳しい現実が
とりまいている。
寒いー寒くてたまらない。
つらいーつらくて涙が出そう。
でもね、不思議だった。
朝、窓を開けたら、世界がパァーッと
明るくなって、ほんの一時、ほんの一時、
だけだったけど、心がすごくあたたかくて
まるでゆりかごの中にいた頃の私が
そこに戻ってきたようだった。
さあ、今日も一日頑張ろう。
闇夜はもう、過ぎたのだからー。
 
「蒼天」4月号No,51より転載いたしました。
 
青空
西山幸代
 
子供の頃を思い出すと
なぜか空はいつも青空です
 
過ぎ去った日々を思い出すと
なぜか空はいつも澄んでいます
 
あなたの事を思うと
なぜか空はいつも輝いています
 
私は今
夜の中にいます
空は見えません
どこまでも闇が続いています
 
この夜が明けたら
私を待っているのはどんな空ですか
 
「蒼天」2月号No,50より転載いたしました。
 
誕生
琴音
 
かわいい瞳、かわいい口元。
そして、かわいい笑顔。
会いたかったよ、私の愛する子。
あなたの小さいその手を握るたび、
私は幸せの本当の意味を知る-。
こんにちは、私の赤ちゃん。
生まれてくれて、本当にありがとう。
 
「蒼天」No,49より転載いたしました。
 
地球儀
西山幸代
 
僕は丈夫な靴をもってなかった
たくさん詰め込めるリュックもなかった
お金もなかったし
仕事は好きになれなかった
 
地球儀をながめて
行きたい国をさがしてみたけど
僕はあまりにも
世界を知らな過ぎた
 
どこかへ行きたいけど
どこへも行きたくない
 
ここは居心地がいいけど
ここには居たくない
 
僕はまだ旅を知らないのです
 
「蒼天」No,48より転載いたしました。

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神奈川県 蒼天社