文芸投稿発表作品

The↑ageya
名前 : The↑ageya(ジアゲヤ)
a11a1a1@yahoo.co.jp
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題名:「夏の日の夜店」
 
子供から大人に変わる刹那
僕たちは色々な色々を諦める
閉じ込めて、想い出にする
いつでも引き出すことができるように
年月を記したフロッピィに記録させて満足する
飛べないことを覚えてしまった僕たちは
呼吸を忘れた金魚のよう
懐かしさを酸素に代え
後は、出っ腹が頭より重くなるのをただ待つばかり
だから、忘れたくない
だから、忘れ去られたくない
あの頃僕たちは希望に打ち震えて
花火が上がる度、赤く、紅く、血液を燃やした事実を
言葉よりも先に、青く、蒼く、未来を燃え契らせた真実を
忘れたくはない
忘れ去られたくはない
そこに居たことを
そこに在ったことを
 

題名:「音よりも光の方が幾分早い」

 
 
知らず知らずのうちに
喜びや、悲しみでさえ
選択できずにいる…
 
目を閉じれば
いつでも、美しいに出会え
涙したり、微笑む
 

そういう光がほしい…

 

題名:「愛しい、が、哀しい、のは、辛い」

 
 
あぁ、今夜は眠れない…
 
暖かい涙が
手のひらに零れ落ちた時
それはもう、僕のものではない
一つの水に戻り、この時を冷たい過去にする
 
あんなにも、暖かかった愛の日々も
そんな風になるのかなぁ…
 
この流したものは
何の為に
何の意味が…
 
せめて
好きな花を色づけかせてほしい…
 
せめて
この過去の速度を緩めてほしい…
 
どうしても叶わないものならば
 
せめて
愛する人が流した時
 
暖かいうちに拭いさってやりたい…
 

題名:「渓谷の町の自由」
 
 
自由になりたくて翼を造った
 
でも、僕が舞い上がる度に君と遠く離れてしまう
僕が自由になる度に君の顔が小さくなってしまう
 
悲しそうな顔をする君が遠く…
 
これで、よかったのかな…
 
僕は僕自身を守るために、それでも飛び続けた
大きな空に自由を求めて、それでも飛び続けた
 
でも、君を傷つけてしまったことに
いつしか見たい空も涙で見えなくなっていた
 
だからもう、飛ばなくなった
そんな僕を、君は許して迎えてくれた
 
空から見える自由より
君の笑顔がはっきり見えるこの場所で
 
ようやく本当の自由を感じることができた
 

題名:「舐めて」
 
 
永遠の拘束に自由を感じた
 
巻きつく
肢体と肢体
 
ずっとこう
したい…
 
永久に絡めて
痛い…
 
それが
 
それも
 
愛情と呼び
たい…
 

題名:「触れ愛」

 
 
傘が必要だ
今日も雨降りだから
 
僕の心も…
 
なんて言う気なんて…ない
 
きっかけさえあれば
晴れるんだと想うけど…
 
そのきっかけは
 
言葉…
 
経験…
 
創り上げる仮想現実
 
救われた気がする
でも、雨は止んでも
心は晴れない
 
あとは
君という愛で
 
どうにかなりそうな予感はするけど…
 

題名:「こんなにも」
 
 
待ちわびたこの時
 
さんざん種を蒔いて
ようやく収穫の時
 
静から動
 
草食から肉食
 
冬から夏
 
恋から愛
 
機会だ
 
走れっ!
 
 
今日は特別
今までの想いと
ヘルメットは置いて
 
フルスロットルで駈け走れ
 
何も考えるな
何も残すな
 
それが唯一
純粋を摘み取れる条件
 
こんなにも
 
走れっ!
 

題名:「味のある臭さ」
 
 
角の尖ったトウフに頭をぶつけ
全治二週間…
 
その時の衝撃が頭から離れず
辿り着いた病院、看護婦、医師、トイレ…
全てに怯えてしまう
 
…意外だったんだ
 
君のように、いつだって
従順で素直で真っ白なものだって想っていたから余計に…
 
いつか君も、真っ白い笑顔で僕を傷つけるんじゃないかって…
そう想うと、何も信じられなくなってしまった
 
いつも求めていた色なのに
今は、真っ白いも真っ黒いも怖い
 
だから、混ぜ合わせた色が一番自然だって…
それが、人間臭さなんだって…想えるようになった
 
僕は、理想を求めすぎていたのかもしれない
 

題名:「心が遠いと、何も伝わらない」
 
 
詩人が死んだ
 
いつも遠い遠い向こうの椅子で
僕に何か言っていた詩人
 
最近になってナイフが一本足りない
リンゴの皮むきに精を出している…
何て言わせない
 
きっと自ら?
望んで?
 
喉を一突き
 
言葉に還元できなくなった詩人
 
彼の中の誰かが死んで
悲しげな人物が顔を出す
 
だから僕はこの遠い遠い向こうの椅子まで
歩み寄ろうと想ったんだ
 

題名:「砂漠の涙」
 
 
女はエジプトの砂漠の果てで
一人の男を裁いた…
 
そこで見つけたオアシスを
サン、シャインと名付け
一粒の希望とした
 
女はエジプトの砂漠の果てで
一人の男を裁いた…
 
自らが死を宣告し
水からもらった希望を
涙に代えた…
 
彼には
幼い子供が一人いた…
 

題名:「ソレイユ」
 
 
その人と一瞬の輝きを共有できる
さらさら
ざらざら…
 
空と海を逆転させる
小さな砂時計
 
僕らは、そのアクロバットの間
同じ夢で惹かれあう
 
繰り返す、空と海
白い、白い砂のざらつき
その中で、一寸のダイヤモンドを見つける
 
彼女は今まで見たことのないような顔で
僕の頬にキスをする…
 
僕は今まで触れたことのないような
彼女の唇を受ける…
 
そんな夢…
 

題名:「あいのうた」
 
 
あいってなぁに
このほしでしんじられるものはこれだけだってきいたけれど
ほんとにこれっぽっちなの?
もしそうだとしたらけがさないで
もしそうだとしたらおとしいれないで
そういうにんげんはちがうほしでいきてほしい
ぼくのまわりでいきていないでほしい
おねがいだからうたがわせないでほしい
ぼくはよわいんだ
すぐにしんじられなくなってしまうんだ
めをとじていろいろなおもいをろかしてみても
やっぱりきいたとおりあいだけがのこるんだ
だからぼくにほかのけつえきをながしこまないで
どうかよけいなものをおしえたりしんじこませないで
このあいでせいをなしとげてみたいんだから
 

題名:「嘘発見器のような、ように」
 
 
僕にそっくりのロボットを造った
 
カバを見たら笑うように
サイを見たら泣くように造った
 
僕に似たロボットは、ケラケラ笑う
僕に似たロボットは、テンテン泣く
ケラケラ、テンテン…
 
いつしか僕に似たロボットは
人を見ても、ケラケラ、テンテン…
 
カバじゃないよ、
サイじゃないよ、
と教えても
ケラケラ、テンテン…
 
泣いている人を見れば
ケラケラ
 
笑っている人を見れば
テンテン
 
この街の人たちは、
いつでも
心を閉ざしているんだな
僕は、テンテン泣いた…
 
そしたら、僕に似たロボットも
テンテン泣いていた…
 

題名:「エゴを愛情だと勘違いしているか、していないかの問題」
 
 
その感情のスイッチはどこにあるのですか?
 
みなさん、ぱちぱち、よく点けたり消したりしているようですが
私にはどこを探しても、見当たりません
 
どうしてでしょう?
 
私にだけ、存在しない物なのでしょうか?
不安になります…
 
 
…と、先日まで落ち込んでいたのですが
奇しくも、運命の出会いと申しましょうか
私のスイッチを、いとも簡単に見つけ出してくれた男性に出会えたのです
想いだしただけでも、ドキドキしますわ
 
そして、彼が仰ることには…
 
…本当の恋愛とは、
互いの隠れたスイッチを探し出すところから始まるのだよ…、と
 
まぁ、なんて素敵な言葉なのでしょう
だからみなさん、経験浅い私の意見で恐縮なのですが
ぱちぱち、ぱちぱち、乏しい明かりを見せびらかしていると
本当にあなた方を愛してくれる男性が見えなくなりますわよ
 
その明かりは自身を映し出すものではなくて、
 
愛する人に愛してもらう為の光なのですから…
 

題名:「深く刻んで」
 
 
憎しみを覚えてしまったら
 
その先には
悲しみが待っている
 
それは死人を大量生産する
 
唯、悲、悲、悲…
 
そうやって、削っていくことでしか
人は、大事なものを見つめることができない
 
荒野の果てで
なくした愛を想い
哀に浸る
 
それが人の哀しみ…
 

題名:「ミカエル」
 
光と闇に陶酔した
いったい何がミエルというのだろうか…
光は闇を食べ尽くし
闇は光を覆い尽くす
ただそれだけのことに
どれだけの価値があるというのだろうか…
繰り返し
繰り返す…
ただそれだけのことに何故涙が止まらないのだろうか…
ミエルものが多すぎて
ミエナイものが増えていく
ミエルということが
時には傷き、傷つけて
日々を盲目にしていく…
僕はもう
ミカエリはいらない
昨日の闇と
明日への光を
カンジル、ココロが欲しい…
 

題名:「そういやぁ、そうかもね」
 
 
サンザンビーチには、
人生で、さんざんな目にあった女性たちが
今年流行のおしゃれなビキニで着飾り
うつむきながら三角座りをしている…
誰も、はしゃがない…
誰も、海に入らない…
誰も、何もしない…
そのマナーの良さに、世界最高峰の美しい海、とまで賞された
 
人間が何もしないということは、
緑が増え、美しさが保たれるということ…
 
サンザンビーチの格言には、こう記されている…
「自然を前にして自制できない人は、今までの人生の中で
さんざんな目にあったことを想い浮かべて下さい」
 

題名:「生命線」
 
 
心、ここにあらず
何をしてても
上の空…
 
数分前、
飛行機を見送ったのを最後に
私の心は、雲になった…
 
大好きだった、あなたが去り
大嫌いだった、煙草を覚えた
そして私は、体の中の純物を
煙と一緒に吐き出し、雲になる…
 
あなたが目指した空
忘れ去られないように
自然な雲になりたい…
 
心、ここにあらず
何をしてても
空の上…
 

題名:「僕はこれに気づくのが早かったのか…それとも遅すぎたのか…」
 
 
ただこれだけに没頭できる時間…
強盗がきても
喧嘩が始まっても
ただそれだけに没頭できる空間…
友人は羨ましい、と僕を妬む
一時期は、なんてラッキィなものに出会えたんだ
とさえ想っていた…
しかし、最近になって気づいたことがある…
没頭できる時間
没頭できる空間
人はそれをよく「生きている」と表現するが
もしかしたら「生きている」のではなく
「生きている」ということを忘れてしまう
悪魔の時間、空間ではないのだろうか
そう考えると夜も眠れない
ごはんも食べられない
早く本当の「生きている」を想いだし
この「生きてはいけない」時間と空間を脱っしなければ僕は…
生きてはいけない…
 

題名:「春眠」
 
 
トマトン川のほとりにある
大きな大きな、さくらの樹
君の心を映し出す
僕の心を映し出す
小さな小さな、花びらが
二人の間に舞い降りる
手と手のひらに迷い込み
その暖かさにて、花びらは
愛を覚えたり
冬を忘れたり…
 

題名:「バラ、のキズ、のハナ」
 
 
爪の間から延びる
一輪の白い花
とげを取って、プレゼント
土の中に埋めた、鋭く尖った弱さ
苦いくらい、砂利砂利…
優しい君は
両手に隠している、とげの傷跡に気づいた…
暗闇が嫌いな君なのに
瞳を閉じてキスをくれた
だから、たまらず手をひっぱり走った…
真っ直ぐ真っ直ぐ
埋めた場所まで走った…
どうしてか、君を連れてきたくなった
忘れたかった弱さ…
想いだした弱さ…
今、愛に変わろうとしていた…
 

題名:「雨降りの街で」
 
 
駅前であなたによく似た人を見かけました
その人は電話ごしに怒った後
静かに泣いていました…
僕はその時、足が止まり
何故か悲しくなりました
いつもは、遅く感じる信号も
急かすように僕の背中を押してきました
もしかしたらあれは、あなただったのかもしれません
でもそんなことよりも今は、抱きしめてあげられない分
手紙を書こうと想います
電話よりも手紙に綴ろうかと想っています
同情も心配もしません
あの頃の僕たちは、多くの言葉を交わしましたから
理解りあったり、理解りあわなかったり
たくさんを共有しましたから
同じ気持ちになるよりも
大好きだった飼い犬、サリーの話をしようと想っています
悲しいとき
そういう話があなたは好きでしたから…
 

題名:「天変地異」
 
 
最後に笑うは
神ですか
最後に泣くは
悪魔ですか
どちらでもよろし、かと
私、想う所存でありまする
 
君は、神ですか
君は、悪魔ですか
 
僕は、善ですか
僕は、悪ですか
 
どちらでもよろし、かと
私、想う所存でありまする
 
偶、の流れが、必を呼び
然なくとも
巡り会い、時にて
神にもなり、悪魔にも
善にもなり、悪にもなりけり
 

題名:「風鈴」
 
 
ウィズアウチュゥ
青い鞄は僕のもの
ウイズアウチュゥ
黒いカメラは僕のもの
ウィズアウチュゥ
銀のマウスは僕のもの
 
抱きしめていても
奪われていくのなら
唯、じっとしていたい
唯、見つめていたい
僕のものたち…
 
青も黒も銀も
幸せでいてほしい
 

題名:「帰線」
 
 
時代は戻らない
あの時も、この時も
だから、忘れない
 
深く心に刻み込めるように
 
今、目の前の人たちと
泣いたり
笑ったり、していたい
 

題名:「冷凍保存人間」
 
 
へいっ!
そこのビリジアン星人
セロリアンブルドッグ
どうしたんだよ
何一つ変わっちゃいないじゃないか
 
胸にLOVE
尻にPEACEって書きゃ
少しはマシになるんじゃなかったのか?
 
人間は何を学んできたんだよ…
 

題名:「両腕にドリル」
 
 
方向転換したら
方角がわかんなくなっちゃった
方位磁針を置いてっと
 
あれれ?
こっちはビルでいけないよ?
しょうがないな…
 
ずどどどん
がりがりがり
 
「こらー!」
「ごめんなさーい」
削って進むと
みんな怒って追いかけてきた
 
自分の道を行くときって
少なからず誰かに
迷惑をかけてるもんなんだな…
 
がりがりがりがり…
 

題名:「生態」
 
 
孤独というナイフで
切り刻んでくれ
流れ出る血が
新しい血を欲しがっているんだ
 
痩せ細った体が
僕に必要なものを教えてくれる
 
恐ろしいかい?
 
人間はそうして培ってきたんだよ
 
今も
これからも
 
感性と肉塊をくれってね
 

題名:「冥々と」
 
 
新しいベッドの上
古びれた靴を履き
悪魔のダンスを踊りだす
 
歓迎の宴
映し出す影
矢印の尾
鋭角な歯
ふくみ笑い
 
光は
コミカルな悪魔を
鮮明に影に映す
 
最後に悪魔は
光を喰らい
天使の寝顔を覗かせた…
 

題名:「哲、鉄、鋼鉄」
 
 
もっと
与えてやるよ
 
嫌いなんだろ?
 
ましてや
なんて
最悪だろ?
 
でも皮肉だぜ
 
お前がもっとも欲しがっている
優を与えれば与えるほど
どんどん鋭くなっていくもんなんだからな
 

題名:「適当ができる人間は魅力的」
 
 
一生なんて
懸命に
生きられない
 
だから
 
一所を
懸命に
翔けぬけたい
 

題名:「手をつないで」
 
 
優しかったり
厳しかったり
抱きしめてくれたり
涙をぬぐってくれたり
いつも
しがみついていた
暖かい手
 
母のにぎる
三角のおにぎりが
とても好きだった
 

題名:「一年一組 高木 ぶぅ」
 
 
ぼくはつよいものがすき
いちばんがすきなんだ
どうしてかっていうと…
 
…滅びるから…
 
王様はいつか
首を狩られるものです
 
横暴にも
理不尽にも
築き上げてきた、強力
失い
築き上げていく、落胆
その温度差を感じるのが
極上の自慰なのです
 
ぼくはつよいものがすき
 

題名:「あれって、何」
 
 
芸術…
それは、例えば
パーティで、豪華な料理がテーブルに
ずらり
でも
あれがない
それでもいいのだけれど
皆想う
 
あれがあればなぁ
 
あれのないいっしつで
それぞれのベストなあれを想いうかべる
それ、その思考こそが
アートへの始まり
蜃気楼のように揺らぐ、あれ
ずらりと並ぶ食事たち
目の前をたいらげて
また想う
椅子があればなぁ…
 

題名:「青春百牢」
 
 
あぁ
この世は牢のよう
生きているという罪を背負って僕らは
足を
頭を
心を動かし
大地を這いずり回る
 
牢を隔てる海の壁に
ぶつかりながら方向を変えてゆく
足枷をはずせない囚人たち…
 
それぞれに
それぞれの意味を宿し
生を遂げ、繋げる
 
あぁ
青春だなぁ
 

戻ります

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