つじさか「つまらない映画ではないし、面白い映画なんだけど…
うーん、ぶっちゃけ期待感が高すぎたかな?というのが正直な感想。
いや、あの「ブレイド」のスティーブン・ノリントンだからハズれはないだろうと踏んでいたけど
ハズレじゃない代わりに当たりでもなかった感じか。
やっぱ7人もの主人公を活躍させるのは難しかったのか、どうも散漫な感じを受けたな。
5人くらいに絞ると途端に面白くなりそうなだけに惜しい…。
でもよかった点もたくさんある。
まず女吸血鬼、ミナ・ハーカーはかなりイイ感じだった。
特に悪のザコに襲いかかるときに瞳が血の色に染まっていく描写や
口元を血糊でべったり染めて ベロォッ と舌なめずりして血を拭って
途端にすっきり淑女モードに戻るトコなんかはかなりイイ。
でもいかんせん、吸血鬼らしい活躍ってそこぐらいなんだよな…
無数のコウモリに化けるシーンはいいんだけど、最後にコウモリが集合してミナに戻るシーンがないので
どうも釈然としない。(なんであんな良いシーンを本編に使わないんだろう…)
ほかにもヘルシングのアーカードみたく日の光の下(つうか青空の下(!)で平気で歩いてるんだけど、
どうもそこに違和感感じたり。
やっぱ吸血鬼なんだからそこらへんはもちょっと気ィ使ってほしかったよ…
ラストバトルでも なんで心臓に剣が刺さってるのに平気なワケ? って感じだし…
なんかいいろいろ説明不足で、力ワザな感じのシナリオなんだよな…
あ、でもミナは科学者って設定なので、
眼鏡に白ブラウス&ネクタイでフラスコ振ってる絵ヅラには
グッときました(倒錯
ショーンコネリー演じる主人公のアラン・クォーターメインは、リアルジョセフジョースターって感じで
よかったかな(ああ…ジョジョ実写化してジョセフをコネリーにやってもらいたい)
なかなかナイス存在感だったけど、最初の登場シーンの見せ場が一番良くて、あとはいまいちってのが残念。
他のメンバーに比べると、フツーの人間で地味目とすら言えるんだから
持っている特殊能力(?)である『ゴツいライフルの遠距離&超精密射撃』を、もっと漫画チックなまでに特化した演出で強調して欲しかったなー。
ネモ船長はデザインが秀逸(ブルーの服の色彩が映えるのなんのって!)
ゴッサムシティ(バットマンの街)に匹敵する位、薄暗い街しか出てこない色彩の弱いこの映画で
異様に印象に残るのはネモの服のブルーの明るさです。
劇場版の吹替は違うらしいが、
テレビでやるときはネモの声は是非とも大塚明夫御大にやってもらいたいもんです。
(イヤ、ネモっつったらあの人しか)
この映画の最大のウリ映像、ノーチラス号はウリだけあって気合い入ってます。
とにかくデザインが秀逸だと思いますよ。美しいです。
でもなあ… ノーチラス号ばかり目立ってて、リーグメンバーの能力が少し押されてる気が…
あとこのノーチラス号、えーと、19世紀ってなんだっけ? なぐらいムチャクチャな兵器です。
その無茶さ加減はあの「不思議の海のナディア」に匹敵するものが…。
まあ面白いからそれはそれでヨイんですが。
(それにしてもノーチラス号はちとデカすぎな気もするなあ…
ネモ本人が拳法チックな動き(インドだからカラリパヤットだろな)で闘うって設定もよかった。
ネモは個人的には満点に近いキャラといえるかも)
ジキル博士とハイド氏は後半使えすぎ。
なんか超人ハルクって感じだったしなー
正直この人いない方がよかったかも(うわあ…)
ドリアン・グレイの肖像のドリアン・グレイはなかなか伊達男っぷりが様になっててまずまず。
この人、確かインタビューウィズバンパイアの続編であるクィーンオブバンパイアで、トム・クルーズからバンパイア・レスタトの役を受け継いでいるんだよね。
見たことないけど、まあ確かにレスタトっぽいかもしれん。
トム・ソーヤーはぶっちゃけいなくてもイイ(うわ)
…なんつーか…こいつが今回入ってるのは
『アメリカからも登場人物出さなきゃ』な大人の事情なんだろなあ…
つーかどこらへんがトム?
透明人間のスキナーは… なんか微妙(なんだそれ)
図書館でまわりのザコがあてずっぽうでマシンガン乱射状態の時のこの人は、正直ピンチだったのでは。
最後の決戦地が極寒の地だった時、
「そうか!こんな寒い場所では裸でいる事は出来ない!ここに拠点を置けば透明人間対策になる訳だ!最後のボス頭良い!」
と感心したのに
平気で吹雪の雪原をロドニーが歩いてきてガックリ。
なんかそういう小ヌルいちょっと頭使ったような設定を入れて欲しい…
つうか全身大やけどで普通死ぬぞ、ロドニー…。
で、
ラスボスであるファントムの正体は、今までのリーグの主人公みたく某有名小説の登場人物。
こいつの正体。実は早い段階で予想がついたんだよね。
いや、予想というよりも、古典小説ネタで、有名悪役っていうと
あの人しか知らなかったから というのが正直なところ。
まあ、シャーロック・ホームズの宿敵『モリアーティ教授』ですな。
オペラ座の怪人っぽい謎の怪人ファントムだった頃は
まだ許せる感じだったけど、モリアーティとわかると
これがまた微妙にショボイというか…ビジュアルが弱いというか…
キャラは強いハズなんだけどなー(有名だし)どうもビジュアルが…
なんか悪のオーラを感じないのよね… それが残念。
まあキャラについてはそんな所か。
で、内容の方はといえば…ブレイドを撮った監督とは思えないほど、アクションシーンの編集とカメラの撮り方が悪い(死)
あの流れるようなスピーディなカメラワークと、緩急をつけて現れる絶妙の間はどこへやら…
今回はアクション関係取り仕切ってる人がブレイドと違う人なのか?これも残念ポイント。
まあ現実ではありえない世界を描かなきゃいけないんで、CG多用になるのはわかるけど
サスガにちょっと最近CGには食傷気味…
ロードオブザリングがイイのは、ちゃんと途中で
ニュージーランドのスバラシイ実写の自然が入るからだと思うんだよね。
CGも使いすぎるとやっぱダメっぽい。
つーかいくらなんでもやはり水の都ベニスでアレはないだろう。
どこの惑星の話だ って感じの映像だったぞ。
各所それなりよく出来てるんだけど、どうもイイ部分が断片的で、全体としてのまとまりが弱い気が。
やっぱ7人のキャラに気を使いすぎたからなのかなあ…
個人的にはOVA版『ジャイアントロボ』みたいなノリと展開を希望(笑)
今川泰宏氏にこの作品の脚本と監督をしてもらったら、かなり面白くなると思うんだけどな。
(ロドニーは相当イカしたキャラにしてくれそうだし、不死身のむらさ…じゃなくてドリアン・グレイも味のある活躍しそうだ。
まあ今川監督は半ば冗談としても(半ば本気なのか…)
この企画、ハムナプトラシリーズのスティーブン・ソマーズが撮ったらもっと普通に面白くなるだろな。
難しい素材だけど、料理の仕方次第でとても美味しくなるネタの映画だけに、このレベルで終わってしまった事が悔やまれるが
作品としてはつまらないと言い切れるほど問題がある訳ではなかったり。
これに懲りずにがんばって次もなんか面白い作品作ってくれノリントン。」
淀川「今回は日記に上げられたテキストの加筆修正なので、私の出番なしでした…(寂)。じゃ先生。最後に一言」
つじさか「7人の登場人物を活躍させるのは難しい。そう考えると7人の侍や荒野の7人は偉大だ」