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TOC (Theory of Constraints;制約理論または制約条件の理論)の起源は、1970年末にイスラエル人物理学者 エリヤフ・ゴールドラット博士が開発した生産管理用ソフトOPT (Optimized Production Technology)に遡る。1984年に、ゴールドラット博士は「The Goal」という工場改善物語を出版し、その中でOPTの背後にある理論を公開した。多数の工場に導入され、その実績からJIT(ジャスト・イン・タイム)を超える生産方式だといわれている。
その後、問題解決手法として「思考プロセス」が開発され、製造のみならずビジネス全般、さらに人間が介在するあらゆるシステムの問題解決へと応用が広がり、現在ではTOCの中心的存在となっている。
「The Goal」は工場経営者や管理者に広く読まれ、これまで300万部以上売れ、今尚売れつづけている。TOCを導入してすばらしい結果が出てもそれを公表したがらない企業が多く、実態はつかみにくいが、かなりの数の企業がTOCを取り入れているとみられる。特に、1990年中以降APICS(米国生産・在庫管理学会)にConstraints Managementというグループができ、また2001年にはTOCの資格認定機関(TOCICO)が設立され、知識・技能レベルの国際基準も整備されて来ている。本家本元のゴールドラット・グループやAGI (Avraham Y. Goldratt Institute)を始めとするTOCのコンサルタント会社などが盛んに普及活動を行っている。
1997年、稲垣公夫氏著の「TOC革命」によって日本にTOCが初めて紹介されたのに引き続き、2001年5月に「The Goal」の邦訳が出版された 。それに続き、週刊ダイヤモンドの「ザ・ゴール特集」、さらに2001年11月にはゴールドラット博士の日本初講演、2002年2月には「ザ・ゴール2 思考プロセス」が、そして10月には「チェンジ・ザ・ルール!」、引き続いて2003年10月には「クリティカルチェーン」、2005年3月に「ゴールドラット博士のコストに縛られるな!」が発売されるなど、 そのほか多くのTOC関連書籍が出版されている。
TOCは当初、現場改善の延長線上で捉えられ、現状のパラダイム(部分最適、原価計算)のままTOCをつまみ食いするという方法で普及が進んだため、本来のTOCの威力が発揮されない状態が続いた。2001年、AGIと日本総研との提携により、グンゼや住野工業での事例で見られるような「本格的なTOC」が導入され、日本でのTOCのレベルもようやく欧米並みに追いつこうとしている。
2005年3月、日本TOC推進協議会が発足し、TOCの普及も新たな段階に入ってきた。またTOCICO(TOC国際 資格認定機関)との連携をとおして、世界とのコミュニケーションの場も整備されてきた。また、TOCICOの認定試験が日本語でも受験できるよう、準備が進められている。
日本でのTOCに関する情報は、欧米のそれと比べるとまだまだ限られている。最近になりTOCに関する日本語の本も増え、TOCという言葉自体はかなり知られるようになってきた。しかし理解のされ方にばらつきが見られ、TOCの本質が見失われる傾向も散見される。
「TOC 制約理論のひろば」は、TOCに関連する情報をひろく集め、また進化し続けるTOCの最新の情報を織り交ぜ、出遅れた日本のTOCが世界のレベルにできるだけはやくキャッチアップすることを願い設立したものである。
日本製造業の復活のために、この理論を一人でも多くの人たちが正しく理解し て、多くの企業に応用してもらいたい。そして再び、世界の製造業のリーダーとして、活躍することを願ってやまない。
TOC 制約理論のひろば 提供者 : 佐々木
俊雄 (TOCICO認定プラクテッショナー)
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