思考プロセス制約理論(TOC)を生産に応用し数々の成果を上げたが、実際は、設備の能力などの物理的な制約よりも、規則や習慣などの方針制約が多くあることがわかって きた。その問題を解決する手法として「思考プロセス」が開発された。 人間が介在するシステムが抱える様々の問題は、その因果関係をたどって行くと、もっと根本的な限られた原因によって引き起こされている、とTOCは説く。その根本的な限られた原因が中核問題と呼ばれ、システムの能力向上を制限している「制約」である。 最近は企業のみならずあらゆる組織の変革、変容の方法論として欧米を中心に利用が広がっている。 現状問題構造ツリー先ず、われわれが日ごろ抱えている問題(Undesirable Effect;UDE:好ましくない結果)を 6から10個程度上げる。 例えば、ある開発部門では次のような問題がある。
これらのUDEから3つ選び、それぞれ対立図をつくる。3つの対立図をそれぞれの内容を包含する1つの中核対立図にまとめる。 中核対立図
この中核対立図が中核問題を表している。本当にこれが上記UDEの中核問題であるかどうか、現状問題構造ツリーで確かめてみる。
対立解消図中核問題を解決するツールが対立解消図である。対立を解消するために、矢印の背後にある仮定を浮かび上がらせる。仮定の中で正しくないものを見つけ出し、それを無効にするアイディアを注入(Injection)することで対立が解消される。対立していた状態が「ぱっーと」消える様子から、対立解消図はEvaporating Cloud(雲の消滅)とも呼ばれる。ここでのアイディアは「リソースの競合のない計画に従って仕事が進む」である。
未来問題構造ツリー注入したアイディアを開始点にして、さらに必要なInjectionを追加し、好ましくない問題(UDE)が本当に解決されているかどうかを見てみる。図中のSOはStrategic Objective、IはInjection,DEはDesirable Effect。
インジェクションを注入する事により、「マイナスの枝」と呼ばれる否定的な側面が出てくることがある。この新たな問題を解決するインジェクションも注入する。 前提条件ツリー注入されたアイディアを実行する上での障害を見つけ、その障害を取り除いたときの状態を中間目標(IO;Intermediate Objective)として設定する。因果関係だけでなく、実行の順序関係も示す。図中TOはTactical Objective,CCPMはCritical Chain Project Management、OBはObstacle。
移行ツリー中間目標を達成するための障害を取り除く行動を具体化し、その順序を決めるいわば実行計画である。 各ツリーの単独使用思考プロセスのツリーは上記のような順序で使われるように開発されたが、現実には、単独で使われることが多い。特に、現状問題構造ツリー、対立解消図、未来問題構造ツリーの三つのツリーがよく使われる。 Copyright 2002-2008, Toshio Sasaki All Rights Reserved |