
1.調査のきっかけ フッキソウ(富貴草、別名:吉事草、吉祥草)は庭の地覆いとしてジャノヒゲ同様、日本原産の人気の植物です。 私は、これを常緑多年草と覚えていたのですが、担当の先生が「フッキソウは木」と言いました。図鑑には「草」とあったし、 人気の植物なので他の書籍も調べてみようと思ったわけです。結果は次ぎの通り、記述は分れました。(1)『日本の野草』 林 弥栄 編 山と渓谷社発行 1983年1刷 1999年57刷 ツゲ科フッキソウ属 学名 Pachysandra terminalis 常緑の亜低木。 (2)『Encyclopedia Nipponica 2001 (電子ブック)』 小学館発行 ツゲ科の常緑多年草。学名 Pachysandra terminalis Sied.et Zucc。 (3)『広辞苑』 1998年11月11日 第5版 岩波書店 ツゲ科の常緑多年草。 (4)『NHK趣味の園芸』 1995年2月号その他 センリョウ、マンリョウ、ヤブコウジなどと同様に日陰に強い庭木。 (5)『原色牧野植物大図鑑 離弁花・単子葉植物編』 平成9年3月20日初版 北隆館発行 ツゲ科フッキソウ属 常緑多年草。 (6)『図説 花と樹の大辞典』 木村陽二郎監修 植物文化研究会・雅麗編集 1996年2月15日第1刷 柏書房発行 ツゲ科の常緑小低木。 (7)『園芸植物大辞典』 小学館発行 94年4月20日 第1刷 地表をはう亜低木 (8)『新訂 図解植物観察辞典』 平成8年6月3日 新訂第1版第2刷 室井 綽ほか 地人書館発行。常緑の多年草。 2.現物の確認 現物を確認(先生と一緒)すべくフッキソウの茎を切りました。根に近い部分は木質化していること、年輪らしいものが 1つあることが確認できました。 年輪が二又は三本以上のもの(茎の太いもの)はないだろうか、探して見たが校の圃場で発見できませんでした。 3.専門家に質問 インターネットで某大学教授のホームページに出会い質問しました。次ぎの様に回答がありました。 「木本か、草本かという区分はそれほど厳密なものではありませんが、フッキソウの場合、常緑の低木で、草質の低木とも 言われています。茎の部分が木質化していますので、単に地下茎のみが残る多年草とは異なります。ヤブコウジなども同じ 意味で低木です。」 私は、回答に感謝しています。因みに教授は、自己紹介によれば、理学博士、アメリカ植物学会会員、日本植物学会会員 (同編集委員)、日本植物分類学会会員(同評議員)、日本植物分類地学会会員(同編集委員)です。 4.調査の終結 私は、フッキソウを1〜3の過程で今後は「木」とすることにしました。そして、植物に対し次ぎのように接することにしました。 明かに木又は草と言える植物は、そのように呼ぶ。しかし、木・草・藤と明確に区分できない植物や分類上困難な植物 を、無理して木・草・藤に分類しない。造園において、分類が大切なのではなく、「植物の外観や性質を知った上で適切に それを使うことがより重要」と思いました。このようなことで本件の調査を終わりにします。 5.新たな疑問 フッキソウはどのようにして繁殖するのでしょうか。私は、ポットに植えたものを数個購入して、庭に植えました。 本件は、後日報告致します。 以上
[貯蔵庫に戻る] 作成:2001年8月21日