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定期・日常のメンテナンス


バルブクリアランス調整

バルブクリアランスについては2万km走行、若しくは2年毎の定期メンテナンスに合わせたタイミングでチェックを依頼している。規定値が0.10mmであり1/100mm単位の調整がエンジンフィールの変化をもたらし、低速(或いは高速)走行での乗りやすさに影響する。

DIYで可能な数少ないエンジン調整メニューである一方で、その頻度と作業に掛かる時間から考えると、敢えて素人が手を出す必要のないメンテナンスメニューとも言える。よほどタペットカバーを自分で開ける行為自体に意味がある場面でなければ、エンジンオイルを抜き取っての作業でもあり、他の整備と合わせて行う(依頼する)方がリーズナブルなのだ。

自らタペットカバーを開けてのチェックを行った経験もあるが、それはつまり前述した一つの結論を導き出すための作業だったとも言える。仕組みや構造を理解し、調整手順を自分なりに試行錯誤してみることには意味も楽しみもあるものの、2度目からは単に「きっちり走るための準備」となってしまう訳だ。

さてバルブクリアランス調整と言えば、タペット音が大きくなってきた・・・のような症状を目安にされる話をよく聞く(メンテナンス雑誌などでもそのような記述がある)が、2年に1度も調整していればタペット音が異常に大きくなるほどにクリアランスが狂うことはないと思われる。実際に2年毎の調整時に音が鳴っていたこともない。そして、クリアランス調整は症状を頼りにしない定期のメンテナンスメニューとするべきである理由がちゃんとある。

タペット音が顕著になってからの調整は当然クリアランスも大きめになっているだろうが、バルブクリアランスの狂いは何も開く方向ばかりではなく、詰まる方向にも有り得るというのがその「理由」だ。規定値よりもクリアランスが狭まった場合、所謂カチカチ音は出ない。つまりロッカーアームとバルブの磨耗以外に、バルブの当たり面での磨耗というのも同時に起こり得るため、クリアランス的には詰まっている場合も考えられるということだ。もちろんそれがひどい状態ならばクリアランス調整だけでは済まず、重整備への展開もあるかも知れない。いずれにしても目視確認する作業が必要となる。

クリアランスの調整で済む場合は、少し時間をかければDIYで十分やれる作業だが、カバーを開けて目視確認することで案外今後のその個体との付き合い方まで決まってくるかも知れない。その判断を仰ぐとすると、やはり専門のメカニックの眼ということになろう。

2年に一度の車検は公道を走るために必要な「形式」だが、2年周期でメカニックに診断していただくことこそが、常に気持ちよく元気に走るために必要不可欠なもの(或いは近い将来に必要となるメンテナンスメニューの予備診断)と言えるだろう。

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