外観
草庵茶室の外観は、いかつさをあらわさないよう軽快でつつましい姿に形づくられている。小建築でありながら、概して単一の屋根で覆われることは少なく、主体となる屋根に庇(ひさし)が組み合わされ、変化に富む屋根を構成する場合が多い。前面には深い土間庇がつく。
土間庇は屋根の下へ庭が侵入した形式で、部屋と庭をつなぐ中間的な領域であり、茶室の玄関に相当する。
柱は丸太を通例とし、壁は土壁で、柱の見える真壁構造である。(*1)
一般に屋根の形には、雨水を一方に流す片流れ、二方へ流す切妻造り、四方へ流す寄棟造り、宝形(方形)造り、入母屋造りがある。
草庵茶室の多くは切妻造りを基本とし、妻の側に低く庇を付けおろすことによって、土間庇をつくり、落ちつきのある入り口の構えを形成する。
土間庇は、入り口付近を雨風から守ると同時に強い陽光を遮ってかげをつくり、室内の明るさを整える上に有効な働きをする。(*2)
(*1)「 平凡社大百科辞典」
(*2)「淡交別冊 茶室」淡交社 |