《バンドネオン》

1.歴史、基本構造

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愛用のバンドネオン


《歴史》
 ドイツ人ハインリヒ・バンドが元々あったコンセルティーナなどのリード楽器を改良して製作したとのこと。教会でパイプ・オルガンの代用に使われたともいう。わたしが師事したダニエル・ビネリもバッハのオルガン曲を自分でアレンジして練習していた。オルガンの譜面は足のペダル用のパートもあるので三段で書かれていて、それをアレンジするのが大変だといっていた。蛇腹の上部には丸い穴の開いた金具が二つ付いており、そこに紐を通して首から下げ、行進しながらも弾けたようだが、楽器の安定という見地からすると、かなり難しいと思う。

 農畜産物の輸出大国アルゼンチンには19世紀のおわりころ、貿易船と共に入って来たようだ。そこで奇蹟の出会いが起こる。それまで比較的テンポが早く軽快に演奏されていたタンゴに、バンドネオンが哀愁を加味し、歯切れのよいリズムを奏でるようになる。いわばそれまでお互いの探していたものが、ここで見事に一つになったのだった。
 それ以来この良好な関係は続いているが、バンドネオンは本来タンゴだけの楽器ではない。アルゼンチンではフォルクローレでも演奏されるし(ココマローラやディノ・サルーシ等)、一般のポピュラー音楽にも使われることがある。ロック・バンドに加わっているのを野外で聴いたことがあるし、ビネリはジャズのスティーブ・グロスマン(テナー・サックス)と共演している。ウルグアイのマリーノ・リベーロはタンゴ以外にもバッハを弾いたり自作の現代曲を弾いている。日本では武満徹が「クロストーク」というバンドネオン2台のための作品を書いている他、「他人の顔/勅使河原宏監督作品」など、自身の映画音楽にも使用している。同じ現代音楽畑ではフランスの管楽器奏者ミシェル・ポルタルがアルゼンチンの作曲家マウリシオ・カーゲルの「パンドラの箱」という作品をバンドネオン・ソロで演奏していた。ヨーロッパではドイツの田舎あたりで現地の民謡などに使用されているようだ。そして、現在の日本ではただ持っているだけではなく、意外に多くの人たちがしっかりと練習に励んでいるのは素晴しいことだと思う。


《基本構造》
 ボタンの数は標準では右38個、左33個で総数71個のボタンがある。といっても実は自分では数えたことはなく本で見た数字である。今までタイプの異なるものも何度か見たことはある。バンドネオンの右手の音域は通常下線2本のラだがその下のG#のボタンのついたものや、左手のボタンの左側にさらにもう一列ボタンの追加されたものなど。だがこれらのタイプは慣れないと弾きづらいし、逆にこれらのタイプに慣れてしまうと通常のタイプが弾きにくくなると思い購入は断念した。

 音域は左手(中低音部)最低音のCから右手(中高音部)最高音Bまでで、5オクターブに少し足りないくらいで、このサイズにしては広いほうではないだろうか(最高音のBの半音下のBbはない)。左手の上の方の音域と右手の下の方の音域で約1オクターブ程音域が重なる部分があるが、左手の方は甘く、くすんだビオラの様な音色で右手の方は鋭い音が出る。この違いを生かしてプグリエーセ楽団などはうまい表現するのだが、これには案外無関心な人が多い。

 ボタンを押すとリードに通じる空気が流れる蓋が開き、蛇腹を開いた時は外から中へ、蛇腹を閉じる時は中から外へ空気が流れリードが振動して音が出る。その際、開閉同音なのがクロマティコと呼ばれるタイプで、開閉異音なのがディアトニコと呼ばれるタイプだ。この2つは各ボタンにあてがわれた音も異なるらしい。つまりどちらかしか知らない演奏家はもう一方は弾けないことになる。ブエノスの演奏家ではディアトニコ・タイプがほとんどだと思うが、楽器のタイプの違いで優劣はないと思う。

 ディアトニコ・タイプでは左右のボタンの配置が異なる上に、蛇腹の開閉でも音が異なるから(数ヵ所同じボタンもある)、都合4種類の配置を覚えなければならない。それでピアノではやさしいユニゾンがバンドネオンでは結構難しい。ドーレーミと弾いてもその動きが左右全く違うからだ。しかも音域が変れば動きはまた異なる。蛇腹の開閉でも変わる。そういう訳でよくディアトニコ・タイプは難しいといわれるが、変奏やソロの曲などは開閉のボタンの共通音を生かして、案外うまく指が流れるように運指が工夫されているから、慣れると意外にハンディキャップは感じない。そういうものだと思っていれば良いのではないだろうか。とは言ってもやはり開閉をバランス良く演奏するのは難しい。通常バンドネオン奏者は一人で弾くような時は開閉の割合を半々くらいで弾くが、オルケスタなどでは開閉の割合は閉が全体の2〜3割もあるかというところだろう。あるいはもっと少ないかもしれない。ブエノスで聴いたマルコーニはその点、素晴しく、開閉のどちらも全く均等に弾いていた。彼の演奏を聴いているとバンドネオンがやさしい楽器のように思えてくる。普通はやはり閉で弾くほうが少ないのでリードの鳴り方が変ってしまっているのか、良く聴いていると閉で弾いている箇所はなんとなく分かるものだ。

 その独特なボタンの配置によって、バンドネオンでは片手で2オクターブ以上離れた配置の和音が弾けたりするが、逆に左手(低音部)最低音の音階CDEFGあたりはボタンがそれぞれ最も外側にバラバラに配置されているから、このあたりで早いフレーズを弾くのは構造上かなり難しい。そういった特徴を知らない人が書いた譜面は案外難しかったりする。逆にバンドネオン奏者の書いた譜面は良く配慮されていて弾きやすい。  








2.ドブレ・アー
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左手内部(低音部) AAのスタンプが見える


《AA(ドブレ・アー)》
 ピアソラの楽曲のせいか、バンドネオンのメーカーというとドブレ・アー(アルフレード・アーノルドというバンドネオン製作者の略称)が有名だが、たしかに程度の良いものは重厚な音がする。アーノルド以前に製作されたというエラも何度か手にする機会があったが、AAよりもまろやかで優雅な音色を持っていた。ペノンはプレミエル(現在のプレミエルとは無関係だと思う)という戦前のメーカーのものを持っていた。これもドブレ・アーから独立した人が作ったのでほとんど同じだと言っていたが、たしかに良い楽器だった。それ以外にもバンドネオンと書かれたものとか種類は多いようだ。

 北ドイツ放送協会の番組をビデオ化した「シリーズ楽器 バンドネオン」というビデオをみると通常のものより一回りも二回りも大きなものもあるようだ。このビデオにでてくるドイツの田舎の演奏家たちの楽器の構え方が独特で、両足に置いた楽器を向こう側に倒して角の部分を腿に載せて弾いていた。ボタンの数も様々な種類があるようだ。低い音が補充されていたり、ブエノスのタンゴ博物館ではボタンが少なく、空気の抜ける穴が通常と反対側つまり楽器を構えたときに前のほうに穴があいているタイプもあった。

 千葉で輸入の仕事をしている方から以前見せていただいたバンドネオンはどこのメーカーかよく分からなかったが、程度や状態は良いものだった。ブランド志向になってドブレ・アーばかりにこだわることもないと思う。メーカーではなく楽器単体で判断すれば良いのではないか。新作ではドイツ人グッドイヤー?が作ったものをビネリは持っていてライブでも1度使用していたが、やはり音色の問題(もしくは価格?)からかブエノスの演奏家の間ではそれほど普及しなかったようだ。そのグッドイヤーがその後本格的に量産したのが、現在輸入されてるPremierとのこと。







3.基本奏法、練習方法、リズムの刻み方
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手前が左手側(低音部)


 《基本奏法》
 椅子には浅く腰掛け、楽器に体重を乗せるように(といっても極端に背中を曲げて猫背にならないように)。楽器は両足に乗せる。肩から腕まで力は抜く。指(親指以外)をベルトに通したら親指はネジの部分に置く。軽く拳を握るようにしてベルトに圧着する。

 ボタンは弱音でも強音でも必ず底までしっかり押す(ただし指は力まずに)。蛇腹の開閉時には極端に反らせず地面と平行に真横に開き閉じる。要は自然に構えて力まずに弾く。
 バンドネオンは基本的に自分が弾いている指を見ることのできない楽器である。そこで重要なのはボタン間の距離や方向を自分の感覚に染み込ませることだろう。たとえば右手でスケールを下線1のドからレーミーファーソと弾いた場合、運指は普通3ー4ー3ー2ー3(右手人先し指が2、中指が3、薬指が4、小指が5だが1から始まる運指もある)となるが、最後のソに行く前のファのボタンを2で押した時に、次のソのボタンがどの方向にどのくらいの距離であるかを感じて3を置く。指がうまく置けない場合はファーソを弾く2ー3指で、方向や距離を意識しながら何度もくり返して弾き、自分の大脳に染み込ませて行く。

 《練習方法》
 最初のころは開きだけでよいと思う。ピアノの初歩の教本等を使用して、左右別々に練習して、ミスがなく弾けるようになったら両手で1小節づつゆっくりと練習する。最初はすべてレガートでたっぷりと音を出しましょう。ただし蛇腹をゆらして音が揺れないように。またフレーズの弾き始めと終わりには神経を使いましょう。乱暴に始まったり唐突に終わったりしないように。ここでペノンに言われた言葉を思い出します。ペノンが言ったのはこうです。

 「音楽は人に音楽的なものを伝える手段である。使われるのは音。その音は言葉と同じで誰にも理解しやすいようにはっきりと発声されなければならない。そのためにボタンはしっかりと押し、1音1音はっきりと弾く。曖昧なフレージングは絶対いけない。」

 そういったことを身振り手振りを交えて言われました。わたしの考えをこれに付け加えると、こうしたいわば純白の素材に、各自が自分の表現にあったものを付け加えてゆくところに、音楽家の個性や様々な音楽の特色が生まれるのだと思います。とにかく最初は弾いている音やフレーズに妙な癖を加えず、自然に朗々と発声してください(ロング・トーンを良い音で一定の音量で弾けるように)。

 ある程度弾けるようになったらメトロノームを使って徐々に速度を上げて行けば良いでしょう。時々、自分の音を録音したり、鏡を前にしてフォーム等の確認することも重要ですが、初期の段階では良い先生にチェックしてもらった方が良いでしょう。

 両手の開きのボタンの位置が把握できたころ、閉じのポジションの勉強をスタートさせましょう。これにはバンドネオンの教本が必要です。わたしのころはペドロ・マフィアの教本しかなかったのでそれを使用しましたが、今はアンブロス等あるようです。輸入しているお店で探してください(ちなみにわたしは恵比寿の中南米音楽で購入)。

 平行してタンゴの曲やクラシックのピアノ曲を課題に加えると良いでしょう。ブエノスの若いバンドネオン奏者はピアソラやレオポルド・フェデリコのソロの他、バッハのインベンション、ショパン、ラフマニノフなどの作品を弾いていました。ビネリに練習しろといわれたのがハノンで、これは本来ピアノ用ですがバンドネオン用に音域等編曲したものがあって、少し練習しましたがその後はさぼっています(いけませんねぇ)。ブエノスの若手は皆、家ではこうい難しい練習をしていますが、タンゴの仕事では譜面上はそれよりずっと易しいことを弾いているので余裕を持って演奏できるわけです。もっともフリアン・プラサのインタビューでは「カルロス・ディサルリ楽団では譜面は易しいのだが、表現が難しかった」といっていましたから、譜面通り弾けてもその先にニュアンスや表現といった問題もあるわけです。ブエノスの街頭では様々なストリート・ミュージシャンに出会います。ビバルディの四季をバンドネオンで弾いている中年男性がいましたが案外上手でした。

 こうした練習の際、蛇腹の開閉をどこでするかというのが問題で、バンドネオン用の譜面は大概指定してあるので問題ありませんが、指定のないものは自分で良い場所を見つけなければならず、これが案外難しい。とは言っても特殊な場合を除いては、譜面のどの場所でも蛇腹の開閉にかかわらず同じように弾けなければならないはずです。ここで開閉といっているのは、スペイン語の教本を見ると蛇腹を開くところは「Abriendoアブリエンド(開き)」、閉じるところは「Cerrandoセランド(閉じ)」と表記され、それぞれAとCで表わしているからです。

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構える時はこの向きで(空気抜きレバーが右側に来る)
 
 わたしはバンドネオンを手にしたのが大変遅かったのですが、50歳くらいになって好きな曲がしみじみと弾ければいいという気持ちで始めました。ブエノスでプグリエーセ楽団の練習に参加している時、オーデションなのか時々若者が来てみんなの前でソロを弾くことがありました。中には親に連れられたパンク・ロック?風のスタイルの若者もいて、タンゴという雰囲気ではありませんでしたが、「ケハス・デ・バンドネオン」など数曲をちゃんとソロで弾いていました。まだ10代後半ですが、キャリアを聞くと「8年やっている」とのこと。ペノンでもビネリでもプロでやっている人はだいたい遅くても10歳のころまでにはバンドネオンの勉強をスタートさせているようでした。ですから20歳くらいの若者でもキャリア10年というのはザラで、やはりタンゴやバンドネオンのブエノスでの広がりを感じます。とは言ってもわたしの場合、スタートが遅かったのは仕方がありませんからプラス志向に転じて、一定のレベルに到達するのに時間がかかり、その時年齢は経ているかもしれないが、かまわないという気持ちでした。ただ良かったと思うのはジャズ・ギターの師、高柳氏の適切な指導のおかげで、一つの楽器や音楽を習得する方法を体得していたことと、和声などの知識が多少あったので音楽の構造の理解が比較的スムーズだったことです。これから始める人は焦らず地道に、しかし熱心に続けてください。

 《リズムの刻み方》
 わたしが師事したペノンもビネリもプグリエーセ楽団の出身者なので、特殊かもしれないがこうです。ボタン上に指を準備しておき、底まで完全に押してから素早く離す。ペノンはこれをこう表現しました。「沸騰しているヤカンに触れてしまい、ビックりして指を離すように」と。始めは手首の動きだけで練習し、出来るようになってから足の動きを追加する。つまり指を離す瞬間に上げた足を降ろすが、このタイミングを合わせるのが難しい。
 足を使ってリズムを刻むというやり方は、いつ誰が始めたか定かではないがヨーロッパにはなかった、アルゼンチンの演奏家独特の奏法だろう。オルケスタで複数のバンドネオン奏者がリズムを刻む時に足の落ちるタイミングが整然とそろっているのは、クラシックのオーケストラのバイオリン・セクションでボーイングがそろっているのと同じで壮観だ。   








4.調律、部品
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分解したところ


 《調整》
 バンドネオン奏者は簡単なことは大概自分で直してしまうが、ピッチの調整などはやはり専門家に頼んだほうが良さそうだ。最初に師事したペノンはリードを自分で削って調律するといっていたので1度わたしもやってみたが、かえって合わなくなってしまい、怖くてそれ以来自分で調律はしていない。なんでもリードの先を削ると(といっても釘のようなものでこすり細かい傷をつける)ピッチが上がり、取り付けてある根元のほうを削ると下がるらしいが、高音部のリードは薄いので注意しないと割れてしまう。また右手の高音部以外は1つのボタンに対して2枚のリードがオクターブの音程差で鳴っているので、それをそろえるのも難しい。

 いつか見た楽器ではボタンの高さを通常の2/3くらいに低くしてあるものがあったが、確かに非常に弾きやすかった。現在わたしが使用しているものは逆に高いので若干弾きにくい部分がある(特に右手高音部)。また手を通すベルトが付いている左右の取っ手は、裏のネジを緩めて演奏者の手に合わせて前後に移動させても良いとのこと。ただし余りボタン側に近づけすぎると高音部は弾きやすいが近くのボタンがかえって弾きにくくなるので注意が必要。

 現在はブエノス・アイレスでも調整をしてくれる人は数少なくなっているようだ。わたしが滞在しているころは知っていた人は4人いたが、そのうちの1人はもう年だし仕事も減ってきたから調整の仕事はやめるといっていた。オルケスタが多かった時代は仕事も多かったそうで、何台も預かって忙しかったそうである。現在日本では京都と東京にわたしが時々お願いする人がいる。

 
 《部品》
 バンドネオンの部品は普通ではなかなか手に入らないが、ベルトなどは東急ハンズの皮売り場などで探せば間に合うだろう。ブエノスで調整をお願いした人にいくつかの部品は譲ってもらったりした。1度目のブエノスの帰りに手違いで預けたバンドネオンが大きく破損してしまったので(大ショック!)、現在は何かあるとその壊れた楽器の部品を流用している。日本では東京で調整をお願いしている方がリードなども含め大概の部品は自作されているようだ。   








5.購入
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1946年のカタログから


《購入》
 現在では新たに作られているもの(Premier/ドイツ製65万〜100万円)もあるので、練習にはそれでも充分だと思う。ただ音色的に満足できるものとなると戦前の古いドイツ製となるでしょうが、現在入手は簡単ではないでしょうし、程度の良いものとなると更に難しいでしょう。お茶の水の谷口楽器や駿河台下の渡辺楽器などにときどき中古品が出回るようなので注意しておいたほうがよいでしょう。ブエノスの楽器店や骨董屋にも時々置いてありますが、概して程度は悪くそのまま使えるものは少ないようでした。1度ブエノス市外の楽器店に行ったら程度のよいものが何10台もガラスケースに収まっていました。そこは調整もするのでこういう店なら問題はないでしょう。調整するおじさんは「ディノ・サルーシの楽器は自分が調整している」といっていました。わたしはアルゼンチンの音楽家から直接譲ってもらいましたが、この方法が確実かもしれません。来日する音楽家の中には最初から売る目的で2台持って来る人もいるようです(ピアソラは、自分は音楽家だから商人みたいなことは決してしないと言っていたそうです)。
 そういう訳で、バンドネオンを購入しようとする場合、新作を買うか、現在持っている人から中古品を譲ってもらうというのが一般的なようです。最近ではインターネットのオークションなどでも時々バンドネオンを見かけるようですが、直接手にとって見られないのであまりお勧めできません。いくら写真で奇麗に見えても実際に音を出してみないと程度は分からないからです。中には使用に耐えないような粗悪なものもあるようです。万が一良いものがあっても確認しようがありません。

 どちらにしても、弾く目的で購入するのなら、バンドネオンの弾ける人に見てもらうのが賢明でしょう。ボタンの数が多くディアトニコ式だと蛇腹の開閉で音が異なるのでその全てをチェックするのは大変です。空気の漏れや内部の程度も重要です。ボタンの材質でも感触が異なるし、リードを取り付けている土台の金属の種類によっても音質が変るようです。また外観は同じでも音域などの異なる特殊なものも時たま見られます。すぐに使用できるものならいいですが、調整が必要となるとその分費用もかさみます。そういった全てをチェックし納得がいったら思いきって購入しましょう。ただ古くてメカニズムの複雑な楽器なので完璧なものはそうはないと思ったほうが良いかもしれません。わたしが今まで弾いた楽器もどこかしら不満な点がありました。どこにも不具合がなく良い音色で豊かに鳴り響く楽器が最高でしょう。いつもそうした楽器を求めています。ただ最初は鳴らなくてもある程度弾き込んでくると、だんだん鳴るようになってきます。逆に鑑賞用などで購入して置いたままにしておくと、こんなに湿気の多い日本などではリードが錆びて鳴らなくなるのではないでしょうか。楽器は弾くものですから、そういった用途にはして欲しくないものです。


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