水とギョウザと割りばし。(2000.11.22)

 

忘年会をやることになって、駅の地下のお店に行く。

そこは昔おれがバイトをしていた店で、なつかしかった。

店はとても混んでいて、やっとの思いで席につけた。

すると店長が「ユウゴ君、せめて水とギョウザと割りばしだけでもいいから手伝ってよ〜」

と、言ってきたので、「じゃ、ちょっとだけですよ」と引き受けた。

レジの横の赤いカウンターには水とギョウザと割りばしが大量に置いてあって、

おれはそれらを持って新しく来た客の席にはこんだ。

そう。この店はお通しがギョウザなのだ。それも1個。

次から次へと客がなだれこみ、文句をいう人もいれば、おいしかったと絶賛する人もいた。

しばらくして、友達に「そろそろ一緒に飲もうよ」と言われたが、店の人にわるくて、

結局そのまま手伝ってしまった。

お客がだいぶ減ってきたところで、客席とレジの間の細い通路で、

ボーっとしてるOサブリーダーがいた。

「どうしたんですか?上の料理は全部はこんだんですか?」(一段上にも客席がある)と俺が聞くと、

Oサブリーダーは「あーごめんごめんすぐ確認するよ」と言って厨房に走っていった。

だいぶ疲れているようだった。

店を出てしばらく歩くと、「モデルルームご自由にお入り下さい」の看板。

俺らは20人くらいいたんだけど、入ってみることにする。

広い玄関、広い廊下、広いリビング、広い台所、広いトイレ、広いお風呂・・・・・・

そこが、自分が買った家だと気づく。

あまりの広さに感激して、みんなに「ここは俺が買った家だぁ〜!」と言いたくなる。

だけど言えなかったので、店のバイトの子(Oサブリーダー妻)にこっそり、

「ここね、俺が買った家なんですよ」と教える。

じゃ、新年会はここでやろう!ってことになる。

 

 

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