今まで人の心だとか精神、魂という概念は脳が起こしている現象とはなんとなく理解しながらも、それとは一歩違う神秘的なものに思える人は結構いるんじゃないかと思う。
しかし脳内薬の話を聞いて、やはり心の働きとかいうものも化学的、物質的な現象なのかと再認識するように少しなった。
今アメリカでは脳内薬は普通となり多くの人が利用している。利用者の感想を聞くと”生まれ変わった”とか、”新しい自分になれる”とか”気持ちが180度変わる”とか言っていた。もちろん麻薬ではなく、副作用もない薬だ。
例えば集中力がない人は、ある化学物質が少ないため脳内の神経パルスの伝達効率が低いから、そこで薬を使ってその化学物質を増やすことによりパルス伝達を通常に戻し、正常な脳活動を行わせるといった具合だ。
薬は思った以上の成果を出し、集中力もでるらしい。
ある恐怖症の人は人前に出ることに恐怖を感じベッドからなかなか起き出せないといった心の病気にかかっていた。クリスチャンであり、薬によって人格というか人の心の働きを調整するのにひどく抵抗があったけど、しかし意を決して薬の服用をしてみた。
すると今までのことが嘘のことのように、恐怖はなくなっていき今では普通に生活が出来るようになったという。離婚した妻との間にできた娘も、以前の父と比べ今の父は明るく、いっぱい話してくれるから大好きと笑顔でいっていた。
この人は一回もう薬をなくてもちゃんと正常にできるんじゃないかと思い、薬を切ったことがある。しかしすると2週間ほどでまた心の中に恐怖心が芽生えて以前のようになってしまったらしい。
男は笑顔で普通の生活ができるなら、薬を服用し続けることも苦ではないと答えていた。
このことからわかるように、実際に薬という物質で心の働きを変えることができるということだ。喜怒哀楽といった感情、記憶、考えなども要は脳の電気信号によって実現していることである。
しかし人はやはり心というものは特別視してしまう。例えば心臓病かなんかで心臓が正常でなくなったら薬を使うことに抵抗を受ける人はほとんどいないだろう。しかし心の病に関して薬で解決するという方法に抵抗を感じる人はいるだろう。その薬がなんの副作用もないとしても、自分の心が変わるのだ。以前の自分とは違くなるのだ。それも薬と言った直接的な方法で。
あるうつ病も女性もそんな意見の持ち主で以前は薬を利用していたが、今ではうつであることも自分の人格の一つとして薬をやめ生活していると出ていた。
ようは人の考え方次第なのだが、なぜ心だけを特別視するのかはやはり我々が人間という物を考える生き物だからだろうか?
しかし脳というのは他の器官とくらべまだ謎というかわからないことが多い。
だけど我々人というものの命令を出すのはやはり脳だとわかることがある。それは例えば交通事故とかで脳を欠損してしまった人の例などからもわかる。右脳を傷つけられ左全身が麻痺になってしまったり、言語を司る部分の脳がないために言語を使用することができなかったり・・・。
例えば健常者が感動を込めて「この花きれい」と言えるのにたいし、言語を司る脳に欠損があると感情を込めて「あ〜あ〜あ〜」と言葉を発する。しかし逆にことばを使えても感情を出す右脳に欠損がと感情なしに「コノハナキレイ」と言うのだろうか。
また昏睡状態にある人が脳神経パルスが上手く伝達できていないからといって、脳に直接電極を刺し電気をながすことで意識を取り戻すこともある。これも電気が通るという物質的な作用によって人の体を制御する、意識を制御できることになる。
人の脳は復元というか蘇生もありうる。例えば言語障害になった人が言語野という場所の脳に障害があったせいだとする。しかしこの言語野がなくなってしまっても、脳の他の場所に言語野と同じ働きをするところができることもあるのだ。その資料では本来左脳にある言語野が、左脳ごとなくなってしまったのにも関わらず右脳に言語野とおなじ働きをするところができて、結果言葉を取り戻した人の例があった。んー凄いと思った。
例えば近くにある脳神経が破損したとしても、その近くにある脳神経がかわりをすることによって脳の働きを損なわないようにするのは納得できる。しかし左脳を全部失ったのに、その左脳の働きをする物が右脳にできてしまったのである。何故こんなことが可能なんだろうか?やはり脳の構成にも遺伝子とおなじように設計図がどこかにあって、修復してくれるのだろうか?いやそれはちょっと難しい気もするし、第一その設計図はどこにあるのだ・・・?
この言葉を取り戻した人も、友人らが懸命に言葉のリハビリをしてくれることの結果によりの再生をした。
このとき言葉というものを入力すると、それに反応するように脳神経内である道筋でパルスが走るのだろう。そして何度も何度もそのパルスを走ることによって、そこを使う脳神経が結びつき、結果再生するんじゃないだろうか。
にしても、脳の働きは面白いとおもった。要は電気信号なのだ、ということを再確認だ。
やはり脳のパルスの働きによって人は動き、考えることができるのだと思う。人という器に魂というなにやらわからないものが宿り、意識が出るのではなく全て脳の電気信号によってのものなのだ、というとロマンティックではないとか科学的考えだとか科学は万全ではないなどか言う人もいるだろう。非科学的なことゆえ認めないと言うのはそれこそ非科学的だ、というのは結構俺が好きな言葉でもある。しかし、これはやはり魂とかいうより電気信号によってという考えに俺は同調してしまう。
するとあの世も転生も天国も地獄も神も仏も幽霊もないわけだが・・・まぁそれはそれとして・・・。
いやもしかしたらそれとは別のことでなにやら説明できるかもしんない。(蛇足になってきた・・)
しかし心も物質的動きと知ると、やはり薬やなんらかの外部からの入力(干渉)で人の心を調整することができるわけで、それは心に限らず体もそうだ。
すると強化人間もこれまた非現実的なものでなく、記憶操作、洗脳などということも余裕でできる時代になってしまうかもしれない。いやすでにどこかでは実用段階に入っているかも・・・といったSFチックな考えもあながち否定できない。
人が神の領域に入ることにほとんどの人は非難するだろうが、好奇心などはそれすらも簡単に凌駕していくんだろうなぁ、とかいう俺の考えは漫画の読み過ぎだろうか・・・?(苦笑)